反転の書〜異界の扉が開いた現実世界を生きるという事

Fragment Weaver

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断片化された体系

縛鎖教2

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スクロールには人間界地上へ共に向かう任を帯びた者達の名と集合場所が書かれていた。

彼女の話によれば、向かう先は俺が生きていた時代とは全く異なる世界だと言う事だった。
集合場所へ合流する前に何らかの旅支度をするべきだろうか?
しかし何を用意すれば良いのかさっぱり見当がつかない。
肝心な名はスクロールに書かれていなかったが地上への先遣隊には代行者が引率として一名同行するらしい。
とりあえずその代行者に指示を仰げば良いだろう。そう思ってスクロールに書かれている集合場所へと向かう事にした。
指定されていたのは忘却の河レテの下流域に無数にある滝壺の内の一つで、
ここから徒歩で行けない程では無いが、初めて行く場所だった。以前出会った案内人の顔がちらりと頭の中に過ぎる。
(案内人が要るな…)
以前自分に煉獄の地理をレクチャーしてくれたような案内人達は絶えず新しい亡者が流入して来るこの街には欠かせない存在である。
案内人はこの街の地理に詳しいが、それは単に知識として詳しいというよりも煉獄という空間に根差した権能を持つ代行者の加護を受けている事で迷わないという事であるらしい。逆に言えばいくら知識があっても、この煉獄の空間はため道に迷う事はそう珍しい事では無いのだ。この宿場街は住人が揺らぎの影響を抑えて迷い難くするための仕掛けが随所に施され一種の結界のようになっているが、一度街の外に出れば、特別な権能や加護でも無い限りは旅慣れた者でも自力で街に戻る事は容易な事では無い。
 そのような事情も手伝って店内で案内人の姿を探すも運が悪かったのか今は姿が見えない。仕方が無いので探しに出かける事にした。
 店を出て案内人が居そうな場所を巡り歩いて居ると、綺麗に舗装された石畳の道に差し掛かった所で建物の陰から諍い争うような声が聞こえたような気がした。
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