120 / 257
第百二十話
しおりを挟む
「『スカルクラッシュ』! ゼアアアアッ!」
鈍く狂暴な轟音が砂と共に撒き散らされた。
「ふょえ……」
きっつぅ……
砂で随分衝撃は吸収されたはずだが、それでも足腰へ昇る厭らしい痺れに吐息が零れた。
脳天へ突き抜けた衝撃に意識がくらくらとする……けれどまだ戦いは終わっていない、霞む思考の中『スキル累乗』の対象を『ストライク』へと切り替える。
粉々に砕けたサボテン達の中にはまだ傷一つなく、こちらへ方向転換しようと成長を始める者たちも見えた。
着地の隙をついて襲い掛かるつもりだ。
一直線に通る縦に伸びきったカリバーは、いくつかのサボテンをバラバラに打ち砕きつつ、しかしすべてを倒しきれたわけではない。
当たり前だ。群れなしているということは広がっているということ、細い棒でそのすべてを一度に打ち据えることは不可能。
群れの端をちょっとばかり叩きのめしたに過ぎない。
だがそれでいい。いや、それがいい。
この位置なら『薙ぎ払える』のだから。
「食らえ……!」
立ち位置とは関係なく、スキルの導きによって体は強制的に適正な動きへ補正されていく。
踏み込んだ右足を軸にぐるりと体を振り回し、力を反発するでもなく靴底は砂へめり込み続ける……
大きく伸ばされたカリバーは非常に重くなる。
もちろん今の私にはそれを軽々と持ち上げる力があるが、長く重くなったカリバーによって重心がずれてしまえば私の身体が勢いに浮かんでしまい、踏ん張ることも出来ず転んでしまう。
しかしこの砂場なら話は別だ。
大木が縦横無尽に根っこを張り巡らせてその巨体を支えるのと同じように、砂場の奥底へ回転と共に足をめり込ませれば……私の身体が振り回されることもないっ!
「うう……どっこいしょぉ! 『ストライク』っ! むんっ!」
豪風一閃。
短期間で酷使された結果、ブチブチと無言の悲鳴とでもいべき何かが引きちぎれては、食らいついた獲物から魔力を貪り即座に治癒が行われていく激痛と救済の連鎖。
私の身体が壊れようと、敵が死んでいようが生きていようが関係ない。無慈悲の横薙ぎは犇めくサボテン達をすべて抉り、潰し、叩き潰していった。
◇
「ほ……ふ……はぁ……はぁ……」
スキルを『経験値上昇』へもどしつつ、汗を腕で拭う。
久々に死を感じた。
できる限り集団戦は避けていたが、もしかしたらここの情報がいまいちはっきりしていないのは、大都市の近くでないという以上に、このサボテンの厄介さが関係しているのか。
掌だって摩擦だろうがひどく痛い、もしかしたら皮むけてるかもしれん。
目元へ垂れていた汗を拭うように指先を這わせ……ピリッと走る鋭い痛みで反射的に振り払う。
掌にはいつの間についたのか、拳程度の大きさになったサボテンが引っ付き……うぞうぞと根を伸ばし始めていた。
寄生……!?
ここまで小さくなったというのに、それでも命を絶やさずこのサボテンは私の身体へ根を張り生き延びようとしているらしい。
「くそっ!」
力づくで剥ぎ取り何度も踏み潰せば、漸く死んだようで光へとその姿を変える。
ここでこのダンジョンで初めてレベルアップの音を耳にしたことに気付く。
そう、今ここでようやく私はレベルアップしたのだ。
本当ならあり得ない。このレベル帯だ、今までの経験からして一体当たり1000は上がってもおかしくないはずなのに。
『最後まで気を抜くな』
それが指し示しているのは……まだ死んでいないということ!
はっきり言って信じられない! こんなに粉々だというのにっ! けどそれしかありえないっ!
地面には無数のサボテンだった残骸が転がっていた。
二メートルほどある萎びてない部分は全てぐちゃぐちゃに叩き潰されて、大きくても私の頭ほどまでの大きさに分割されている。
当然人間なら……いや、どんな強大なモンスターであろうと、ここまで砕かれれば決して生きているわけがない、今まで出会ったモンスターは全部そうであった。
でもこのサボテンは生きている。
ここまで徹底的に叩き潰されても、その破片は蠢き、根を伸ばし、周りの残骸を吸収して体を再生させ、着実に私を追いかける準備を始めている。
絶対に逃がさない、執念のモンスター。
こんなの……こんなの……!
「不死身じゃん……!」
――――――――――――――――
種族 クリーピング・カクタス
名前 ドーナ
LV 11000
HP 16884/30667 MP 8765
――――――――――――――――
サボテンの体力が見る見るうちに回復していく、先ほどまで三桁に手を掛けていたはずなのに。
先ほど見たものとは別個体らしいが、後ろで次々と再生をしているのが見えるあたり、こいつらはどいつも死んでいないということ。
再生を塞ぐには焼くか、それとも凍らすか……どちらにせよ現状では勝てない、魔法を使えない私には。
『言い忘れたことがあった』
分かってる。
『ヤバそうだったら』
「ヤバそうだったら……逃げる!」
ドッ! ドッ! ドッ! ドッ!
再生の終わりを見届けている暇なんてない。
砂に飲み込まれ縺れる足を無理やりに引きずり出し、大股で必死こいて走り続けた。
時に他のサボテンが背後の集団に加わるのも横目にしつつ、それでも走って、走って、走って……
「なんか萎びてる……?」
ふと、サボテンとの距離がいつの間にか随分離れている事、そしてその表面がくすんで見えることに気付いた。
鈍く狂暴な轟音が砂と共に撒き散らされた。
「ふょえ……」
きっつぅ……
砂で随分衝撃は吸収されたはずだが、それでも足腰へ昇る厭らしい痺れに吐息が零れた。
脳天へ突き抜けた衝撃に意識がくらくらとする……けれどまだ戦いは終わっていない、霞む思考の中『スキル累乗』の対象を『ストライク』へと切り替える。
粉々に砕けたサボテン達の中にはまだ傷一つなく、こちらへ方向転換しようと成長を始める者たちも見えた。
着地の隙をついて襲い掛かるつもりだ。
一直線に通る縦に伸びきったカリバーは、いくつかのサボテンをバラバラに打ち砕きつつ、しかしすべてを倒しきれたわけではない。
当たり前だ。群れなしているということは広がっているということ、細い棒でそのすべてを一度に打ち据えることは不可能。
群れの端をちょっとばかり叩きのめしたに過ぎない。
だがそれでいい。いや、それがいい。
この位置なら『薙ぎ払える』のだから。
「食らえ……!」
立ち位置とは関係なく、スキルの導きによって体は強制的に適正な動きへ補正されていく。
踏み込んだ右足を軸にぐるりと体を振り回し、力を反発するでもなく靴底は砂へめり込み続ける……
大きく伸ばされたカリバーは非常に重くなる。
もちろん今の私にはそれを軽々と持ち上げる力があるが、長く重くなったカリバーによって重心がずれてしまえば私の身体が勢いに浮かんでしまい、踏ん張ることも出来ず転んでしまう。
しかしこの砂場なら話は別だ。
大木が縦横無尽に根っこを張り巡らせてその巨体を支えるのと同じように、砂場の奥底へ回転と共に足をめり込ませれば……私の身体が振り回されることもないっ!
「うう……どっこいしょぉ! 『ストライク』っ! むんっ!」
豪風一閃。
短期間で酷使された結果、ブチブチと無言の悲鳴とでもいべき何かが引きちぎれては、食らいついた獲物から魔力を貪り即座に治癒が行われていく激痛と救済の連鎖。
私の身体が壊れようと、敵が死んでいようが生きていようが関係ない。無慈悲の横薙ぎは犇めくサボテン達をすべて抉り、潰し、叩き潰していった。
◇
「ほ……ふ……はぁ……はぁ……」
スキルを『経験値上昇』へもどしつつ、汗を腕で拭う。
久々に死を感じた。
できる限り集団戦は避けていたが、もしかしたらここの情報がいまいちはっきりしていないのは、大都市の近くでないという以上に、このサボテンの厄介さが関係しているのか。
掌だって摩擦だろうがひどく痛い、もしかしたら皮むけてるかもしれん。
目元へ垂れていた汗を拭うように指先を這わせ……ピリッと走る鋭い痛みで反射的に振り払う。
掌にはいつの間についたのか、拳程度の大きさになったサボテンが引っ付き……うぞうぞと根を伸ばし始めていた。
寄生……!?
ここまで小さくなったというのに、それでも命を絶やさずこのサボテンは私の身体へ根を張り生き延びようとしているらしい。
「くそっ!」
力づくで剥ぎ取り何度も踏み潰せば、漸く死んだようで光へとその姿を変える。
ここでこのダンジョンで初めてレベルアップの音を耳にしたことに気付く。
そう、今ここでようやく私はレベルアップしたのだ。
本当ならあり得ない。このレベル帯だ、今までの経験からして一体当たり1000は上がってもおかしくないはずなのに。
『最後まで気を抜くな』
それが指し示しているのは……まだ死んでいないということ!
はっきり言って信じられない! こんなに粉々だというのにっ! けどそれしかありえないっ!
地面には無数のサボテンだった残骸が転がっていた。
二メートルほどある萎びてない部分は全てぐちゃぐちゃに叩き潰されて、大きくても私の頭ほどまでの大きさに分割されている。
当然人間なら……いや、どんな強大なモンスターであろうと、ここまで砕かれれば決して生きているわけがない、今まで出会ったモンスターは全部そうであった。
でもこのサボテンは生きている。
ここまで徹底的に叩き潰されても、その破片は蠢き、根を伸ばし、周りの残骸を吸収して体を再生させ、着実に私を追いかける準備を始めている。
絶対に逃がさない、執念のモンスター。
こんなの……こんなの……!
「不死身じゃん……!」
――――――――――――――――
種族 クリーピング・カクタス
名前 ドーナ
LV 11000
HP 16884/30667 MP 8765
――――――――――――――――
サボテンの体力が見る見るうちに回復していく、先ほどまで三桁に手を掛けていたはずなのに。
先ほど見たものとは別個体らしいが、後ろで次々と再生をしているのが見えるあたり、こいつらはどいつも死んでいないということ。
再生を塞ぐには焼くか、それとも凍らすか……どちらにせよ現状では勝てない、魔法を使えない私には。
『言い忘れたことがあった』
分かってる。
『ヤバそうだったら』
「ヤバそうだったら……逃げる!」
ドッ! ドッ! ドッ! ドッ!
再生の終わりを見届けている暇なんてない。
砂に飲み込まれ縺れる足を無理やりに引きずり出し、大股で必死こいて走り続けた。
時に他のサボテンが背後の集団に加わるのも横目にしつつ、それでも走って、走って、走って……
「なんか萎びてる……?」
ふと、サボテンとの距離がいつの間にか随分離れている事、そしてその表面がくすんで見えることに気付いた。
22
あなたにおすすめの小説
異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!
あるちゃいる
ファンタジー
山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。
気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。
不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。
どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。
その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。
『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。
が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。
そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。
そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。
⚠️超絶不定期更新⚠️
無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜
あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。
その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!?
チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双!
※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました
遥風 かずら
ファンタジー
冒険者ギルドに所属しているエンジは剣と魔法の才能が無く、文字を書くことだけが取り柄であった。落ちこぼれスキル【転写】を使いギルド帳の筆記作業で生計を立てていた。そんなある日、立ち寄った勇者パーティーの貴重な古代書を間違って書き写してしまい、盗人扱いされ、勇者によってギルドから追放されてしまう。
追放されたエンジは、【転写】スキルが、物やスキル、ステータスや魔法に至るまで何でも【コピー】できるほどに極められていることに気が付く。
やがて彼は【コピー】マスターと呼ばれ、世界最強の冒険者となっていくのであった。
婚約破棄された上に国外追放された聖女はチート級冒険者として生きていきます~私を追放した王国が大変なことになっている?へぇ、そうですか~
夏芽空
ファンタジー
無茶な仕事量を押し付けられる日々に、聖女マリアはすっかり嫌気が指していた。
「聖女なんてやってられないわよ!」
勢いで聖女の杖を叩きつけるが、跳ね返ってきた杖の先端がマリアの顎にクリーンヒット。
そのまま意識を失う。
意識を失ったマリアは、暗闇の中で前世の記憶を思い出した。
そのことがきっかけで、マリアは強い相手との戦いを望むようになる。
そしてさらには、チート級の力を手に入れる。
目を覚ましたマリアは、婚約者である第一王子から婚約破棄&国外追放を命じられた。
その言葉に、マリアは大歓喜。
(国外追放されれば、聖女という辛いだけの役目から解放されるわ!)
そんな訳で、大はしゃぎで国を出ていくのだった。
外の世界で冒険者という存在を知ったマリアは、『強い相手と戦いたい』という前世の自分の願いを叶えるべく自らも冒険者となり、チート級の力を使って、順調にのし上がっていく。
一方、マリアを追放した王国は、その軽率な行いのせいで異常事態が発生していた……。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる