novelmber2022(仮)

麻木香豆

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遺失物

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「もうこれは僕が高校生の頃の話だ、この幽霊の話が出たのも」
「……そんな前から」
「ああ。これはとある夜。僕の元に幼馴染の女子から連絡が来たんだ。ここに来てくれと」
ダイはじっと川を見ている。幽霊の話とダイの話はどう繋がるのだろう、アスミは彼の横顔を見た。

「幼馴染の咲希、高校も同じだった。クラスは違うんだが……幼馴染といってもずっと同じ幼稚園から高校まで同じで。中学の時にようやく話をするようになった。僕の遺失物を拾ったということがきっかけでね」
「そうなんだ。友達、という感じ?」
「そうだね、クラスも多かったからね。人数も多いから……」
まだダイは話を続ける。
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