1 / 1
第一章
召喚の儀
しおりを挟む
「今から召喚の儀を始める」
そう重々しくつぶやいたのは、魔王のルイス9世だ。この魔王国は代々ルイス家が治めている。この僕で9代目だ。親父のルイス8世は勇者に倒された。歴代最強の親父がだ。そんなことからもわかる通り今魔族が住む魔王国は劣勢だ。だから、今邪神の召喚をしようとしている。魔王家に伝わる秘密の儀式でだ。この儀式は、2つのステップで構成されている。一つ目は魔法陣を書くことだ。これは簡単にできた。当然だろう。デスクワークだけなら歴代最強と言われた、この僕だぞ。二つ目は呪文を唱えることだ、これは行うのに長い時間がかかり、もう3日も寝てない。でも、これであとちょっとだ。そうやって思った矢先、魔法陣が強く光りだした。
「これで、われらの悲願が達成される!」
僕もそう思っていた。魔法陣の光が僕を包み込むまでは。
「魔王さまー!」
いつも僕を手伝ってくれていた重臣の必死そうな声を最後に、僕の頭はシャットダウンした。
「うーん、頭が痛い...って、ここはどこ?、え、さっきまで邪神召喚の儀をしてたよね!?」
「何の話だよ、もう朝からうるさいな...って、えーーーー!!なんでこんな可愛い女の子がここにいるの!?え、ここ僕のアパートの部屋だよね!?間違ってないよね?いやてか、邪神召喚の儀ってなに?その服も!もう意味が分からないよー!!」
(私がかわいいって言った!?こんな、魔族で落ちこぼれと言われた私が?そんなことはじめてかも!!でも、そんなことより、ここがどこか確認しないと!)
「ねえ、そこの君、ここってどこ?いま魔王歴何年?いや人間だから帝国歴何年?」
「さっきから何の話をしてるんですか~!?魔王歴?帝国歴?そんな知りませんよ!ここは西暦2018年の日本ですよ!!」
「ニホン?それってどこ?魔王国からどれぐらい遠いの?」
「魔王国ってどこですか!」
(もしかして、ここは私のいた世界と違うのかも。確認しないと!)
「もしかして、ジュリア帝国も魔王国も知らない?」
「そんなの知らないですよー!てか、君はだれ?」
「私は、ルイス・クロノ・レイルよ。あなたは?」
「名前長っ!ぼ、僕は黒崎隼人だけど....君はどこから来たの?」
「たぶん、異世界?」
これが私と隼人の初めての出会いだった。
そう重々しくつぶやいたのは、魔王のルイス9世だ。この魔王国は代々ルイス家が治めている。この僕で9代目だ。親父のルイス8世は勇者に倒された。歴代最強の親父がだ。そんなことからもわかる通り今魔族が住む魔王国は劣勢だ。だから、今邪神の召喚をしようとしている。魔王家に伝わる秘密の儀式でだ。この儀式は、2つのステップで構成されている。一つ目は魔法陣を書くことだ。これは簡単にできた。当然だろう。デスクワークだけなら歴代最強と言われた、この僕だぞ。二つ目は呪文を唱えることだ、これは行うのに長い時間がかかり、もう3日も寝てない。でも、これであとちょっとだ。そうやって思った矢先、魔法陣が強く光りだした。
「これで、われらの悲願が達成される!」
僕もそう思っていた。魔法陣の光が僕を包み込むまでは。
「魔王さまー!」
いつも僕を手伝ってくれていた重臣の必死そうな声を最後に、僕の頭はシャットダウンした。
「うーん、頭が痛い...って、ここはどこ?、え、さっきまで邪神召喚の儀をしてたよね!?」
「何の話だよ、もう朝からうるさいな...って、えーーーー!!なんでこんな可愛い女の子がここにいるの!?え、ここ僕のアパートの部屋だよね!?間違ってないよね?いやてか、邪神召喚の儀ってなに?その服も!もう意味が分からないよー!!」
(私がかわいいって言った!?こんな、魔族で落ちこぼれと言われた私が?そんなことはじめてかも!!でも、そんなことより、ここがどこか確認しないと!)
「ねえ、そこの君、ここってどこ?いま魔王歴何年?いや人間だから帝国歴何年?」
「さっきから何の話をしてるんですか~!?魔王歴?帝国歴?そんな知りませんよ!ここは西暦2018年の日本ですよ!!」
「ニホン?それってどこ?魔王国からどれぐらい遠いの?」
「魔王国ってどこですか!」
(もしかして、ここは私のいた世界と違うのかも。確認しないと!)
「もしかして、ジュリア帝国も魔王国も知らない?」
「そんなの知らないですよー!てか、君はだれ?」
「私は、ルイス・クロノ・レイルよ。あなたは?」
「名前長っ!ぼ、僕は黒崎隼人だけど....君はどこから来たの?」
「たぶん、異世界?」
これが私と隼人の初めての出会いだった。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
もしかして寝てる間にざまぁしました?
ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。
内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。
しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。
私、寝てる間に何かしました?
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?
猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」
「え?なんて?」
私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。
彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。
私が聖女であることが、どれほど重要なことか。
聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。
―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。
前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる