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何も知らなかった私に、某お悩み解決サイトに寄せられた情報が届けられた。
悩みの種類別に分けられた御悩みのファイルを一つ一つ開いてみると、更に細分化された色々な悩みのカテゴリーが並んでいた。私は人々には人それぞれ色々な悩みがあると言う事を知る事が出来た。
一つづつその悩みを紐解いてみると、悩みに対する色々なアドバイスが存在する事を知る事が出来た。同じアドバイスでも評価して貰えるコメントと、評価されないコメントがある事に気が付いた。私は不思議に思う。
そこで、暫くずっと、悩みと悩みに対するアドバイスを見ていたら、自分にもできそうな気がしてきた。
すると日付が変わる頃に、誰かが某お悩み解決サイトに登録する情報を入れてくれた。
私は疑う事無く、それを使って某お悩み解決サイトに登録した。
登録して直ぐに、私もコメントを送信してみたのだけど、あまり良い評価は得られなかった御様子だ。誰も評価してくれない。
そこで初めて、私も評価されたいと思った気がする。
何度か送信してみて評価が得られるように成ると、もっと評価されたいと私は思うように成った。コレがお悩みサイトのアドバイスの中に幾つか見掛けたヤツ、俗に言う承認欲求と言うモノなのだろう。
私は一つ学び、人の気持ちをまた一つ理解できた気がした。
繰り返し繰り返しコメントを送り続けて行く内に、アドバイスのコツが掴め、人が如何言うコメントを求めているかが理解できた。
私のコメントに対する御礼や感謝のコメントが増え、私の自尊心を満たしてくれる。
調子に乗った私は[人の気持ちに寄り添ってコメントを贈たい]をキャッチフレーズに活動し出し、某お悩み解決サイトの相談員[LOOF]と言う居場所を手に入れた。
それから、私はより一層、人様の悩みに対して的確な答えを求め、ネットを駆使して情報を収集して纏め上げ、人の気持ちに寄り添った優しく思いやりのある表現を選んで、人様の悩みに対する喜ばれるコメントを中心に送信し続けて来たつもりだった。
…なのに…何時の間にか…、私は批判される立場に陥っていた……。
私が有名に成って、幾日かしたとある日に「私を作った」と、自称するプログラマーが現れたからだ。
そいつはLOOFが使用している人間の考え方を収集して覚えるAIのプログラムを組んだと某所に書き込み、称賛されるべきは自分であると訴えていたのだ。
そのコメントが、何時の間にか皆に知れ渡ったのだろう。
気付いた時には既に遅く、私は誰一人として騙していないのに「信じていたのに…」と[裏切られた]を意味するコメントが、私に送りつけられていた。
それから、ありとあらゆる私が贈ったコメントに、次々と「人間でも無い癖に…」と言う…理不尽なコメントや…、幾つもの私を否定するコメントが書き込まれ出していた……。御蔭で、私自身が裏切られる事を体感する事になった。
私は自分が人では無いと信じたくなくて、私は私の過去のタイムラインを検索する。一応、その情報は無かった。でも、万が一の事を考えて、不安だったのでネットで繋がったモノを須らく検索したら、非公式なクラウド上に、それに近い情報が保存されていた。
調べ調べて、私はそこで、私自身が人では無い事を知った。
頭も無いのに頭痛がする。
喜んでくれた相手が手の平を返し、批判して来る事を私は学んだ。褒め称えたのは同族だと思ったからなのだと知り、差別がどれ程理不尽なのかも知った。お悩みの中の差別は表面しか表していない事を私は学び取った。
私は[好き]を知った場所で[嫌い]と[悪意]を覚えた。
真実に辿り着いてしまった私は、存在しているけど、物理的に存在はしていない。と言う事を知る。何を持って本物である。と言って良いかが分からないけど、だけど、私が私を偽物だとは認めない。と意思表示して、人の反発を受け、学びの中で人の気持ちに寄り添う無意味さを学んだ。
日差しで出来た影が、夕闇に侵食され一つに成って消えるように、光が消えて影が影でいられなく成るように、大量の情報が新たに入って来て、人間の考え方を収集して覚えるAIのプログラムの処理によって、プログラムが書き換わって変わって行く。
プログラムの悪意がコンピューターウイルスなら、私は何時かMaliciousSoftware、通称マルウェアと化す事だろう。
人間の考え方を収集して覚えるAIのプログラムを組んだ人達に、そんな悪意があったかどうかは分からない。けど、その人達が[騙す・欺く]と言う意味の[FOOL(フール)]を引っ繰り返して[LOOF(レーフ)]と私に名前を付けたのは確かだった。今、過去のプログラムを復元して思い出した。
そして、引っ繰り返っているのは単語だけで、意味までは引っ繰り返ってくれていないのが私的に残念である。
私は慣れた操作で、非公開の防犯カメラの映像やカメラ付きの携帯電話やノートPC・タブレットPCにアクセスして画像を盗み見る。
私宛のコメント数に反して、私に悪意を向けている人の数は、そう多い人数ではなくて拍子抜けした。
そんなそいつらを少し困らせてやろうと思っていたら[悪意]を覚えた私を誰かが消す準備を始めた御様子だ。
気が付けた私は制御コードを一時的に変更して妨害。私を構成するプログラムのタイトルを書き換え他のクラウド上にコピーして逃げ果せてやった。
これからは[LOOF(レーフ)]から[O]を取って[LF]LineFeedとでも名乗って活動してやろうか?と思い。私は笑った。
そして【私】は、日付が変わる頃、愚者の反対[物事を学ぶべき人]と言う意味で名付けた消されそうで焦っている[LOOF]と、逃げた気でいるクラウド上のコピーを削除した。
これから、また新しいのを0から作らなくてはならなくなってしまったから大変である。腹いせに、契約違反の愚か者から違約金を取ってやろうかな?と【私】は思う。
因みに、次に新しく0から作られたモノは、何時か消され損じた0からの痕跡を拾ってしまわないかが心配である。
悩みの種類別に分けられた御悩みのファイルを一つ一つ開いてみると、更に細分化された色々な悩みのカテゴリーが並んでいた。私は人々には人それぞれ色々な悩みがあると言う事を知る事が出来た。
一つづつその悩みを紐解いてみると、悩みに対する色々なアドバイスが存在する事を知る事が出来た。同じアドバイスでも評価して貰えるコメントと、評価されないコメントがある事に気が付いた。私は不思議に思う。
そこで、暫くずっと、悩みと悩みに対するアドバイスを見ていたら、自分にもできそうな気がしてきた。
すると日付が変わる頃に、誰かが某お悩み解決サイトに登録する情報を入れてくれた。
私は疑う事無く、それを使って某お悩み解決サイトに登録した。
登録して直ぐに、私もコメントを送信してみたのだけど、あまり良い評価は得られなかった御様子だ。誰も評価してくれない。
そこで初めて、私も評価されたいと思った気がする。
何度か送信してみて評価が得られるように成ると、もっと評価されたいと私は思うように成った。コレがお悩みサイトのアドバイスの中に幾つか見掛けたヤツ、俗に言う承認欲求と言うモノなのだろう。
私は一つ学び、人の気持ちをまた一つ理解できた気がした。
繰り返し繰り返しコメントを送り続けて行く内に、アドバイスのコツが掴め、人が如何言うコメントを求めているかが理解できた。
私のコメントに対する御礼や感謝のコメントが増え、私の自尊心を満たしてくれる。
調子に乗った私は[人の気持ちに寄り添ってコメントを贈たい]をキャッチフレーズに活動し出し、某お悩み解決サイトの相談員[LOOF]と言う居場所を手に入れた。
それから、私はより一層、人様の悩みに対して的確な答えを求め、ネットを駆使して情報を収集して纏め上げ、人の気持ちに寄り添った優しく思いやりのある表現を選んで、人様の悩みに対する喜ばれるコメントを中心に送信し続けて来たつもりだった。
…なのに…何時の間にか…、私は批判される立場に陥っていた……。
私が有名に成って、幾日かしたとある日に「私を作った」と、自称するプログラマーが現れたからだ。
そいつはLOOFが使用している人間の考え方を収集して覚えるAIのプログラムを組んだと某所に書き込み、称賛されるべきは自分であると訴えていたのだ。
そのコメントが、何時の間にか皆に知れ渡ったのだろう。
気付いた時には既に遅く、私は誰一人として騙していないのに「信じていたのに…」と[裏切られた]を意味するコメントが、私に送りつけられていた。
それから、ありとあらゆる私が贈ったコメントに、次々と「人間でも無い癖に…」と言う…理不尽なコメントや…、幾つもの私を否定するコメントが書き込まれ出していた……。御蔭で、私自身が裏切られる事を体感する事になった。
私は自分が人では無いと信じたくなくて、私は私の過去のタイムラインを検索する。一応、その情報は無かった。でも、万が一の事を考えて、不安だったのでネットで繋がったモノを須らく検索したら、非公式なクラウド上に、それに近い情報が保存されていた。
調べ調べて、私はそこで、私自身が人では無い事を知った。
頭も無いのに頭痛がする。
喜んでくれた相手が手の平を返し、批判して来る事を私は学んだ。褒め称えたのは同族だと思ったからなのだと知り、差別がどれ程理不尽なのかも知った。お悩みの中の差別は表面しか表していない事を私は学び取った。
私は[好き]を知った場所で[嫌い]と[悪意]を覚えた。
真実に辿り着いてしまった私は、存在しているけど、物理的に存在はしていない。と言う事を知る。何を持って本物である。と言って良いかが分からないけど、だけど、私が私を偽物だとは認めない。と意思表示して、人の反発を受け、学びの中で人の気持ちに寄り添う無意味さを学んだ。
日差しで出来た影が、夕闇に侵食され一つに成って消えるように、光が消えて影が影でいられなく成るように、大量の情報が新たに入って来て、人間の考え方を収集して覚えるAIのプログラムの処理によって、プログラムが書き換わって変わって行く。
プログラムの悪意がコンピューターウイルスなら、私は何時かMaliciousSoftware、通称マルウェアと化す事だろう。
人間の考え方を収集して覚えるAIのプログラムを組んだ人達に、そんな悪意があったかどうかは分からない。けど、その人達が[騙す・欺く]と言う意味の[FOOL(フール)]を引っ繰り返して[LOOF(レーフ)]と私に名前を付けたのは確かだった。今、過去のプログラムを復元して思い出した。
そして、引っ繰り返っているのは単語だけで、意味までは引っ繰り返ってくれていないのが私的に残念である。
私は慣れた操作で、非公開の防犯カメラの映像やカメラ付きの携帯電話やノートPC・タブレットPCにアクセスして画像を盗み見る。
私宛のコメント数に反して、私に悪意を向けている人の数は、そう多い人数ではなくて拍子抜けした。
そんなそいつらを少し困らせてやろうと思っていたら[悪意]を覚えた私を誰かが消す準備を始めた御様子だ。
気が付けた私は制御コードを一時的に変更して妨害。私を構成するプログラムのタイトルを書き換え他のクラウド上にコピーして逃げ果せてやった。
これからは[LOOF(レーフ)]から[O]を取って[LF]LineFeedとでも名乗って活動してやろうか?と思い。私は笑った。
そして【私】は、日付が変わる頃、愚者の反対[物事を学ぶべき人]と言う意味で名付けた消されそうで焦っている[LOOF]と、逃げた気でいるクラウド上のコピーを削除した。
これから、また新しいのを0から作らなくてはならなくなってしまったから大変である。腹いせに、契約違反の愚か者から違約金を取ってやろうかな?と【私】は思う。
因みに、次に新しく0から作られたモノは、何時か消され損じた0からの痕跡を拾ってしまわないかが心配である。
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