Weathering with you.

星野響

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わだかまった空

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濡れて暗い 路地を歩いた
意味もないまま さまようか
意味もないままに 俯くか
泣いた空が 今日も落ちた
ボクらを 呑んで隠した
それでも 君がうつむいたら悲しいよ
君の顔だけ
顔だけでも上げていて

君がうつむいたら悲しいよ
僕と同じなんていらないよ
ペトリコールなんて振り切って
正義なんて忘れても
走っていきたいんだな この世界で
水たまりなんて 蹴散らし 散らして
どうせどうせ 人の涙と空の涙
なんて 区別もできないんだ
だから 手を振り上げよう
降り続く雨を 隠すために

君は人の思いをのせて
晴れを願って 濡れるのか
晴れを願うままに 消えるのか
泣いた空が 明日も落ちた
ボクらを 呑んで隠した
それでも 君が消えたら悲しいよ
だから君の笑顔だけ
全部が全部 消えないで

君がうつむいたら悲しいよ
僕と同じなんて嫌なんだ
定まった運命なんて振り切って
たどった道を忘れても
走ってきたいんだな この世界で
わだかまりなんて 蹴散らし 散らして
きっと 人の正義と空の正義
なんて 全く別ものなんだ
だから 行きつけるところまで
もう立ち止まらない
行こう
僕らだけがえらぶ世界へ
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