異世界の夢のなかで君に出会った俺は、朝起きてパチンコ屋に行く

パチ屋が開くまで②

「お兄さん、さっきはどうも」
エルフの娘がおでこに小さく敬礼しながら話しかけてきた。

とは言え、先程醜態を晒した事実は消えない。
俺は、気まずさのあまり視線を下にそらしながら「どうも…」と応えるのが精一杯だった。
なんだか居心地が悪い。

「何?お兄さん元気ないじゃん」
エルフの娘が俺の顔を覗き込みながら
「さっき、パジャマを触らせてくれた仲じゃん」と言った。笑顔が眩しい。

「そうだね…」
俺も笑顔を作って言った。
もしかしたら引きつっていたかもしれない。

「それにしてもさっきは凄かったね」

「!?」

この娘は何を言っているのか、もしかしたら俺を馬鹿にしに来たのか?

「…」
俺は様子を伺いながら彼女の話しを聞いた。