8 / 41
第7話 出発の日
しおりを挟む
出発日の朝、学校の玄関。
みんなが見送りに来ている。
「カルラぁ!! 無理はするな! 危険だと思ったらすぐに『助けて』と叫ぶんだぞ!!」
オスプレイが駆け寄ってくる。
「近づくなアホ」
「ぐへっ!?」
俺はオスプレイを廊下の壁まで蹴り飛ばした。
「……や、やっぱり心配だ! 私もついていく!」
立ち上がり、駆け出そうとするオスプレイをシグ姉が後ろから首根っこを掴んで止める。
「この馬鹿は私が抑えておく。今の内に行け」
「サンキュー、シグ姉」
「……気をつけてな」
次にワッグテールがポン、と頭に手を置いてきた。
「無理はするなよ」
「ガキ扱いすんな」
俺がワッグテールの手を払うと、ワッグテールは小さく笑った。
一匹狼気質ではあるが、ワッグテールは別に無感情な人間ではないんだよな……。
「カルラ……」
心配そうな目で見つめてくるカナリア。
俺はカナリアの頭を撫でる。
「大丈夫だよ。俺ってそれなりに器用だからさ、うまくやるさ」
「絶対だよ……絶対、戻ってきてねっ! 私、私……!」
「心配し過ぎだよ。土産話、たくさん持って帰ってくるからよ。楽しみにしてな」
クレインは腰に手を置いて、
「僕は何一つ心配してないよ。君は絶対に戻ってくる」
湖の前ではあんなに取り乱していたクセに良く言うよ。
「ありがとよ。俺が居ない間、このお転婆な妹をよろしくな」
「任せて」
次にパフィンが、
「お気をつけて。――お兄ちゃん」
先生に聞こえないぐらい小さな声で言ってくる。
「なんだ? ハクのマネか?」
「カルラさんは遺伝子上、母も父も同じわたくしの兄ですからね。別に不自然ではないでしょう?」
確かに。
遺伝子上は腹違いでも種違いでもない、実妹だな。
「そうだな。行ってくるよ、妹よ」
パフィンの頭を撫でる。パフィンは嬉しそうに、されど恥じらいも含めた笑みをこぼす。
全員と挨拶を済ませた所で扉の方を向く。
「……準備OKだ」
「そのようですね。行きましょう」
黒装束を着て、俺は学校を出た。
---
森を抜け、島を囲い込む山の前に到達。
山の壁を背にした小屋を見つけると、先生は「少し待っていてください」と言い、一人小屋に入っていった。
そして戻ってきた時には大きな樽を抱えていた。
「船に着くまではこの樽に入って外を見ず、大人しくしていてください」
「どうして?」
「決まりだからです」
それは理由の説明になってない。
先生は樽の蓋を開ける。
「大丈夫ですよ。酔わないよう、なるべく揺らさずに運びますから」
「ああ、うん。わかった」
樽には肩紐がついてる、背負って運ぶつもりか。俺は大人しく樽に入る。
俺が樽に収まると先生は蓋を閉じた。
――真っ暗だ。
光が一切入ってこない。
「すみません、ちょっと回しますね」
グルン、グルン、グルンと何度も樽を右へ左へ回された。方向感覚が完全に狂った。
「よっと!」
大きな揺れ。
背負われたのだろう。
することもないので、ただ耳を澄ます。
――先生の足音、草を踏みつぶすような音。
――ズズ、と何かをズラすような音。その音がもう一度鳴る。
――カン、カン、カン、と階段を下るような音。音と一緒に揺れもくる。
――寒くなってきた……水の流れる音が聞こえる。
――ゴツン、とどこかに樽を置かれた。まだ出ていいとは言われない。
――ザー、と水面を滑る音が聞こえる。温かくなってきた。
――独特な揺れが三半規管を揺らす。気持ち悪い。
――樽に入ってから2時間ぐらい経ったか。揺れは止まらない。
「もういいですよ」
先生の合図。
俺は蓋を開け、外に出る。
「うわっ!?」
眩しい! 太陽の光が降ってきた。
俺はいま、揺れる木製の乗り物にいた。ここは……船の上か!
周りは巨大な水たまり……違う、これが海か……!
「はは……なんだこりゃ。言葉が見つからねぇ」
遥か後方には島が見える。外から見ると山しか見えないな。
船は大きくはないけど、小さ過ぎもしない。定員は8~10人ぐらいかな。帆のない船だ。先生は船の先頭で操縦桿を動かしている。
「どうですかカルラ、外に出た気分は?」
「……気持ちいいな。これが潮風ってやつか。つーかこの船、帆がないけど何で動いてるんだ?」
「『陽氣』ですよ」
「陽氣? なんだそりゃ」
「太陽のエネルギー、とでも言いましょうか。万物に宿っており、私にも、あなたにも流れています。そのエネルギーをコアと呼ばれる物体に込めることで、船が動いているのです」
ハンドルの真ん中に赤い石がハマってる。アレがコアかな。
「……ここが外……」
妙な気分だな。
不安もあるけど、やっぱり……解放感とワクワク感もある。
「カルラ。私は操縦で手が離せません。今の内に私のカバンに入ってる物を身に着けてください」
先生のカバンは先生のすぐ後ろにあった。
中を探り、手に当たった硬い物体を手に取る。
――仮面だ。
「我々は影、本来陽の下に出てはならない存在。第5王子として居る時以外は常にその仮面を被りなさい」
ハーフマスク。鼻から額まで隠す仮面だ。
黒い金属製だ。
「この面積のマスクで誤魔化せるモンか?」
「目元が見えないと意外に人はわからないものですよ」
黒装束にマスク。傍から見りゃ不審者だな。
たしかにこれでフードを被れば、ぱっと見じゃ誰だかわからねぇだろうな。
「王都まではあと40分ほどです。王都に着いたら君を親衛隊に預け、私は帰ります。今の内に聞きたいことがあれば聞いてください」
王卵ってなんですか? とは聞けないし、他に聞きたいことがあるとすれば……、
「第5王子が影武者と入れ替わることって、誰が知ってるんだっけ?」
「王族は全員知っています。後はあなたの手引きをする第5王子の親衛隊も知ってます」
「親衛隊ね、さすが王子様だ。俺が王子様役やってる時はその親衛隊ってやつ、こき使ってもいいんだろ?」
「ふふ。好きにしなさい」
大海原の真ん中、小さな島があちこちに見える。
興奮が冷め、海景色に飽きてきた頃、
海の向こう、水平線の向こう側。
多くの建物が見えてきた。
本で何度も見たことあるし、話でも何度も聞いたことがある。だが、この目で実物を見たのは初めてだ。
そう……アレが王都であり、
俺が生まれて初めて見る『街』である。
みんなが見送りに来ている。
「カルラぁ!! 無理はするな! 危険だと思ったらすぐに『助けて』と叫ぶんだぞ!!」
オスプレイが駆け寄ってくる。
「近づくなアホ」
「ぐへっ!?」
俺はオスプレイを廊下の壁まで蹴り飛ばした。
「……や、やっぱり心配だ! 私もついていく!」
立ち上がり、駆け出そうとするオスプレイをシグ姉が後ろから首根っこを掴んで止める。
「この馬鹿は私が抑えておく。今の内に行け」
「サンキュー、シグ姉」
「……気をつけてな」
次にワッグテールがポン、と頭に手を置いてきた。
「無理はするなよ」
「ガキ扱いすんな」
俺がワッグテールの手を払うと、ワッグテールは小さく笑った。
一匹狼気質ではあるが、ワッグテールは別に無感情な人間ではないんだよな……。
「カルラ……」
心配そうな目で見つめてくるカナリア。
俺はカナリアの頭を撫でる。
「大丈夫だよ。俺ってそれなりに器用だからさ、うまくやるさ」
「絶対だよ……絶対、戻ってきてねっ! 私、私……!」
「心配し過ぎだよ。土産話、たくさん持って帰ってくるからよ。楽しみにしてな」
クレインは腰に手を置いて、
「僕は何一つ心配してないよ。君は絶対に戻ってくる」
湖の前ではあんなに取り乱していたクセに良く言うよ。
「ありがとよ。俺が居ない間、このお転婆な妹をよろしくな」
「任せて」
次にパフィンが、
「お気をつけて。――お兄ちゃん」
先生に聞こえないぐらい小さな声で言ってくる。
「なんだ? ハクのマネか?」
「カルラさんは遺伝子上、母も父も同じわたくしの兄ですからね。別に不自然ではないでしょう?」
確かに。
遺伝子上は腹違いでも種違いでもない、実妹だな。
「そうだな。行ってくるよ、妹よ」
パフィンの頭を撫でる。パフィンは嬉しそうに、されど恥じらいも含めた笑みをこぼす。
全員と挨拶を済ませた所で扉の方を向く。
「……準備OKだ」
「そのようですね。行きましょう」
黒装束を着て、俺は学校を出た。
---
森を抜け、島を囲い込む山の前に到達。
山の壁を背にした小屋を見つけると、先生は「少し待っていてください」と言い、一人小屋に入っていった。
そして戻ってきた時には大きな樽を抱えていた。
「船に着くまではこの樽に入って外を見ず、大人しくしていてください」
「どうして?」
「決まりだからです」
それは理由の説明になってない。
先生は樽の蓋を開ける。
「大丈夫ですよ。酔わないよう、なるべく揺らさずに運びますから」
「ああ、うん。わかった」
樽には肩紐がついてる、背負って運ぶつもりか。俺は大人しく樽に入る。
俺が樽に収まると先生は蓋を閉じた。
――真っ暗だ。
光が一切入ってこない。
「すみません、ちょっと回しますね」
グルン、グルン、グルンと何度も樽を右へ左へ回された。方向感覚が完全に狂った。
「よっと!」
大きな揺れ。
背負われたのだろう。
することもないので、ただ耳を澄ます。
――先生の足音、草を踏みつぶすような音。
――ズズ、と何かをズラすような音。その音がもう一度鳴る。
――カン、カン、カン、と階段を下るような音。音と一緒に揺れもくる。
――寒くなってきた……水の流れる音が聞こえる。
――ゴツン、とどこかに樽を置かれた。まだ出ていいとは言われない。
――ザー、と水面を滑る音が聞こえる。温かくなってきた。
――独特な揺れが三半規管を揺らす。気持ち悪い。
――樽に入ってから2時間ぐらい経ったか。揺れは止まらない。
「もういいですよ」
先生の合図。
俺は蓋を開け、外に出る。
「うわっ!?」
眩しい! 太陽の光が降ってきた。
俺はいま、揺れる木製の乗り物にいた。ここは……船の上か!
周りは巨大な水たまり……違う、これが海か……!
「はは……なんだこりゃ。言葉が見つからねぇ」
遥か後方には島が見える。外から見ると山しか見えないな。
船は大きくはないけど、小さ過ぎもしない。定員は8~10人ぐらいかな。帆のない船だ。先生は船の先頭で操縦桿を動かしている。
「どうですかカルラ、外に出た気分は?」
「……気持ちいいな。これが潮風ってやつか。つーかこの船、帆がないけど何で動いてるんだ?」
「『陽氣』ですよ」
「陽氣? なんだそりゃ」
「太陽のエネルギー、とでも言いましょうか。万物に宿っており、私にも、あなたにも流れています。そのエネルギーをコアと呼ばれる物体に込めることで、船が動いているのです」
ハンドルの真ん中に赤い石がハマってる。アレがコアかな。
「……ここが外……」
妙な気分だな。
不安もあるけど、やっぱり……解放感とワクワク感もある。
「カルラ。私は操縦で手が離せません。今の内に私のカバンに入ってる物を身に着けてください」
先生のカバンは先生のすぐ後ろにあった。
中を探り、手に当たった硬い物体を手に取る。
――仮面だ。
「我々は影、本来陽の下に出てはならない存在。第5王子として居る時以外は常にその仮面を被りなさい」
ハーフマスク。鼻から額まで隠す仮面だ。
黒い金属製だ。
「この面積のマスクで誤魔化せるモンか?」
「目元が見えないと意外に人はわからないものですよ」
黒装束にマスク。傍から見りゃ不審者だな。
たしかにこれでフードを被れば、ぱっと見じゃ誰だかわからねぇだろうな。
「王都まではあと40分ほどです。王都に着いたら君を親衛隊に預け、私は帰ります。今の内に聞きたいことがあれば聞いてください」
王卵ってなんですか? とは聞けないし、他に聞きたいことがあるとすれば……、
「第5王子が影武者と入れ替わることって、誰が知ってるんだっけ?」
「王族は全員知っています。後はあなたの手引きをする第5王子の親衛隊も知ってます」
「親衛隊ね、さすが王子様だ。俺が王子様役やってる時はその親衛隊ってやつ、こき使ってもいいんだろ?」
「ふふ。好きにしなさい」
大海原の真ん中、小さな島があちこちに見える。
興奮が冷め、海景色に飽きてきた頃、
海の向こう、水平線の向こう側。
多くの建物が見えてきた。
本で何度も見たことあるし、話でも何度も聞いたことがある。だが、この目で実物を見たのは初めてだ。
そう……アレが王都であり、
俺が生まれて初めて見る『街』である。
21
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる