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最初のボスは悪だくみする
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「ディズモン伯爵様がお見えです」
ジェフの事務的な報告を聞いて、俺は天井を見上げる。
まるで休まる暇がない。
全ての問題から目を背けたい気持ちだが、やってくる問題がどれもこれも無視できないものばかり嫌になる。
いつになったら波風の立たない穏やかな日を過ごせるのか。
「執務室に案内してくれ。そこで話をする」
「かしこまりました」
すると、ジンが立ち上がり会話に割り込んできた。
「待ってください父上、私も同席します。ディズモン伯爵には確認する事が沢山あるので、私もいた方がよろしいかと」
「ならん。お前にはミラ殿の世話を頼む。伯爵とは俺が二人きりで話をする」
「なっ!」
ジンが瞼を見開いて睨んでくる。
「納得できません! あの腐れ外道は我らが領土を荒らすクズです。協力して徹底的に裏でなにをしてるか探るべきでは?」
もちろんジンの言う通りだ。
けど、だからこそ同席は許せない。
正義感の強いジンは伯爵を追い詰めるだろう。しかし、ゲームで俺と伯爵は協力関係で、しかも相手はハイネが勇者に覚醒するイベントのボスキャラ。
ここで関係を悪化させては、致命的なシナリオブレイクを招く可能性がある。時が来るまで、ディズモン伯爵とは仲違いせずに、あくまで協力する姿勢をみせる必要がある。
下賤な悪事に息子を巻き込むつもりはない。
全ての問題が解決した時に、このヴァリアンツ領を任せるのはジン以外にはいないのだから。
「これは命令だジン。屋敷にディズモン伯爵がいる間は姿を見せるな、近づくな。これは領主同士の問題だ。お前の出番はない」
◇
『聖者の冒険譚』で敵勢力は主に二つ存在する。
まずはラスボスとなる魔人の勢力。魔人は七体いて、彼ら全員の目的は魔王の復活。
そのために人間社会に溶け込んで、虎視眈々と機会を伺いながら暗躍している。魔人を倒せず、魔王が復活したら世界は終焉を迎える。いわゆるバッドエンドというやつだ。
ゲームの時なら最終決戦で魔人に敗北を喫した時点で、最終セーブまで強制的に巻き戻しとなる。
一方、もうひとつの敵勢力は、王国全領土に散らばるカルト教団の集団だ。こいつらは、魔人に協力することで様々な恩恵を受けている。そして、そのカルト集団を裏で操っているのが一部の貴族だ。
貴族が魔人に与する理由は一つ。魔王が復活すれば、協力者にはとある願いを叶えてやると契約しているからだ。多くの貴族がその甘い誘惑にそそのかされて、手を貸している。
「失礼するよ」
執務室のドアが開かれて、やせ細った六十代の男が現れる。
立派なカイゼル髭を口元に蓄えて、ぎょろりとした不気味な瞳を俺に向けてくる。
豪華な服に身を包み、金で装飾をあしらったステッキをついて、嘘くさい笑みを浮かべる。歳の割には、まっすぐと伸びた綺麗な姿勢。
その男が軽く頭を下げて、慇懃な礼をする。
「突然の訪問を受け入れて下さり感謝しますぞ、ヴァリアンツ伯爵」
「いえ、ディズモン伯爵ならいつでも大歓迎です。どうぞ、お座りください」
「そういって貰えると光栄ですな」
聖者の冒険譚』においての、最初のボスキャラであるディズモン伯爵が客人用のソファーに腰を下ろす。本音としては、爪の先程も歓迎したくはないが、腹芸の一つや二つこなせなければ貴族は務まらない。
「遠いところからわざわざ、お疲れでしょう。ワインでもどうです?」
「いや、急遽訪ねた身だ。お気遣いは無用で構わんよ。それよりも、前に私の使者が随分と失礼をしたみたいだね」
「いえ……そんなのありましたっけ?」
あっ、そうだった。
数日の間に色々ありすぎたせいで、ディズモン伯爵の使者だったスキンヘッド野郎をボコボコにしたのを忘れていた。
「あ、あれはですね」
「いや、いいんだ別に怒ってはいない。こちら側にも随分非があったようだし、詫びの品ももらったので、その件は水に流そうと伝えたかっただけだ」
「……そういっていただけると助かります」
「いいさ、私達の関係ではないか。気にすることはない」
ふう、あっぶねぇ、思い出せて良かった。
危うく、協力関係を構築する前に全部ご破算になるところだったぞ。
というか、あのスキンヘッド今頃どうしてるんだっけ?
随分失礼な奴だったが、存在感が薄いせいで完全に頭からすり抜けていた。おかげで、ディズモン伯爵の前で何の話か分からずに失態をするとこだった。
まったく、殴られた後も俺に迷惑をけるとは、最後まで厄介な奴だ。
次見かけたらその辺も躾けておかないとな。
そもそも、俺の前で息子を侮辱したのだから、当然の報いを受けさせただけで完全に自業自得だろ、ということにしておく。
伯爵も折角水に流すといってくれるのだから、俺もあのスキンヘッドのことはきれいさっぱり忘れるのが礼儀というもの。
「それで、本日はどういったご用件で?」
「ああ、実はヴァリアンツ伯爵にいくつか相談したいことがあってだな」
―――きたか。
ディズモン伯爵はゲームでは根っから腐った悪役貴族である。カルト教団とも深くかかわっている。そして、原作通りにいけば、俺もその仲間入りする予定だ。
そんな奴からの相談などロクなものではない。
「昨今のエンバース王国の事情はよく知ってるかね?」
「はい、ある程度は」
「王は長年病気に伏しておる。そのせいで、貴族全体の結束に綻びが生じでるとは思わんかね?」
「……ええ、事実でしょう」
エンバース国の王は病気で何年も寝たきりの生活を送っている。それは原作でも同じで、その影響で王の求心力は弱まり、貴族達が好き勝手する要因にもなっていた。
「こんな時代だからこそ、我々貴族が一致団結して協力関係を結ぼうという話だ。そこで、ヴァリアンツ伯爵。お主にも我らが事業に力を貸していただきたい」
「……事業ですか。内容を聞いてみないと、答えようがありませんが」
すると、ディズモン伯爵は表情を改めて、ぎょろぎょろとした目で、まっすぐ俺を見つめてくる。
「ここら先は、他言無用だ。約束できるか?」
「いいでしょう。お話ください」
「ああ、聞いて驚くなよ。我々はな、いま魔人と手を組んでいる。魔人については知ってるな?」
もちろん知っている。しかし、そんなことは言えない。
「……いえ、なにぶん勉強不足なもので、伝説や噂程度にしか聞いておりませんが、そんなのが本当に実在するのですか?」
「もちろんさ。私は何度もこの目で見て、直接交渉をした。化け物のくせに中々話の分かる奴等だったぞ。そして魔人はこう言ったのだ。『我らの儀式に協力すれば、ある願いを叶えてやる』とな。ふふふ、それがなにか分かるか?」
そこで、言葉を区切り、ディズモン伯爵は微笑む。
「―――永遠の命さ」
ジェフの事務的な報告を聞いて、俺は天井を見上げる。
まるで休まる暇がない。
全ての問題から目を背けたい気持ちだが、やってくる問題がどれもこれも無視できないものばかり嫌になる。
いつになったら波風の立たない穏やかな日を過ごせるのか。
「執務室に案内してくれ。そこで話をする」
「かしこまりました」
すると、ジンが立ち上がり会話に割り込んできた。
「待ってください父上、私も同席します。ディズモン伯爵には確認する事が沢山あるので、私もいた方がよろしいかと」
「ならん。お前にはミラ殿の世話を頼む。伯爵とは俺が二人きりで話をする」
「なっ!」
ジンが瞼を見開いて睨んでくる。
「納得できません! あの腐れ外道は我らが領土を荒らすクズです。協力して徹底的に裏でなにをしてるか探るべきでは?」
もちろんジンの言う通りだ。
けど、だからこそ同席は許せない。
正義感の強いジンは伯爵を追い詰めるだろう。しかし、ゲームで俺と伯爵は協力関係で、しかも相手はハイネが勇者に覚醒するイベントのボスキャラ。
ここで関係を悪化させては、致命的なシナリオブレイクを招く可能性がある。時が来るまで、ディズモン伯爵とは仲違いせずに、あくまで協力する姿勢をみせる必要がある。
下賤な悪事に息子を巻き込むつもりはない。
全ての問題が解決した時に、このヴァリアンツ領を任せるのはジン以外にはいないのだから。
「これは命令だジン。屋敷にディズモン伯爵がいる間は姿を見せるな、近づくな。これは領主同士の問題だ。お前の出番はない」
◇
『聖者の冒険譚』で敵勢力は主に二つ存在する。
まずはラスボスとなる魔人の勢力。魔人は七体いて、彼ら全員の目的は魔王の復活。
そのために人間社会に溶け込んで、虎視眈々と機会を伺いながら暗躍している。魔人を倒せず、魔王が復活したら世界は終焉を迎える。いわゆるバッドエンドというやつだ。
ゲームの時なら最終決戦で魔人に敗北を喫した時点で、最終セーブまで強制的に巻き戻しとなる。
一方、もうひとつの敵勢力は、王国全領土に散らばるカルト教団の集団だ。こいつらは、魔人に協力することで様々な恩恵を受けている。そして、そのカルト集団を裏で操っているのが一部の貴族だ。
貴族が魔人に与する理由は一つ。魔王が復活すれば、協力者にはとある願いを叶えてやると契約しているからだ。多くの貴族がその甘い誘惑にそそのかされて、手を貸している。
「失礼するよ」
執務室のドアが開かれて、やせ細った六十代の男が現れる。
立派なカイゼル髭を口元に蓄えて、ぎょろりとした不気味な瞳を俺に向けてくる。
豪華な服に身を包み、金で装飾をあしらったステッキをついて、嘘くさい笑みを浮かべる。歳の割には、まっすぐと伸びた綺麗な姿勢。
その男が軽く頭を下げて、慇懃な礼をする。
「突然の訪問を受け入れて下さり感謝しますぞ、ヴァリアンツ伯爵」
「いえ、ディズモン伯爵ならいつでも大歓迎です。どうぞ、お座りください」
「そういって貰えると光栄ですな」
聖者の冒険譚』においての、最初のボスキャラであるディズモン伯爵が客人用のソファーに腰を下ろす。本音としては、爪の先程も歓迎したくはないが、腹芸の一つや二つこなせなければ貴族は務まらない。
「遠いところからわざわざ、お疲れでしょう。ワインでもどうです?」
「いや、急遽訪ねた身だ。お気遣いは無用で構わんよ。それよりも、前に私の使者が随分と失礼をしたみたいだね」
「いえ……そんなのありましたっけ?」
あっ、そうだった。
数日の間に色々ありすぎたせいで、ディズモン伯爵の使者だったスキンヘッド野郎をボコボコにしたのを忘れていた。
「あ、あれはですね」
「いや、いいんだ別に怒ってはいない。こちら側にも随分非があったようだし、詫びの品ももらったので、その件は水に流そうと伝えたかっただけだ」
「……そういっていただけると助かります」
「いいさ、私達の関係ではないか。気にすることはない」
ふう、あっぶねぇ、思い出せて良かった。
危うく、協力関係を構築する前に全部ご破算になるところだったぞ。
というか、あのスキンヘッド今頃どうしてるんだっけ?
随分失礼な奴だったが、存在感が薄いせいで完全に頭からすり抜けていた。おかげで、ディズモン伯爵の前で何の話か分からずに失態をするとこだった。
まったく、殴られた後も俺に迷惑をけるとは、最後まで厄介な奴だ。
次見かけたらその辺も躾けておかないとな。
そもそも、俺の前で息子を侮辱したのだから、当然の報いを受けさせただけで完全に自業自得だろ、ということにしておく。
伯爵も折角水に流すといってくれるのだから、俺もあのスキンヘッドのことはきれいさっぱり忘れるのが礼儀というもの。
「それで、本日はどういったご用件で?」
「ああ、実はヴァリアンツ伯爵にいくつか相談したいことがあってだな」
―――きたか。
ディズモン伯爵はゲームでは根っから腐った悪役貴族である。カルト教団とも深くかかわっている。そして、原作通りにいけば、俺もその仲間入りする予定だ。
そんな奴からの相談などロクなものではない。
「昨今のエンバース王国の事情はよく知ってるかね?」
「はい、ある程度は」
「王は長年病気に伏しておる。そのせいで、貴族全体の結束に綻びが生じでるとは思わんかね?」
「……ええ、事実でしょう」
エンバース国の王は病気で何年も寝たきりの生活を送っている。それは原作でも同じで、その影響で王の求心力は弱まり、貴族達が好き勝手する要因にもなっていた。
「こんな時代だからこそ、我々貴族が一致団結して協力関係を結ぼうという話だ。そこで、ヴァリアンツ伯爵。お主にも我らが事業に力を貸していただきたい」
「……事業ですか。内容を聞いてみないと、答えようがありませんが」
すると、ディズモン伯爵は表情を改めて、ぎょろぎょろとした目で、まっすぐ俺を見つめてくる。
「ここら先は、他言無用だ。約束できるか?」
「いいでしょう。お話ください」
「ああ、聞いて驚くなよ。我々はな、いま魔人と手を組んでいる。魔人については知ってるな?」
もちろん知っている。しかし、そんなことは言えない。
「……いえ、なにぶん勉強不足なもので、伝説や噂程度にしか聞いておりませんが、そんなのが本当に実在するのですか?」
「もちろんさ。私は何度もこの目で見て、直接交渉をした。化け物のくせに中々話の分かる奴等だったぞ。そして魔人はこう言ったのだ。『我らの儀式に協力すれば、ある願いを叶えてやる』とな。ふふふ、それがなにか分かるか?」
そこで、言葉を区切り、ディズモン伯爵は微笑む。
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