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第一章
26 初詣
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それからはあっというまに時が過ぎていき、すぐに冬休みを迎えた。
カンナちゃんは騎士と順調に距離を詰めているらしい。何回かエッチしたと言う話も聞いた。
來未は初詣をカンナちゃんともねと志津、四人で一緒に神社に行く。
四人で並んでお参りを済ませたあと、無言で四人は歩いていく。御神前でのしゃべってはいけない空気感がいまだに抜けなかった。
そんな中、最初に静寂を破ったのはもねだった。
「ね。何願った?」
その言葉に志津が返す。
「最近付き合った彼とうまくいきますよーにーって」
「付き合ってたんだ」
「え?うまくいったの!やるじゃん!」
カンナちゃんも知らなかったことにすこしおどろいたけど、もねもどうやら知らなかったみたい。少し納得。
來未も志津の幸せを応援した。
「えーおめでとう!」
「おめでとう」
カンナちゃんが來未の後に続けて祝うと志津は少し恥ずかしそうに言葉を返した。
「あ、ありがとう」
カンナちゃんの言葉に少し照れくさそうにする志津。
「ってかいつ付き合ったのー」
いじるように聞くもねに志津は素直に答える。
「今日」
「まじー⁉」
「えーそうなの!」
もねと來未の驚き声を上げる。カンナちゃんも無言だけど、目が少し動揺していて驚いていることは皆気づいていた。
「年明けにわたしから……」
「やるじゃん!おめでとう!」
「えー本当におめでとう!」
同じような反応をするもねと來未に今度は志津から質問される。
「え、まあ、あたしもおなじかんじなんだけどねー」
「今回は長続きしてるんだね、うまく隠してるの?」
浮気癖のあるもねは毎回違う彼氏ができていたこともあって、來未は笑いながら聞く。
「ちょっとー、今回は違うから。一階も浮気してないし、まあセフレはいるけど、相手も同意してくれてるから」
「長続きするといいねー」
笑いながら言うもねに志津も笑いながら少し怒った声をだす。
「あんたは知ってるでしょ、今回は本気なのを。……まあいっかいあぶなかったけど、乗り切ったから大丈夫」
「くみちーは?」
志津からの言葉に來未は苦笑いしながら正直に答えた。
「自分の気持ちに答えを出せますようにって」
大きなため息をつくもねが來未に説教を始める。
「はあ、あんたはへんにまじめよね。そんなに深く考えなくていいの適当で、自分にも相手にも周りにも適当でいいの。人生に答えなんてないんだからさー」
「色んな人と付き合ってるから三また経験ありは流石だねー」
「あっちも浮気してたんだからいいでしょ―」
もねの言葉を志津がへし折った。もねは言い訳をするけど、四人の会話は笑顔であふれていた。
「カンナはどうなの?」
もねのその言葉にカンナちゃんが口籠ったのを皆は感じ取った。
「……な。…………付き合えますようにって」
「にしても、騎士の奴めぐまれてるよねー。カンナからあたっくされてるんだよ」
みんな知っているカンナちゃんの好きな相手の騎士のこと。もねの言葉に志津が返えした。
「にしても、騎士の恋関係の話全く聞かないねー」
「そうなんだ、私もあんまりイメージないや」
上位カーストゆえの情報通でもあるもねと志津が同時に頷いた。本当に恋関係の噂は全くないみたい。
「おみくじ」
カンナちゃんの唐突の言葉に神社を出ようとしていた三人の足が止まる。振り返ると、三人と離れた所で少し寂しそうな顔を向けて一人立っている。
「忘れてたわー」
「あの顔みてよ、カンナの」
「凄く悲しそう」
もね、志津、來未は順番に声を出した。そして顔を合わせ笑いながらカンナちゃんの元に集まっていく。
カンナちゃんは騎士と順調に距離を詰めているらしい。何回かエッチしたと言う話も聞いた。
來未は初詣をカンナちゃんともねと志津、四人で一緒に神社に行く。
四人で並んでお参りを済ませたあと、無言で四人は歩いていく。御神前でのしゃべってはいけない空気感がいまだに抜けなかった。
そんな中、最初に静寂を破ったのはもねだった。
「ね。何願った?」
その言葉に志津が返す。
「最近付き合った彼とうまくいきますよーにーって」
「付き合ってたんだ」
「え?うまくいったの!やるじゃん!」
カンナちゃんも知らなかったことにすこしおどろいたけど、もねもどうやら知らなかったみたい。少し納得。
來未も志津の幸せを応援した。
「えーおめでとう!」
「おめでとう」
カンナちゃんが來未の後に続けて祝うと志津は少し恥ずかしそうに言葉を返した。
「あ、ありがとう」
カンナちゃんの言葉に少し照れくさそうにする志津。
「ってかいつ付き合ったのー」
いじるように聞くもねに志津は素直に答える。
「今日」
「まじー⁉」
「えーそうなの!」
もねと來未の驚き声を上げる。カンナちゃんも無言だけど、目が少し動揺していて驚いていることは皆気づいていた。
「年明けにわたしから……」
「やるじゃん!おめでとう!」
「えー本当におめでとう!」
同じような反応をするもねと來未に今度は志津から質問される。
「え、まあ、あたしもおなじかんじなんだけどねー」
「今回は長続きしてるんだね、うまく隠してるの?」
浮気癖のあるもねは毎回違う彼氏ができていたこともあって、來未は笑いながら聞く。
「ちょっとー、今回は違うから。一階も浮気してないし、まあセフレはいるけど、相手も同意してくれてるから」
「長続きするといいねー」
笑いながら言うもねに志津も笑いながら少し怒った声をだす。
「あんたは知ってるでしょ、今回は本気なのを。……まあいっかいあぶなかったけど、乗り切ったから大丈夫」
「くみちーは?」
志津からの言葉に來未は苦笑いしながら正直に答えた。
「自分の気持ちに答えを出せますようにって」
大きなため息をつくもねが來未に説教を始める。
「はあ、あんたはへんにまじめよね。そんなに深く考えなくていいの適当で、自分にも相手にも周りにも適当でいいの。人生に答えなんてないんだからさー」
「色んな人と付き合ってるから三また経験ありは流石だねー」
「あっちも浮気してたんだからいいでしょ―」
もねの言葉を志津がへし折った。もねは言い訳をするけど、四人の会話は笑顔であふれていた。
「カンナはどうなの?」
もねのその言葉にカンナちゃんが口籠ったのを皆は感じ取った。
「……な。…………付き合えますようにって」
「にしても、騎士の奴めぐまれてるよねー。カンナからあたっくされてるんだよ」
みんな知っているカンナちゃんの好きな相手の騎士のこと。もねの言葉に志津が返えした。
「にしても、騎士の恋関係の話全く聞かないねー」
「そうなんだ、私もあんまりイメージないや」
上位カーストゆえの情報通でもあるもねと志津が同時に頷いた。本当に恋関係の噂は全くないみたい。
「おみくじ」
カンナちゃんの唐突の言葉に神社を出ようとしていた三人の足が止まる。振り返ると、三人と離れた所で少し寂しそうな顔を向けて一人立っている。
「忘れてたわー」
「あの顔みてよ、カンナの」
「凄く悲しそう」
もね、志津、來未は順番に声を出した。そして顔を合わせ笑いながらカンナちゃんの元に集まっていく。
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