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※治癒師と癒し人
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あれから数年が経った。ほぼ無計画で飛び出した俺達だったけど、隣国に到着した途端何故かとても歓迎された。最初は疑いもしたけど、騎士達は礼儀正しく腰を折って説明してくれた。癒し人である俺に危害を加えるつもりはない。だから国王に会ってほしい。そう言われて俺達は王宮に通されて、国王の話を聞いた。
それからは至れり尽くせりの贅沢三昧な日々だった。住むところがないと正直に言うと、国王は立派な屋敷を丸々一つ俺達に与えてくれて、食べ物も沢山恵んでくれた。当然、タダでとはいかない。国王が出した条件は、日々の労働で疲れ果てている幻獣達を癒すこと。それが俺の仕事だ。この国は前の国とは違って召喚した幻獣達をとても大切にしている。種族も関係なく、召喚に応じてくれた者達に感謝し、敬意を払って接している。それでもやはり穢れは蓄積されるみたいで、それは俺じゃないと浄化できない。ゆっくり休息を与えるのも効果的だけど、やっぱり俺が治した方が早い。
俺はその場に居るだけでいいらしい。直接触れて祈るともっと効果的なんだとか。お陰でこの国の幻獣、精霊、妖精、魔獣達はとても元気で、召喚者達と楽しそうに戯れ合っている。その影響もあるのか、ずっと悩まされていた自然災害や食糧不足といった深刻な問題も解決され、国内はとても潤っているのだとか。その褒美として王様は俺とアルフィーに一生遊んで暮らせる程の大金を与えてくれた。
「上手く行きすぎて怖いな」
「お帰り。アルフィー」
「ただいま。カオル」
「ん」
あれからまた美しく成長したアルフィーは、何故か俺に口付けて来るようになった。口付けだけじゃなくて、好きだとか、可愛いとか、結婚してほしいとか。あ、あんなに可愛かったアルフィーが、何時の間にか格好いい男になっていて俺は困惑した。
「働きすぎだって言われて、明日から一週間休みをもらったんだ。覚悟、してくれる?」
「や、休みって。治癒師がそんなに休んで大丈夫なのか?」
「この国の最優先事項が何なのか、お前は知っているだろう?」
「えっと、俺?」
「そう。最近、僕に会えなくて落ち込んでいるって聞いたよ?」
「な! だ、誰がそんなこと……」
『アタシよ! この国はいいわねえ! アタシの言葉が分かる人がたっくさん居るんですもの!』
「お前の仕業か!」
『だって、愛しのダーリンに会えなくて寂しそうにしているご主人様を見ていると、こっちまで辛くなっちゃうもの。ご褒美よ!』
「何がごほ……ひゃ! ちょ、ちょっと、アルフィー、やめ……」
相変わらず、テンションが高くて余計な事ばかり話す白銀のドラゴンに文句を言おうとしたらアルフィーに服を持ち上げられてあちこち触られてしまう。ぅう。
「いや、じゃないでしょ? もう何度も触っているのに、まだ僕の気持ちを疑うの? カオル」
「や、疑っては、ない、けど……んん、やめ」
「やめない」
「ぁあ!」
『あらあら。それじゃあ、アタシは天ちゃんと空ちゃんを連れて散歩にでも行って来るわ。どうぞごゆっくり』
「何がごゆっくりだ! このアホドラゴ……んふ!」
俺の文句はアルフィーの口付けによって阻止された。止めてと言いたいのに、更に深く口付けられて体の力が抜けてしまう。一度口を離してはまた口付けられて、舌を絡め取られて身動きが取れない。
「キスだけで気持ちよくなったのか? カオルは本当に可愛いな」
「ん。アルフィー、もう、やめ」
「僕、ずっと我慢してたんだ。だから、手加減はできないよ」
「ひ」
足腰が立たなくなった俺を軽々と抱き上げて寝室に連れて行かれる。最高級のものだと一目見て分かる大きなベッドに降ろされて、また深く口付けられた。
アルフィーと初めて繋がったのは何時だったっけ。気付いたら俺はアルフィーに押し倒されて、身体中触られて、彼の大きなものを受け入れていた。好きだ、可愛い、結婚しよう。ずっと、ずっと同じ言葉を囁かれて、優しく包むように抱いて、正直俺の身も心もアルフィーに絡め取られていた。今だって……
「ぁあ! あるふぃ、もっとぉ」
「奥が気持ちいいんだね。カオル」
「んん! きもち、いい。おく、きもちいい、から」
「ここは?」
「ひゃう! ど、どうじは、らめ! イッちゃうから、らめ、なの!」
「相変わらず快楽に弱いなあ。そんなところも可愛いけど」
「んふ」
ぐちゅぐちゅと奥を貫かれながら乳首や性器を握られるだけで俺は軽くイッてしまう。気持ちいいことしか考えられなくて、言葉も幼稚になってしまう。人格すら変えられてしまったような錯覚に陥って、恥ずかしくて仕方ない。そんな俺をアルフィーは沢山甘やかして頭を撫でてくれる。
「ほら、もっと気持ちよくなりたいんだろ?」
「ぁあ! アルフィー、だめ! 抜かないで」
奥に入っていたものが抜かれそうになって、俺は必死にアルフィーにしがみ付く。いやだいやだと駄々をこねて、もっと奥にと懇願する。
「抜く訳ないだろう? こんなに気持ちいいのに」
「ひ、あぁあああ! おく、当たって……」
「言っただろう? 手加減はしないって。僕が満足するまで、付き合ってもらうから」
ごちゅごちゅと激しく奥を突かれて、俺はただただ喘ぐことしかできなかった。もう何度イッたのか分からない。気持ちよすぎて頭が真っ白になって、もう限界だと、無理だと言ってもアルフィーは止まってくれなかった。
それからは至れり尽くせりの贅沢三昧な日々だった。住むところがないと正直に言うと、国王は立派な屋敷を丸々一つ俺達に与えてくれて、食べ物も沢山恵んでくれた。当然、タダでとはいかない。国王が出した条件は、日々の労働で疲れ果てている幻獣達を癒すこと。それが俺の仕事だ。この国は前の国とは違って召喚した幻獣達をとても大切にしている。種族も関係なく、召喚に応じてくれた者達に感謝し、敬意を払って接している。それでもやはり穢れは蓄積されるみたいで、それは俺じゃないと浄化できない。ゆっくり休息を与えるのも効果的だけど、やっぱり俺が治した方が早い。
俺はその場に居るだけでいいらしい。直接触れて祈るともっと効果的なんだとか。お陰でこの国の幻獣、精霊、妖精、魔獣達はとても元気で、召喚者達と楽しそうに戯れ合っている。その影響もあるのか、ずっと悩まされていた自然災害や食糧不足といった深刻な問題も解決され、国内はとても潤っているのだとか。その褒美として王様は俺とアルフィーに一生遊んで暮らせる程の大金を与えてくれた。
「上手く行きすぎて怖いな」
「お帰り。アルフィー」
「ただいま。カオル」
「ん」
あれからまた美しく成長したアルフィーは、何故か俺に口付けて来るようになった。口付けだけじゃなくて、好きだとか、可愛いとか、結婚してほしいとか。あ、あんなに可愛かったアルフィーが、何時の間にか格好いい男になっていて俺は困惑した。
「働きすぎだって言われて、明日から一週間休みをもらったんだ。覚悟、してくれる?」
「や、休みって。治癒師がそんなに休んで大丈夫なのか?」
「この国の最優先事項が何なのか、お前は知っているだろう?」
「えっと、俺?」
「そう。最近、僕に会えなくて落ち込んでいるって聞いたよ?」
「な! だ、誰がそんなこと……」
『アタシよ! この国はいいわねえ! アタシの言葉が分かる人がたっくさん居るんですもの!』
「お前の仕業か!」
『だって、愛しのダーリンに会えなくて寂しそうにしているご主人様を見ていると、こっちまで辛くなっちゃうもの。ご褒美よ!』
「何がごほ……ひゃ! ちょ、ちょっと、アルフィー、やめ……」
相変わらず、テンションが高くて余計な事ばかり話す白銀のドラゴンに文句を言おうとしたらアルフィーに服を持ち上げられてあちこち触られてしまう。ぅう。
「いや、じゃないでしょ? もう何度も触っているのに、まだ僕の気持ちを疑うの? カオル」
「や、疑っては、ない、けど……んん、やめ」
「やめない」
「ぁあ!」
『あらあら。それじゃあ、アタシは天ちゃんと空ちゃんを連れて散歩にでも行って来るわ。どうぞごゆっくり』
「何がごゆっくりだ! このアホドラゴ……んふ!」
俺の文句はアルフィーの口付けによって阻止された。止めてと言いたいのに、更に深く口付けられて体の力が抜けてしまう。一度口を離してはまた口付けられて、舌を絡め取られて身動きが取れない。
「キスだけで気持ちよくなったのか? カオルは本当に可愛いな」
「ん。アルフィー、もう、やめ」
「僕、ずっと我慢してたんだ。だから、手加減はできないよ」
「ひ」
足腰が立たなくなった俺を軽々と抱き上げて寝室に連れて行かれる。最高級のものだと一目見て分かる大きなベッドに降ろされて、また深く口付けられた。
アルフィーと初めて繋がったのは何時だったっけ。気付いたら俺はアルフィーに押し倒されて、身体中触られて、彼の大きなものを受け入れていた。好きだ、可愛い、結婚しよう。ずっと、ずっと同じ言葉を囁かれて、優しく包むように抱いて、正直俺の身も心もアルフィーに絡め取られていた。今だって……
「ぁあ! あるふぃ、もっとぉ」
「奥が気持ちいいんだね。カオル」
「んん! きもち、いい。おく、きもちいい、から」
「ここは?」
「ひゃう! ど、どうじは、らめ! イッちゃうから、らめ、なの!」
「相変わらず快楽に弱いなあ。そんなところも可愛いけど」
「んふ」
ぐちゅぐちゅと奥を貫かれながら乳首や性器を握られるだけで俺は軽くイッてしまう。気持ちいいことしか考えられなくて、言葉も幼稚になってしまう。人格すら変えられてしまったような錯覚に陥って、恥ずかしくて仕方ない。そんな俺をアルフィーは沢山甘やかして頭を撫でてくれる。
「ほら、もっと気持ちよくなりたいんだろ?」
「ぁあ! アルフィー、だめ! 抜かないで」
奥に入っていたものが抜かれそうになって、俺は必死にアルフィーにしがみ付く。いやだいやだと駄々をこねて、もっと奥にと懇願する。
「抜く訳ないだろう? こんなに気持ちいいのに」
「ひ、あぁあああ! おく、当たって……」
「言っただろう? 手加減はしないって。僕が満足するまで、付き合ってもらうから」
ごちゅごちゅと激しく奥を突かれて、俺はただただ喘ぐことしかできなかった。もう何度イッたのか分からない。気持ちよすぎて頭が真っ白になって、もう限界だと、無理だと言ってもアルフィーは止まってくれなかった。
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