8 / 131
第8話 雪
しおりを挟む
雪は幸太郎に笑顔を向けながら俺に近づいてきた。
こんな風に雪を見上げる日が来るなんて……。
雪が傍に近づく度、俺の心音が大きくなった。
「にゃ~(雪)」
俺は呟くように雪の名前を呼ぶ。
だけど、どういうことだ?
俺は生まれ変わって猫になったんだよな?
時間軸はどうなっているんだ?
雪の見た目はあまり変わっていない。
顔も白く丸い、皺も白髪も増えた様子はない。
「偶然ですね? 散歩ですか? ちっちゃーいっ! 可愛い。まだ子猫ですよね。ワンコも可愛い! 触っていいですか?」
「ああ、別に良いけど」
聞いてきた雪に幸太郎は顔を赤くしてボソッと呟くようにぶっきらぼうに答える。
雪のドアップが目の前にあった。
雪はそっと俺の頬の毛に触れる。
ドキドキドキドキドキ
俺の小さな心臓が体中を駆けまわっているかの様に大きく打つ。
俺は前世の記憶は戻ったが、何で今、猫なのか、猫になったという事は俺はどうやって死んだのか、全然それは覚えてなかった。
だけど、目の前に雪が居る。
やっぱり、ちょっとだけ年取ったか?
いいや、ほとんど変わらない。
雪……。
「にー(雪)」
俺の声に雪の表情が和らぐ。
雪……。
雪……。
俺の声は届かない……。
だけど、まだ逢えた。
こんな風に雪を見上げる日が来るなんて……。
雪が傍に近づく度、俺の心音が大きくなった。
「にゃ~(雪)」
俺は呟くように雪の名前を呼ぶ。
だけど、どういうことだ?
俺は生まれ変わって猫になったんだよな?
時間軸はどうなっているんだ?
雪の見た目はあまり変わっていない。
顔も白く丸い、皺も白髪も増えた様子はない。
「偶然ですね? 散歩ですか? ちっちゃーいっ! 可愛い。まだ子猫ですよね。ワンコも可愛い! 触っていいですか?」
「ああ、別に良いけど」
聞いてきた雪に幸太郎は顔を赤くしてボソッと呟くようにぶっきらぼうに答える。
雪のドアップが目の前にあった。
雪はそっと俺の頬の毛に触れる。
ドキドキドキドキドキ
俺の小さな心臓が体中を駆けまわっているかの様に大きく打つ。
俺は前世の記憶は戻ったが、何で今、猫なのか、猫になったという事は俺はどうやって死んだのか、全然それは覚えてなかった。
だけど、目の前に雪が居る。
やっぱり、ちょっとだけ年取ったか?
いいや、ほとんど変わらない。
雪……。
「にー(雪)」
俺の声に雪の表情が和らぐ。
雪……。
雪……。
俺の声は届かない……。
だけど、まだ逢えた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
11
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる