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プロローグ
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暗く深くどこかわからない。少し光が見える。横には誰か……。
声が聞こえるが理解できない。誰かが言い争っている声。
はっ
と息を荒くし飛び起きるかのように目が覚めたのは冬月《ふゆつき》シバ。
よく先ほどの夢を繰り返し見ては苦しみ毎日しっかり寝れた試しがない彼はまだ朝方薄暗い中、窓から一筋の灯りが入り込んだのを見て夢の続きなのかと思ったがそれは違うとわかった。
それは横に自分と同じく全裸の男が寝ていたからだ。シバよりも小柄な男。槻山湊音である。シバは湊音と共にこのような状況になったことはわかってはいる。
「……よく寝てらあ」
シバはその寝ている湊音を目を細めながら見ている。
「スッゲー酔ってたからまだ起きないだろ」
湊音も何か夢にうなされているようだ。頭から冷や汗をかいてンンンっと声を出す。
「凄い汗……悪夢でも見てるのか」
とシバが彼の額の汗を近くにあったタオルで拭こうとおでこにあてた瞬間……寝ている湊音が起きた。
「うわぁっ!!!」
「うわぁっ!!!!」
湊音が大声を出しのけぞって今の自分が全裸の状態と目の前に同じく全裸のシバがいる状況を信じられないでいる。
「なんで、なんで……君が……あ、あ、ありえない。なんで僕は裸? ……頭も痛いし気持ち悪い……酒を飲んで……そっから……あぁあああああああ」
湊音が走馬灯のように記憶が一気に戻ってテンパる。そんな様子を見てシバが笑った。
「こっちが言いたいわ!」
これは数日前のことに遡る。
声が聞こえるが理解できない。誰かが言い争っている声。
はっ
と息を荒くし飛び起きるかのように目が覚めたのは冬月《ふゆつき》シバ。
よく先ほどの夢を繰り返し見ては苦しみ毎日しっかり寝れた試しがない彼はまだ朝方薄暗い中、窓から一筋の灯りが入り込んだのを見て夢の続きなのかと思ったがそれは違うとわかった。
それは横に自分と同じく全裸の男が寝ていたからだ。シバよりも小柄な男。槻山湊音である。シバは湊音と共にこのような状況になったことはわかってはいる。
「……よく寝てらあ」
シバはその寝ている湊音を目を細めながら見ている。
「スッゲー酔ってたからまだ起きないだろ」
湊音も何か夢にうなされているようだ。頭から冷や汗をかいてンンンっと声を出す。
「凄い汗……悪夢でも見てるのか」
とシバが彼の額の汗を近くにあったタオルで拭こうとおでこにあてた瞬間……寝ている湊音が起きた。
「うわぁっ!!!」
「うわぁっ!!!!」
湊音が大声を出しのけぞって今の自分が全裸の状態と目の前に同じく全裸のシバがいる状況を信じられないでいる。
「なんで、なんで……君が……あ、あ、ありえない。なんで僕は裸? ……頭も痛いし気持ち悪い……酒を飲んで……そっから……あぁあああああああ」
湊音が走馬灯のように記憶が一気に戻ってテンパる。そんな様子を見てシバが笑った。
「こっちが言いたいわ!」
これは数日前のことに遡る。
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