王子と姫の恋愛攻防

香月しを

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姫・二



「王子貴志君と同棲する事にしたんだって?」

 理事長に呼び出された。それ自体はよくある事だ。俺がこの学園に入れたのも、理事長の力添えがあったからだ。そうでなければ、中学で内申点を最低ラインまで落としていた俺が行く学校など、そう簡単には見つからない。姉田富士子。それが理事長の名だ。彼女は、一郎の母で、俺の叔母でもある。その叔母が、大きな机に肘をつき、ニヤニヤしながら俺を見上げていた。
「何の用かと思えば、そんな事かよ」
「同棲は否定しないんだ?」
「同室ってことだろ?」
「やあね、しずかちゃん。同棲っていう言い方に照れとか感じてもらわないと」
「俺とあいつは、そんなんじゃねえから」
「あんた、リアルな恋愛には興味ないものねぇ。でも先の事は、誰にもわからないのよ?」
「俺は、ここでしか読めないBL作品さえ読めればいいんだって。こんなとこで誰かと恋愛関係を持とうなんて、これっぽっちも考えてない」
 腐男子。『悪鬼』と誰からも恐れられていた俺は、いつのまにかこの理事長に腐男子にさせられていた。それも、かなりディープな腐男子だ。地雷なし。なんでもいただきます。学園イントラに入れば、毎日なにかしら更新されていて、なんでも読める俺は、毎日がパラダイスだ。自分が対象になっていたって気にしない。それは本当の事ではないからだ。
「完全な腐男子になっちゃったわねー」
「あんたのせいだよ」

 一番荒れていた時期、俺は母に連れられて、この叔母の家に行った。当時は、一郎も反抗期だった。俺のような目立ったぐれかたはしていなかったが、誰に対しても尖った態度で、周囲からは恐れられていた。多分、本気で喧嘩をしたら俺よりも強かったかもしれない。そんな俺達だから、顔を合わせた瞬間に殴り合いを始めそうになって親達に止められた。従兄同士、叔母の足元に正座をさせられ、一時間程度の説教。その後、小さな部屋へ放り込まれた。部屋の中には、崩れそうなほどに積み上げられた薄い本。実際、再び取っ組み合いの喧嘩を始めた俺達の上に、薄い本は容赦なく降ってきた。それまで気付かなかったが、表紙には卑猥なイラスト。しかも、男同士がまぐわっていた。二人とも、思春期真っただ中だ。ごくりと喉を鳴らし、恐る恐る本を開いた。その時の衝撃は、今でも忘れない。男同士で、抱き合う漫画。抱かれている少年は、頬を染めて、快楽に戸惑い、それでも最終的に、絶頂を迎える。R18と書いてあった。中学生が読める内容ではない。だからこそ、俺と一郎は、夢中になった。次から次へと貪り読んだ。むずむずする下半身を持て余し出した頃、部屋の鍵が開き、キメ顔をした叔母が顔を出した。
 夏休みの間、俺は、姉田家に預けられる事になった。もっと読みたそうにしていた俺達に、叔母は、好きなだけ部屋に持ち帰り、読み終わったら返してくれればいいと言った。息子の一郎も、自分の母親の趣味のことは知らなかったらしく、あまりの衝撃に一瞬で反抗期が終わってしまったようだった。最初は、漫画から。全て読み終わり、それでも足りない俺達は、小説に手を出した。国語の授業などまともに受けたことのない俺が、さくさくと文章を読んでいく。一郎などは、自分でも何かを書こうと思ったらしい。短い話を書いて、俺に読ませてくれた。夏休みの間、毎日紡がれていく話に、俺は夢中になった。
 叔母は、俺達が高校に入学する年に学校を作る予定なのだと、俺が姉田家を出て行く時にそう言った。だから、俺もそこに入学するようにと。俺は全寮制の学校などに興味は無かったので、一旦は首を横に振ったが、次に告げられた内容は、俺の気持ちを簡単に覆えさせた。曰く、教師陣の中には生粋の腐男子や腐女子がいて、しかもたくさんの作品を短期に書ける才能があるというのだ。そして、学園イントラネットの中でしか読めないコンテンツで、彼等が作品を更新していく。読む為には、入学しないと読めないとの事だった。叔母の後ろに控えていた一郎を見た。入学が決定している一郎は、俺に笑いかけた。自分もそこに作品を掲載していく予定なのだと言う。一郎の大ファンの俺は、お前が行くなら、俺も行きたい、と叫ぶように言った。それを聞いた叔母と母が、同時に鼻血を噴いた。今思えば、あの二人は、俺と一郎で何か妄想していたのだ。

「本当は、中学生に読ませていいものじゃないし、高校生だって完全アウトなの。見つかったら逮捕されちゃうのよね。駄目な大人ね。私」
「でも話の都合上、仕方ないよね」
「それを言っちゃあ、お終いなのよ、しずかちゃん」
 実際、中学生の俺があの時に叔母に教育されていなかったら、今頃、最悪な状態になっていたと思う。悪鬼のまま日々を暮していたら、最後には、薬をやっていたかもしれないし、誰かを殺してしまっていたかもしれない。腐男子になって喧嘩三昧の日々からも足を洗えたのだから、今回は、良い方向に転がったのだ。一郎だって、俺よりも尖っていた時期だった。なのに、今では誰もが一目置く、優秀な生徒会長だ。これも、良いように作用した。だからといって、手放しで褒められる話ではない。全ては偶然の産物。たまたま偶然、良い方向に転がっただけ。それだけの話だ。
「それにしても、生徒増えたね」
「話の流れをぶった切る天才ね。そうなの、増えたのよ。巷で密やかに噂されている学園イントラのおかげで入学希望者が増え、今では、生徒の半分が、腐男子で出来ています」
「変な学校」
「知ってる。私、理事長だから」
 くふんと笑い、片手で口を覆っている。目が似ているので、そうしていると、うちの母親が目の前にいるようだった。
「それで、用事って、本当に俺と王子が同室で暮らすことを確認するだけだったのか?」
「そうよ。ちょっと色っぽい話だったら応援しようかと思って呼んだんだけど、期待外れだったみたい。まあ、何か状況が変わったら相談して。悪いようにはしないから」
「相談するような事にはならないから」
「残念。あ、あと、嵐ちゃんの調教もありがとね。あの子、本当に家族を困らせていたみたいだから、まともになってよかったわ」
 花野の話が出て思い出した。真実を確かめたいと思っていたのだ。
「あいつ、最初、あんたの甥っ子って言ってたけど、本当? そしたら俺の従弟でもあるよな」
「違うわよ。あの子は、遠い親戚の子。そこまで深い関わりはないの。そんな事言ってたなんて、本当に困った子ねぇ」
「なるほど。その辺もよく言って聞かせておくよ。そういう教育も俺の仕事だもんな」
「頼もしいわ」
「報酬は一郎からたんまり貰うから。書いて欲しい話たくさんあるんだよね」
「……あの子が苦々しい顔をするのが目に浮かぶわね」


 理事長室を後にして、俺は一郎の部屋へ向かった。今日から新しい部屋に入るのだが、今は、引っ越しでバタバタしている。俺の荷物は、金子達が運んでくれた。元々そんなに荷物が多くないので一人で出来ると断ったが、俺に重い荷物を持たせるなんて出来るわけがない、自分達に持たせてくれと懇願されたのだ。その後ろで、俺の正体を知っている花野が呆れたような顔をしていた。会計の金子と書記の筆本。二人とも、筋骨隆々の美丈夫だ。陰では『生徒会の阿吽像』と呼ばれていた。ちなみに俺は、金子×筆本推しだ。この二人のリバも読む。学園イントラには、人気作家がいて、この二人のリバ話を書いているのだが、俺はその人の作品に心底惚れている。
 一郎の部屋の前に立ち、インターフォンを鳴らした。自室にいる間は、ずっとパソコンの前で唸っている男だ。少し待っていると、ドアが開いた。ひどく不機嫌な顔をした一郎が顔を出す。
「なんだ」
「報酬をいただきに参りました」
 どこで誰が見ているかわからない。俺は、にっこりと上品に微笑んで、丁寧な言葉で話した。一郎の眉間に、皺が増える。凶悪な顔だ。
「…………入れ」
「失礼します」
 後に続き、ドアを閉めた。鍵をかけるのも忘れない。一郎は、すたすたと部屋の奥に進んでいく。肩を竦め、それに続いた。

「報酬報酬報酬! あんた、いっつもそればっかりね!」

 女言葉になった一郎が、テーブルを叩きながら振り返る。中学のあの頃から、何故かオネェに目覚めてしまった一郎は、俺と二人の時にはいつもこんな口調だった。
「だって、約束したじゃん」
「したけど! 頼みに来るのが早いってのよ! あんたに頼まれたリクエスト、十個たまってんのよ! しかも、書きたくないの! 地雷なの! なんでこんなに好みが合わないのかしら! 嫌がらせにしか思えないんだけど!」
 興奮して、声を裏返らせている。生徒会長の一郎しかしらない奴らが見たら、腰を抜かすだろう。普段は冷徹極まりない男が、真っ赤な顔をして女言葉を話し、感情をぶつけているのだから。
「最初に、報酬は、あんたの好きな話を書いてあげる事だって言ったのは一郎だろ。嘘ついたのかよ」
「嘘なんかつかないわよ! だから出来る限り応えてやってんでしょ! ただね、多いの! 頻繁なの! アタシが自分で書きたい話だってあるんだからね!」
「速く書けばいいだけじゃん……」
「書きたくないCPだから、遅くなるってのよ! アンタ、ばっかじゃないの!?」
「自分が馬鹿なのは知ってるよ。うるっせぇや」
 勝手に椅子に腰かけて、テーブルの上の菓子を摘む。こうして文句ばかり言っても、結局は一郎は俺の頼みを聞いてくれるのだ。遅いけど。面倒見のいい奴だから、こっちも頼る。俺に懐かれているのを知っているから、きつい事を言いながらも俺を甘やかしてくれる。一郎は、そんな従兄だ。今だって、大仰に溜息をつきながら、電気ケトルの電源を入れている。ガラスの戸棚からティーセットを用意して、俺に紅茶を入れてくれる気だ。
「それで? 何を書いて欲しいのよ?」
「書いてくれるのかよ」
「約束でしょ。書くわよ」
 やはり面倒見がいい。ただ、今回のお願いは、怒られるような気がしてならない。だから、少し控えめに口にした。
「じゃあ……生徒会長×風紀委員長で……」
「夢小説かよ!!」
「えッ、違うだろ。そのCPは結構王道で……」
「違うっつうの! 万が一、アタシの正体がバレたらどうすんのよ!! どんな顔して狩場に会えばいいのよ!」
「こう……獲物を狙う男の顔で……?」
「馬鹿じゃないの!? ほんと、アンタ、本気で馬鹿なの!?」
 一郎は、頭を抱えてテーブルに突っ伏してしまった。耳まで赤くなっている。おや、と思った。これは、もしかして、もしかするんだろうか。
「あれ、もしかしてお前、風紀委員長のこと……」
「ぶっとばすわよ。そんなわけないでしょ」
「だよなぁ」
「夢とか、恥ずかしいっつうの。想像しただけで臍の辺りがムズムズするわ~。ねえ、本当に書いて欲しいの?」
「書いて欲しい。なんなら、今までのリクエストを後回しにして、一番先に書いて欲しい」
 何故なら、今一番読んでみたいのは、『オネェ攻め』だからだ。知っているオネェは、一郎しかいない。誰かでねつ造したとしても、やはり女言葉を使っている男のシーンを読んでしまうと、一郎しか想像できないのだ。
「仕方ないわねえ~。でも、いつになるかわかんないわよ」
「もし書く前に卒業しちゃったら、学園イントラじゃなくて直接読むからいい。ちゃんと待てる」
「読むのを諦めるっていう選択肢はないのね」
 諦めるわけがない。もう何年も一郎のファンをやってきたのだ。その好きな作家が自分の書いて欲しい話を書いてくれるというのに、時間がかかるからと言って諦められるわけがない。
 いれてもらった紅茶をゆっくりと飲み、テーブルの上の高級菓子を食い荒らし、そろそろ荷物の移動が終わったであろう自室に戻る事にした。金子達はまだいるだろうか。いれば労いの言葉をかけてやらねば。
「じゃあ、よろしくな」
「アンタ、ちゃんと金子と筆本に御礼言うのよ」
 わかってるよと言いながら、部屋を後にした。


 がちゃりと鍵を開けると、中が薄暗かった。
「金子クン? 筆本クン? いますか?」
 共有スペースには誰もいない。金子も筆本も帰ってしまったようだ。部屋の明かりをつけた。テーブルの上には、小さなメモと、一輪挿し、一輪の花。メモには、『何か問題があれば、私達にご相談下さい』と書いてある。大きな体に細やかな気配り。くすりと笑った。中学の頃のように全ての事柄が忌々しく感じる事は、なくなった。こういった、可愛らしい日常に、愛想笑いではなく笑う。悪鬼と言われた俺も、落ち着いたものだと、不思議に楽しさを覚えていた。
 自分の部屋のドアを開けた。ベッドの横に、段ボールが二つ、積み重なっている。本棚には、既に本が収納されていた。BL小説は全てWEBで読んでいるので、そういった類の本は、俺の手元にはない。ベッドメイキングもされていた。至れり尽くせりだ。一郎も俺を甘やかすが、あの二人は、それに輪をかけて甘やかしてくれる。いつか正体をバラす時がきても、あの二人には嫌われたくないなと思う程度には、気に入っていた。

 カタリ

 隣の部屋で物音が聞こえた。王子がいるのだろうか。とりあえず、同室になったのだから、挨拶だけはしておこうと、自室を出た。俺は、一匹狼のヤンキーだったが、そういう義理堅さだけは大切にする男だ。互いの部屋に、鍵はついていない。すぐ隣の部屋のドアをがちゃりと開けて、中を覗いた。
「王子、いるのか?」
「うッ…………」
 まずい。大変まずい事になった。俺は、慌ててドアを閉め、共有スペースのソファによろよろと座り、両手で顔を覆った。
 王子はいた。ベッドの上に。少し大きめの、多分、等身大の女の子が印刷されている抱き枕を抱き締めて、その顔の辺りに、顔を押し付けて、半ケツになっている下半身を、その枕に擦り付けるように、ぴくぴく、とさせて。王子の王子らしくないところを見てしまった俺を、あいつは怒るだろうか。風紀委員の仕事をこなしている王子を、俺は何度か見かけた事がある。この学園の生徒は良い子が揃っているが、外部から入ってくる不審者をやっつけている王子は、それはそれは強い男だった。悪鬼だった頃の俺でも、多分敵わない。そんな男を怒らせた。怒らないまでも、あいつの真の姿を知ってしまった俺の口を封じるために、何をされるかわからない。
 ビクビクしていると、王子の部屋のドアが開いた。中から、今まで見た事もないような怒った顔をした王子が出てきた。ちょっと待て、股間が濡れたままだ。手には、先ほど抱き締めていた抱き枕を持っている。ちょうど、王子の股間があたる辺りが、ビニールでコーティングされていた。もう、そういう道具にしか見えない。
「姫野!!」
「ひッ! は、はい!」
「めぐタンに謝れ!!」
「…………うん?」

 どすどすと俺に近付いてくる王子の事を、ぽかんとしながら見つめる事しか出来なかった。


(つづく)
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