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幼なじみと初体験【ユウト】

ユウトからのお誘い

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「ショウちゃん、エッチなこと、したい……」

ショウちゃんがお風呂から上がってきたタイミングでベッドに正座して意を決して伝えてみた。
ショウちゃんは鳩が豆鉄砲食らった顔してる。

「ショウちゃん……返事は?」
「え、いや…………え?」

(なんだこの微妙な反応……)

正座してる僕のすぐそばに腰かけて不思議なもの見るみたいな表情で僕を見つめてる。
僕は恥ずかしさが限界に達した。

「や、やっぱいい……忘れて……っ、」

布団に寝転ぼうとしたらショウちゃんがガッと腕を掴んで阻止してきた。

「俺もユウトとエッチなことしたい」
「……っ、」
「ユウトはどんなことしたいの?」
「……ショウちゃんのしたいこと、したい。でも、人にバレちゃうようなことは嫌」
「ユウト、無理してない?」
「無理してないよ」
「本当に?」

ショウちゃんが顔を覗きこんで頭を撫でてくれた。
ショウちゃん……気づかってくれて声が優しい……けど、目がギラギラしてる。
何かエロいこと考えてる……。

「本当に俺のやりたいことしていいの?」
「我慢しないで」
「……」
「じゃあセックスしたい」

つ、ついに……!!

「うん……!いいよ!!」
「本当に……?どういうことかわかってる?」
「わかってる!勉強した!エッチなことしたいって言ったの僕でしょ?」
「マジで?勉強したの?一緒に勉強したかった」
「そういうのいいよ……恥ずかしくなるから」
「怖くなったら嫌だってちゃんと言ってね」
「うん」
「……ユウトがビックリすることするかもしんないけど、俺のこと嫌いにならないで」
「ならないよ」
「本当に?」
「うん」
「……ユウト、ギュってしていい?」
「うん……」

ショウちゃんがギュウって抱きしめてくれた。
なんか心がぽかぽかする。
僕もショウちゃんを力いっぱい抱きしめた。

「ユウト……」
「?」
「……俺、嬉しすぎて……ヤバい」
「ショウちゃん?」

ショウちゃんの顔を覗きこむと珍しく照れた表情をしていた。
何だか感動してしまった。
あのショウちゃんがドキドキしてる。
胸の中が愛しさでいっぱいになった。
ショウちゃんの胸に手を当てるとドクドクしてるのが伝わってきた。

「ドキドキしてるのわかる?」
「うん……すごくドキドキしてる。ふふっ」

ショウちゃんが柔らかい笑みを浮かべていた。
ショウちゃんがそっと近づいて触れるだけのキスをしてくれた。
目があったら自然とまた唇を重ねた。
どんどん深いキスになっていく。

(気持ちいい……久しぶりのキスだ……)

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