自堕落に過ごす魔法学園

とらぷ

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第一章

【決着】

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「貴様.....貴様ァァァ!!」

もう試合は終わった、と思いルーシャの方を振り向いた瞬間、咆哮と共に刃が頬をかすめる。
(速いっ!?)
勝敗は決したと、その場にいる誰もが思っている中、ただ一人…少年はまだ諦めていなかった。

「貴様もっ!貴様も僕を落ちこぼれと呼ぶかっ!!」

力に任せ剣を振り、眼前の敵を沈める為だけに吠える…彼が今まで積み重ねた努力、目指した美しい剣技とは似ても似つかない獣の猛りがレオンを襲う。

「何だよお前、そんな顔もできんじゃねぇか」

激しい猛攻を受けながら、もう一人の少年はそれに答えるように口元を歪ませる。

「ルーシャ!邪魔すんな!!」

用意された、二人だけの世界。
互いに見合って、機を伺う。
先に動いたのはクレスト、恐ろしい速さで戦場を駆け、レオンへと刃を叩きつける。
レオンは、咄嗟のところで目の前に迫る危機を感じ取り、なんとか身体を捻って避ける。

「お前がその気なら、こっちも応えてやんねぇとなぁ!」

凄まじい突きを受け流し、クレストの首筋目掛けて剣を走らせる。
(獲った!!)
そう思った時、視界に映っていたクレストの姿が消えた。
(消えたっ!?…中級グレートスキルでそんなに強い効果は存在しない…どこだ…俺の攻撃を避けれる場所……下かっ!!)
咄嗟に下へと視線を滑らせると、突きの姿勢で構えた相手が捕捉される。

「レオン・アルゲイトォォ!!」

反射的に剣を合わせる、何とか受けたか…と思った瞬間……バキィッ
両者の模擬試合用の木刀が、音を立てて割れた

「なっ!?」

木刀が折れた…試合の続行は不可能、そう誰もが思った。しかし、聖なる戦場で向き合う二人に、そんな考えなど無かった。
ドゴォッ!! ゴキッ!! バコォッ!!
"剣が無いのなら、拳で戦えば良い"
もちろん貴族出身のクレストが、喧嘩慣れしている訳がない。しかし、本能で理解した人間の身体に備え付けられた武器、レオンもそれを分かっていた。
拳が割れ、骨が砕かれ、両者の拳が赤黒く染まる

「ウガァァァァァ!!!」

「ウオォォォォォ!!!」

最後の力を振り絞り、拳を振り上げる。
観客達が唾を飲み、決着を見守る。二人の想いがぶつかり合う…瞬間、

「そこまでっ!!!」

それまで沈黙を貫き、教え子達の決闘を見守っていたハンス先生が身体ごと、レオン達の間に割り込み、制止する。

「もう十分だ…十分良いものを見させて貰ったよ…このまま続けると、君たちが死んでしまう。それに、もうじき授業が終わる」

彼がそう言い放った時、授業終了5分前を告げるチャイムが鳴り響いた。

「次の授業は、僕が欠席届を書いておくから、保健室でゆっくり休みなさい。」

二人に簡単な治療魔術をかけ、休養を促す

「それと、これじゃ"剣術"じゃなくて"拳術"になっちゃうよ…なんてね。」

授業の締めくくりに先生が言った軽い冗談を最後に、俺の意識は途絶えていった。
先生、最後のはちょっと寒いですよ。
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