好きな人がいまして

幸輝

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告白

好き(ラヴ)

「ヒロトさん、図書室なんだから静かにしなきゃダメでしょ!」
「いいじゃん、俺らしかいないだろ?」
「図書室の先生もいたでしょ」
 こそこそとそんな会話をしていたようだが、おじさんは右から左で聞き流している様子である。
「あー、そういやさっき注意されたっけなー」
「ほらー!」
「わかったわかったー。でー? ショウタの用事は何なのよ? わざわざ呼び出して」
 おじさんは、リュックサックからタオルを取り出し、首元の汗を拭きながら彼に問う。
 彼は一瞬固まったが、おじさんの目を真っ直ぐに見、口を開くのであった。
「じ、実は……」
「んー? 何々?」
 おじさんは、ニコニコというよりニタニタヘラヘラしながら、彼の目を見つめる。
「好きです、ヒロトさんのことが……好きです!」
 言った。目を見て言ったことに、すごい、と、素直に俺は思った。
 そして、おじさんもそれに対して即答する。
「俺もショウタのこと好きよー?」
 その返答のノリは、彼の好きとは違う、軽いものである。
 彼は慌てて、違うんです!、と伝える。
「俺が言ってるのは、恋愛対象としての好きなんです!」
 真剣な眼差しで、彼は続けるのであった。
「へ? それって、ラヴ、ってやつかい?」
 ふざけているのか、おじさんは下唇を噛んで、ラヴ、と発音してみせた。
「そうです。俺はヒロトさんにラヴなんです」
 あまりの真剣さに、さすがのおふざけおじさんも静かになり、姿勢を正し、眼差しも先程のと変わっていた。
「俺、ヒロトさんに出会って、すごく良い方向に変わったんです。あんなに人見知りだった俺を、ここまで引っ張ってくれて、新しい俺を見つけてくれた」
 彼は今までの積もり積もった思いを吐露し始める。
「ヒロトさんの側で、ヒロトさんの輝いている姿を見て、憧れて、元気が出て……もう、俺の生活の中心にヒロトさんがあるんです」
 会話の内容的に、この二人は仕事仲間とかなのだろうか、と、俺は聞いていた。
「ショウタ、あの……」
 おじさんは何かを言おうとしていたが、彼はおじさんの言葉を遮り、まだ続ける。
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