58 / 62
2章
55話 誘拐と疑心
しおりを挟む
マルバスに気を取られている間にルナとユキを連れ去られてしまっていたことに悔いてハルトは後悔と絶望を感じ地に両手をついていた。
そんなハルトにルシアが声をかける。
「大丈夫。二人は強い。簡単には奴隷になんかならない」
「ハルト様……。すみません、私がもっと注意していれば……」
プルフラは傷を負った腕をかばいながら下を向いて嘆いていた。
「いや、プルフラさんは悪くないよ。それよりもまず傷を手当しよう」
プルフラの腕の傷に包帯を巻いて応急処置を施した。
そうしていると倉庫に王宮騎士達がやってきた。
「お前らここで何をしている!!」
中に入るや否や一人の騎士がハルト達に気が付いて声をかけてきた。
「ハルト殿……!?ここでいったい何があったのですか!?」
そう声をかけてきたのはカイだった。
話を聞くと騎士団はこの倉庫で激しい音が聞こえると通報を受けたので調査に来たらしい。
ハルトは賊と交戦したこと。二人が攫われたこと。敵に魔族の男が居たこと。
そして、騎士団で昨日話した内容が漏れていたことを話した。
「カイ……賊と内通していたのは君か……??」
ハルトは鋭い目つきでカイを睨みつけた。
その目つきにカイは戦慄を覚えた。
「い、いえ!私はそのようなことは決して!!ブランド様もウィリアム様も決してそのようなことは……」
「では一体なぜ!!あの部屋で話した内容が漏れていたんだ!!」
ハルトは拳に力を込めて地面を殴りつけた。
この拳は地面に大きな穴を穿ち、それをみた騎士団員は皆静まり返った。
「……一度騎士団の詰め所へ行きませんか。ブランド様とウィリアム様へ相談しましょう。誘拐事件については以前から騎士団でも犯人を特定すべく調査をしていましたので」
ハルトはもう誰も信じれいないといった目をしていた。
「……お前らは信用できない……情報遮断の結界が張られていたというあの部屋に居たのは俺ら以外はお前ら3人だけだ」
「ですが……!我々はそのような……」
ハルトは立ち上がると静かに倉庫を出た。
「ハルト様……」
プルフラは怒りと絶望に満ちたハルトの様子を見て戸惑いつつも後を追った。
ルシアも黙ってハルトについていった。
去り行くハルトにカイは声をかけた。
「……我々は我々で調査を続けます!ハルト殿の疑念を払拭すべく、ブランド様とウィリアム様の潔白を証明するためにも必ず賊の尻尾を掴んで見せます!!」
「……」
ハルトはカイを一瞥するとそのまま黙ってその場をあとにした。
ルシアもハルトの後を追い。
プルフラはカイに軽く頭を下げてハルトの後を追いかけた。
そんなハルトにルシアが声をかける。
「大丈夫。二人は強い。簡単には奴隷になんかならない」
「ハルト様……。すみません、私がもっと注意していれば……」
プルフラは傷を負った腕をかばいながら下を向いて嘆いていた。
「いや、プルフラさんは悪くないよ。それよりもまず傷を手当しよう」
プルフラの腕の傷に包帯を巻いて応急処置を施した。
そうしていると倉庫に王宮騎士達がやってきた。
「お前らここで何をしている!!」
中に入るや否や一人の騎士がハルト達に気が付いて声をかけてきた。
「ハルト殿……!?ここでいったい何があったのですか!?」
そう声をかけてきたのはカイだった。
話を聞くと騎士団はこの倉庫で激しい音が聞こえると通報を受けたので調査に来たらしい。
ハルトは賊と交戦したこと。二人が攫われたこと。敵に魔族の男が居たこと。
そして、騎士団で昨日話した内容が漏れていたことを話した。
「カイ……賊と内通していたのは君か……??」
ハルトは鋭い目つきでカイを睨みつけた。
その目つきにカイは戦慄を覚えた。
「い、いえ!私はそのようなことは決して!!ブランド様もウィリアム様も決してそのようなことは……」
「では一体なぜ!!あの部屋で話した内容が漏れていたんだ!!」
ハルトは拳に力を込めて地面を殴りつけた。
この拳は地面に大きな穴を穿ち、それをみた騎士団員は皆静まり返った。
「……一度騎士団の詰め所へ行きませんか。ブランド様とウィリアム様へ相談しましょう。誘拐事件については以前から騎士団でも犯人を特定すべく調査をしていましたので」
ハルトはもう誰も信じれいないといった目をしていた。
「……お前らは信用できない……情報遮断の結界が張られていたというあの部屋に居たのは俺ら以外はお前ら3人だけだ」
「ですが……!我々はそのような……」
ハルトは立ち上がると静かに倉庫を出た。
「ハルト様……」
プルフラは怒りと絶望に満ちたハルトの様子を見て戸惑いつつも後を追った。
ルシアも黙ってハルトについていった。
去り行くハルトにカイは声をかけた。
「……我々は我々で調査を続けます!ハルト殿の疑念を払拭すべく、ブランド様とウィリアム様の潔白を証明するためにも必ず賊の尻尾を掴んで見せます!!」
「……」
ハルトはカイを一瞥するとそのまま黙ってその場をあとにした。
ルシアもハルトの後を追い。
プルフラはカイに軽く頭を下げてハルトの後を追いかけた。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる