異世界で布教活動しませんか?

八ツ花千代

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9話

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 マルコス工房の朝は早い。
 俺たちが朝食を食べに食堂へ行くともう誰もおらず、弟子たちは作業場で仕事を始めていた。
 朝食用のメニューはなく、昨晩の残り物が出るのはこの世界では普通らしい。

「食べ終えたらそろそろ出発しようか」
「ちょい待ちミズキはん。ウチなウィリーを助けてもいいと思うねん」
「その話は助けないと決めたはずだよね」
「議題は加護を与えるかどうかやろ、助けるかどうかは別やない?」
「そう……か?」
「加護を与えず助けるんはアドバイスや、ズルじゃないで」
「それは良いですね、私も賛成です!」
 エリノはとても嬉しそうだ。

「門外漢の俺たちが役に立つのか?」
「そこは部外者だから言えるっちゅうこともあるやろ。反対はおらんな?」
「私は美術に関しては戦力外だ。ミズキ殿が賛成するなら構わない」
 ラシアは隣でコクコクと頷く。
「アラニスにアイデアがあるんだろ、俺は構わないよ」
「ほな、マルコスさんと交渉してくるわ~」
 ダッシュで食堂から出て行った。
 あの原動力は何だ?
 もしかして報酬を要求する気なのか?
 まあ、ウィリーが優勝して工房が儲かるのなら悪い交渉でもないか……。





 雑談しながら食堂で待っているとウキウキのアラニスが戻って来た。
 あの笑顔、交渉は成功したようだ。

「それで? どうやって助けるんだ?」
「ウィリーはな、動物が好きやから凄い像が作れるねん。だから人体も好きになれば同じ力が発揮できると思うんや」
「まさか……」
「ミズキはんは気づいとったやろ、ウィリーの熱い視線」
 キョトンとした表情のエリノと視線が会った。
「えっ? 私?」
「ウィリーはエロ修道女が好きやねん」
「えぇ~~~~」
 ウィリーはガン見してたから気づいても不思議じゃない。
 う~ん……、天然なのか鈍いのか計算なのか、俺には判断できないな。
 もしも、この純情そうな仕草が演技なら、魔性の女だぞ。

「思秋期やし女性に興味を持つんは普通や。神さんやて恋愛を禁止しとるわけちゃうやろ」
「それはそうですが……、私は修道女です」
「関係あらへん。別にウィリーと恋仲になれ言うてないで、モデルになるんや」
「なるほどモデルですか。私に務まるでしょうか?」
「もちろんや、むしろこの中じゃアンタが適任や」
「わかりました! 人助けのため、一肌脱ぎます」
 エリノは可愛らしいファイティングポーズで気合を入れた。

「話が早くて助かるわ、そうや、一肌脱いでもらうで」
「え?」
「せやからヌードモデルや」
「えぇぇ~~~」
「普通のモデルで役に立つかいな。芸術のためインスピレーションを刺激するにはそのくらい必要や」
「無理無理無理無理無理」
「おやぁ? 助けたい言うたんは誰や? 賛成もしとったやろ? 一肌脱ぐ言うたよなぁ?」
 アラニスはもの凄い悪い表情をしている。
 金に目がくらんだ人間は、こうも嫌らしくなれるものなんだな。
 これは脅迫に近い行為だが俺は沈黙を守ることにした。
 ウィリーの腕が上達するのなら良い案じゃないか。
 別にエリノのヌードが見たいわけじゃないぞ。



 タタタッと走る足音が聞こえてきた。
 息を切らしながらウィリーが食堂へ入ってくる。
「エリノさんがモデルになってくれるって本当ですか?!!!」
 瞳が光り輝いている。
 全身から嬉しさが溢れ出ているようだ。

「えっと、あの……」
「ボク凄く嬉しいです! コンテストの心配してくれたんですよね、ありがとうございます!!」
「その、あの……」
「ボク頑張ります! 苦手を克服してコンテストで優勝してみせます!!」
「まって、ちょっと待ってくれる?」
「さあ! 工房へ行きましょう!」
「待って! やっぱりヌードモデルは無理です! 裸を見せるなんて神様が許しません!」
「そっか、工房じゃ恥ずかしいですよね。ボクの部屋へ行きましょう、誰も入れないよう扉には鍵をかけますから」
「男性と二人きりなんて、もっとダメです!」
「ボク女ですよ?」
「「「ええっ!!」」」
 皆が驚嘆きょうたんしウィリーに注目する。
 まさかショタ属性持ちの雄んなの子だったとは。
 小学校高学年くらいだし、まだ女性らしい体に成長していないので見間違えてしまった。

「ウチもな、さっきマルコスさんに聞いて知ったんや。綺麗な男の子やと思っとったけど、まさか女の子なんてな。ウチも鬼じゃないで、女の子ならヌードも大丈夫やと思って話をしたんや」
「そうだったんですか。……ホントに女の子?」
「確かめますか?」
 そう言うとウィリーが服を脱ごうとする。
「ここじゃダメ! 部屋に行きましょう、そこで確認させて、ね?」
「はいっ!! 早く行きましょう!!」
 エリノはウィリーに手を引かれながら部屋へ連れていかれた。





 弟子の部屋の窓にカーテンはなく、木製の扉がついている。
 昼間でも扉を閉じれば部屋は暗闇になる。
 床に置かれたロウソクが周囲をぼんやりと照らしている。
 ウィリーは自分が女子だと証明するため、男らしく服を脱ぎ始めた。
 ベッドの上に衣服が投げ捨てられていく。
 恥じらうことなく仁王立ちするその姿は、幼いが確かに女の子だった。

 女の子だと納得したエリノは覚悟を決め修道服に手をかける。
 唾を飲み込むウィリー。
 衣擦れきぬずれの音とともに修道服が床に落ちる。
 ロウソクの炎に照らされたエリノの体は陰影により肢体の曲線が協調されている。
 羞恥で頬を染めるエリノ。
 手で体を隠してしまった。

 ウィリーはエリノに近づくと優しく体に触れながらポーズを変える。
 エリノの体が最も美しく見えるよう、手の位置、足の位置、首の向き、腰の角度、試行錯誤を繰り返す。
 裸の女性が二人、まるで踊っているかのようだ。

 なんて想像を、暇な俺は考えていたのだった。
「ミズキはん、やんや緩い顔しとるで~」
「密室でどんなことをしてるのか想像してたんだ」
「ふつ~にデッサンやろ、ウチらには手出さんのにエロい想像しとるんか? もしかしてムッツリスケベちゃうやろな」
「否定はしない、俺だって普通の男だ」
「ミズキ殿が所望するなら私がモデルになるが?」
「ありがとう、でも俺に絵心はないよ。ティルダの美しさを表現できる自信はないなあ」
「美しい……私が……」
 ティルダはとても嬉しそうに照れている。

 ラシアが俺の腕をつっつくと自分を指さした。
「そうだね、ラシアも可愛いが俺じゃあ力不足だよ」
 ぷくっと頬を膨らますラシア。

「デッサンはどのくらい時間かかるんだろう」
「わからへんな~。待つのもしんどいし町へ行こか」
「そうだなラシアには悪いけど行こうか」
 俺たちは気分転換に町へ出かけることにした。



△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼



「ハビエル様、手紙が来ております」
 弟子が持ってきたのは布を紐で縛った安い手紙だ。
 貧乏人には紙を買う金がないから仕方ない。
 弟子を下がらせワシは手紙に目を通した。

 差出人はマルコス工房に潜ませておる手駒だ。
 ワシの工房とは商売敵。
 最近では有能な弟子が台頭し、ワシの工房を脅かしておる。
 こんどのコンテストで優勝などされたら商売にならん。

 出品者はウィリーというガキらしい。
 動物の造形には目を見張るものがあると聞く。
 ワシの弟子たちも腕を上げておる、負けるとは思わぬが念には念を入れ万全を期す。

 馬車の車軸に細工をし、怪我を負わせるのには成功した。
 しかし癒しの術を使う修道女に助けられたらしい。
 悪運の強いガキは嫌いだ。

 審査員に金を掴ませ動物をモチーフにした作品は出品禁止にさせた。
 しかし手紙には人物像でも成果を出しそうだと書いてある。
 忌々しい、ああ、忌々しい!!
 神に愛されているとでも言うのか。

 神……、よし、あの手で行こう。
 ワシは手紙にとても簡単な命令を書き記した。
 これならば失敗しないだろう。

 自慢の高級机の上に置いてあるベルを鳴らすと弟子が部屋に入ってくる。

「お呼びでしょうか」
「これをカルビンに届けるように。くれぐれも内密にな」
「はっ」
 弟子は頭を下げ部屋から出て行った。

 これでウィリーというガキは出品できまい、ワシの工房に弟子入りしなかった己の運を悔やむがいいわ。



△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼



「おかえりなさい」
 陽が少し傾いたころ、俺たちは町から賓客用の部屋へ帰って来た。
「エリノ、戻ってたんだ。モデルはどうだった?」
「あのっ……とても恥ずかしかったですぅ~」
 耳を真っ赤にして両手で顔を隠す。
 照れる仕草がとても可愛い。

「貴重な経験だね。いい思い出になるんじゃない?」
「消したい記憶ですよ」
「どんなポーズにしたの?」
「何かを拾うポーズや、普通に椅子に座るポーズとか。四枚どほ描いたのでどのポーズを採用するかはわかりません」
「意外だな、一枚だと思ってた。ウィリーの様子はどう? 苦手意識は克服できそうかな」
「それはわかりません。デッサンを終えた後は難しい顔をしてました。『もう一枚描く?』と尋ねても、う~んと唸っていました」

 エリノが話している最中にアラニスが部屋に入って来た。
「芸術家は気難しいのが多いよって、あまり気にしたらあかんで。お代はしっかり頂いてきたからお役目は終わりや」
 お金の入った布袋に頬ずりしている。
 いくら請求したのだろうか……。
 まあ、お金に関してはアラニスに任せているので口出ししないでおこう。

「そうですか……」
 エリノの返事は何か気になることがあるようだ。

「そうや、マルコスさんが作品が完成するまでぜひ滞在して欲しい言うとるで。どないする?」
「ん~~~。あまり甘えるのも良くないと思うんだ」
「ウチは食事の旨い宿に移りたいなあ」
「あのっ、私は完成するまでここにいたいと思います」
「さすがはエロ修道女やね~、自分の裸婦像をウチらに見て欲しいなんて、どんだけ露出狂やねん」
「あっ!!!」
 どうやらそこまで考えていなかったようだ。

「ちょっとウィリーさんを止めてきます!」
 走って出て行こうとするエリノの手をアラニスが掴む。
「もう代金は受け取ったんや、中止は不可能やで」
「うそぉ~~~」
「彫刻なんだから、それほど精密には再現しないだろうし、エリノだってわからないよ、きっと」
「ミズキ様、ホントにそう思っています?」
「完成が楽しみで仕方ない」
「いやぁ~~~」

「完成まで滞在することにしよう、みんなもそれでいいよね?」
 半泣き状態のエリノ以外はみんな賛成してくれた。
「アラニス、マルコスさんにお世話になるって伝えてくれるかな」
「行ってくるわ」
 アラニスが部屋から出て行った。

「それだけ見事なプロポーションなんだ、モデルになれて羨ましいぞ」
「ティルダさん……。代わってくれてもいいんですよ」
「それは嫌味か? 私などではウィリーを刺激することはできないさ。もっと胸を張れ、自慢しろ」
「できません~~~」
 俺とティルダはヤレヤレという表情をした。



△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼



 ミズキたちが賓客用の部屋で雑談をしている頃、工房ではウィリーが黙々と作業をしていました。
 ひざの高さほどの台座には丸太が置かれています。
 ウィリーの目線と同じくらいの高さで、太さも肩幅ほどあります。

 ノミと木槌を巧みに使い丸太を削っていきます。
 最初は荒く大胆に、作業が進むと丁寧かつ慎重に。
 まるで最初から丸太の中に人が入っているかのように迷いのない手つきで作業が進みます。

 ウィリーの集中力は凄まじく、深夜にはポーズがわかるくらいには削り出されていました。
「ウィリー、もう夜だそろそろ寝なさい」
 声をかけられて深夜なのだと気付いたようです。
「親方、もうそんな時間ですか」
「夕飯も抜いて、おまえという奴は」
「へへっ、久しぶりに燃えるモチーフなんですよ」
 マルコスはエリノが描かれたデッサンを見ました。
「なるほどな、これは確かに良い作品になるだろう、期待しているぞ」
「はいっ!」
「しかし、体を壊しては元も子もない、今日は休むんだ」
「わかりました、もう寝ます」
「ランプは消しておくから」
「はい、オヤスミなさい」
 マルコスは作りかけの彫刻を見ると、微笑みながら頷きました。
 弟子の成長が嬉しいのでしょう。

 マルコスはランプの灯を消すと工房から出て行きました。
 手にはロウソクを持っているので暗闇でも問題なく歩けます。



 マルコスが遠ざかり足音が聞こえなくなると、僅かな星明りの中で動く人の姿があります。
 ウィリーたちと同じ馬車に乗っていたカルビンです。

 カルビンはウィリーよりも6年ほど年上の兄弟子です。
 コンテストの出品者に選ばれるほどウィリーは活躍しているのに、カルビンは何の成果も出せていません。
 焦るカルビンを惑わしたのはハビエル工房の主、ハビエルです。
 カルビンが成長しないのはマルコス工房が悪いのだと、君は悪くないのだと、甘い言葉を浴びせたのです。
 弱っている心に甘言が染みわたり、いつの間にかハビエルの手先にされていました。

 馬車の車軸に細工をしたのもカルビンです。
 ウィリーさえいなければカルビンが選ばれたはずだとハビエルに言われたのです。
 ハビエルから送られてきた手紙には『ウィリーの彫刻を破壊しろ』とだけ書かれていました。
 芸術家としてそれだけは駄目だと思いつつも、洗脳されているカルビンは命令に従うほかありません。

 カルビンの手にはノミと木槌が握られています。
 彫刻の首にノミの刃先が当てられると、恨みを込めて木槌が振り下ろされます。
 カン! と乾いた音とともに彫刻の首が床に転がりました。
 二回、三回と木槌が振り下ろされ、彫刻は無残な姿に変わり果てました。

 肩で息をするカルビン。
 緊張と罪悪感と自責の念が彼を襲います。
 吐き気を催した彼はノミと木槌を床に落とし、口を押えながら工房から走り去っていきました。
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