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決意
予想外
「失礼しまーす! いやー、一般開放されてたとは知らなかったなぁ!」
「え!? お……っ!」
メガネをかけた小太りの中年おじさんが勢いよく図書室に入ってきたのだ。
髪はモジャモジャ、無精髭の黒淵メガネをかけている。
イケメンの彼とは逆の人物の登場に、俺は思わず彼の言いつけを破って声を出してしまった。
「んー? 図書室の先生? どうしました?」
おじさんは、大声を出した俺に問いかけてきた。歩いてきただけだろうに、息を切らしている。
「図書室ではお静かに……」
「あ、ごめんなさーい」おじさんは辺りを見回す「こっちに先生位の男の子来てませんかー?」
「そ、そちらの窓際の席にいる人かと……」
驚きを未だに隠し切れていない俺は、小声で席を指差す。
まじか、好きな人って男だったのか、と、その指先は動揺で震えていた。
おじさんは彼を見つけたようで、ありがとうございます、とお礼を言った。
「おーい、ショウター」
彼に向かって手を振りながらおじさんは歩みを進める。
結果は分かってる、というのは、そういうことだったのか。
年齢だけの問題じゃない、というのは、そういうことだったのか。
俺は、ようやく全てを理解した。
そして、彼の言っていた『告白するのに意味がある、お互いに』というのは、好きな人への告白と、俺に向かって、好きな人は男です、という告白の二重の意味があったのではないか、と、深読みする程に頭をフル回転させている俺。
今の時代は男も女も関係なく恋をするが、俺は勝手に彼の好きな人を女性だと勘違いしていた。
自分の周りでそういう人を見ていなかったから、俺は理解できていなかった。
確かに答えは、ノーの確率が高いかもしれないが、あのおじさんが理解者で成功する、ということもある。
俺は祈った。カウンター越しに祈った。
おじさんは彼との合流を果たし、彼の前の席に「どっこいしょ」と、掛け声をかけて座るのであった。
あまりにも不釣り合いな絵面である。
どうして彼は、あんな中年デブおじさんを好きになったんだ?、と、他人の好きな人を見て、疑問しか俺にはなく、これから始まる告白シーンを見届けることに俺はした。
「え!? お……っ!」
メガネをかけた小太りの中年おじさんが勢いよく図書室に入ってきたのだ。
髪はモジャモジャ、無精髭の黒淵メガネをかけている。
イケメンの彼とは逆の人物の登場に、俺は思わず彼の言いつけを破って声を出してしまった。
「んー? 図書室の先生? どうしました?」
おじさんは、大声を出した俺に問いかけてきた。歩いてきただけだろうに、息を切らしている。
「図書室ではお静かに……」
「あ、ごめんなさーい」おじさんは辺りを見回す「こっちに先生位の男の子来てませんかー?」
「そ、そちらの窓際の席にいる人かと……」
驚きを未だに隠し切れていない俺は、小声で席を指差す。
まじか、好きな人って男だったのか、と、その指先は動揺で震えていた。
おじさんは彼を見つけたようで、ありがとうございます、とお礼を言った。
「おーい、ショウター」
彼に向かって手を振りながらおじさんは歩みを進める。
結果は分かってる、というのは、そういうことだったのか。
年齢だけの問題じゃない、というのは、そういうことだったのか。
俺は、ようやく全てを理解した。
そして、彼の言っていた『告白するのに意味がある、お互いに』というのは、好きな人への告白と、俺に向かって、好きな人は男です、という告白の二重の意味があったのではないか、と、深読みする程に頭をフル回転させている俺。
今の時代は男も女も関係なく恋をするが、俺は勝手に彼の好きな人を女性だと勘違いしていた。
自分の周りでそういう人を見ていなかったから、俺は理解できていなかった。
確かに答えは、ノーの確率が高いかもしれないが、あのおじさんが理解者で成功する、ということもある。
俺は祈った。カウンター越しに祈った。
おじさんは彼との合流を果たし、彼の前の席に「どっこいしょ」と、掛け声をかけて座るのであった。
あまりにも不釣り合いな絵面である。
どうして彼は、あんな中年デブおじさんを好きになったんだ?、と、他人の好きな人を見て、疑問しか俺にはなく、これから始まる告白シーンを見届けることに俺はした。
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