兄弟がイケメンな件について。

どらやき

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1章

ten

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「服装よーし!髪型よーし!財布よーし!携帯よーし!」

そして、鏡を見て一言。

「安定の不細工よーし!」

(けっ、もう何も感じないわ笑)

強く逞しくなったな俺!偉いぞ!

AIR〇AX90を履いて、

「行ってきまーす。」

ドタドタ

(oh......デジャブ······)

面倒臭い事になりそうだから出掛ける前に会うのは控えたかったんだけどな···。

降りてきたのは意外にも珀兄だった。
こういう時に降りてくるのは大体葵兄か楓兄なんだよな。

「朔お金もった?」

「うん。」

「いくら?」

「うーんと、15000円くらい。」

「足りる?」

「うん。いざとなったら〇ay〇ayあるし。」

「気をつけてな。」

「うん。行ってきます。」

「行ってらっしゃい。帰ってくる時はLINEして。」

「分かった。」

そう言って家を出た。まだ9時40分でここから駅までは徒歩で10分だ。

(ていうか今日何すんだよ。)

何も知らない俺は悶々としながら駅に向かった。

考え事をしていると早く着くものであっという間に駅に着いてしまった。

昴が何処にいるのか探していると、

(うわ··········)

物凄く視線を集めている長身の男性がいた。

(輝いてんな~······隣に並びたくねぇ。)

遠巻きに昴を見ているとピコンとLINEが来た。昴からだった。

『今どこ?』

(もう着いてるんだけどな········)

昴があっちこっち見て俺を探しているようなのでしょうがないが姿を現すことにした。

「よう。」

「よう!遅かったな!」

「すまん。」

(あ~やだやだ。イケメンと並びたくねぇ!!)

「で?今日はどこに行くの?」

俺がそう聞くと昴は急に視線を泳がせた。

「あ~······行けばわかる。」

「?おう。」

そう言って連れていかれたのはある家だった。しかも豪邸。日本とは思えないほど大きい家。

(どこなんだここ?)

家にお邪魔する時執事さんがいた。

「セバスチャン!!」

「山寺でございます。」

(ていうか、······昴ってこんな人と知り合いなの?)

「昴。ここって誰んち?」

「···········俺ん家。」

(···え?金持ちかよ!?)

もう····最近驚いてばっかだな。

昴について行くと広い部屋に案内された。そこは大きなソファとキッチンがついている豪華な部屋だった。

「ここで何すんの?」

そう質問すると、昴は答えた。

「あのさ、朔は日本で同性愛同性結婚が認められているのは知ってる?」

「え、うん。」

そう。この国、日本では同性結婚が認められているのだ。

理由は簡単。女が女を好き。男が男を好き。同じ性別を好きになったからといって批判されるのは可笑しい。

そういう思いを持っている人達が起こした運動によって日本で認められた。

今では同性結婚者も増え、同性同士でも妊娠ができるように両者の血を採取し、
その血からDNAをしっかりと引き継ぐように薬を作る。

そして、それを口から体内に入れれば妊娠が可能になる。

その為男でも子が産めるように男性専用産婦人科がある。

「とっても言い難いんだけど·····俺の兄が朔の事好きになったらしい·····。」

(··········は?何言ってんの?つかそもそも俺は昴の兄貴に会ったことあんの?)

「兄貴、入ってきていいよ。」

そう言って入ってきたのはだった。
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