諦めた子供のたった一度の大ゲンカ

過去２の？？？な話

抜かれた花が手の中で
どろっと溶け出した…
「ヒィ！な…何で？」
思わず振り払った
溶け出した白い花は
どす黒い赤色の何かに変化しながら
ゲル状になった

どれくらい時間がたったのかわからなかったが
残った花もと思い
花を掴もうと手を出した時
震えてる事に気が付いた
ガシっと手を掴まれた
ビックリして顔を上げると
闇夜様が険しい顔をしていた
「何をしてる？！
　何故ここにいる！？！？
何をした？！？！？！」
いきなり怒鳴られ
先ほどの不安や恐怖とあいまって
震えて声が出せなかった
闇夜様はあたりを見渡し
ギリっと掴まれた肩が悲鳴をあげた
「いっっ」
痛くて声を上げたが気付いてないようだ
「なんてことを…
なんて………」
「闇夜様？」
ギッと睨まれた？と感じた瞬間
「何故　花を抜いた！！！
この花が大切な事は知ってるだろう？！？！
何故だ？！？！
取り返しがつかない事を！！！
何故だ！！！」
がっと両肩を掴まれ揺さぶられながら
闇夜様の悲鳴のような怒号が響いている
大切？だって神官様は…だって
「だって闇夜様が花のせいで」
ギュウっと締め上げられる両肩
「私がなんだ？！
何だと聞いてるんだ！！」
怖くて怖くて声が出せなくなり
涙があふれ喋る事が出来ない…
俯いているとパッと離された
「もういい
部屋に戻す
後で沙汰を下す」
パッと顔を上げるともう自分の部屋だった