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第3章
50.ファルケンブリック伯爵の夜会(2)
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俺は手帳にヴァイスハイト伯爵の注文を書き止め、懐にしまって告げる。
「これで無事に特例法が通る――そんな甘い話じゃあないんだろ?」
ヴァイスハイト伯爵がニヤリと微笑んだ。
「よく理解しているね。その通りだ。
やはりファルケンラート公爵をなんとか抑え込む必要がある。
このままでは私も、彼の政敵として潰されてしまうからね。
彼と真っ向から対立するのは、できれば避けたい。
だから君には、ファルケンラート公爵をきっちりと追い払ってもらいたい」
俺は小さく息をついて告げる。
「気楽に言ってくれるぜ。
あんたやファルケンブリック伯爵より、さらに手強い相手ってか?
俺なんかでどうにかなるのかねぇ」
「ハハハ! 私をあっさり撃退してみせた君が、何を言うんだね。
たった一晩、たった一度の会話で私を納得させて見せた。
立派に王都の社交界で生きていける器だよ」
「ケッ! 世辞はいらねーよ。
昨日の布石が効いてるだけじゃねーか。
今日、いきなり会って話をしても、あんたは納得しなかっただろう。
そもそもここに来ることもなかっただろうけどな」
ヴァイスハイト伯爵が楽し気に微笑んだ。
「それが理解できているだけで充分さ。
君は自分を傭兵上がりと言って回ってるようだが、君の頭は政治家向きだよ。
根回しをして布石を打ち、追い詰めるべくして追い詰める。
そして譲歩を引き出し、互いの妥協点に落とし込む。
政治なんて言ってしまえば、それだけのゲームだ」
「俺はそういう肩が凝ることは嫌いなんだよ。
目の前の敵兵をただぶった切る。そんくらいシンプルなのが好みだ。
――ファルケンブリック伯爵、甘い物が欲しくなった。あれを出してもらえるか」
ファルケンブリック伯爵が微笑みながら俺に頷き、周囲の給仕に手で合図を送った。
ヴァイスハイト伯爵がきょとんとしながら俺を見て告げる。
「甘い物? 主催者でもない君が、何か用意していたというのか?」
俺はニヤリと微笑んで応える。
「ま、すぐにわかるさ」
給仕たちが招待客たちに、次々と小皿を渡していく。
俺たちの元にも給仕が来て、小皿とフォークを渡していった。
ヴァイスハイト伯爵が小皿に乗っている黄色い塊を見て告げる。
「これは……なんだ? チーズのような香りがするが、かかっているのは……ハチミツか?」
「こいつは『ソ』だ。ハチミツでも美味いが、ジャムやメープルシロップも美味い。
すでに工場が稼働していて、港町オリネアでは出回りつつある。
王都で振る舞うのは、今日この場が初めてだ」
俺は大きな声で周囲に告げる。
「それはうちの領地の新製品、セイラン国の『ソ』というスイーツだ!
甘いチーズと思ってくれりゃあ良い! ぜひ味わってくれ!
今なら一か月以内に王都に届けてやる!
あまり日持ちはしないから、欲張って大量に発注しても受け付けんぞ!」
周囲の下位貴族たちは、興味深げにソにフォークを入れ、味わっていた。
その様子に勝利を確信してから、ヴァイスハイト伯爵に振り返る――なんでニヤニヤと笑ってやがるんだ?
「君は実に面白い男だね。
なぜこれをこの夜会に持ち込んだのか、それを聞かせて欲しい」
「そんなもんは簡単だ。
王都の貴族どもは甘い物を好む。
それを見越して提供しただけだ」
社交場に行けば必ず甘い物が出る。
そんな中、珍しい異国のスイーツなんざ目立つに決まってる。
主催者が珍しいスイーツを提供すれば、招待客は喜ぶだろう。
ならば主催することが多い貴族は、必ずこれに目を付ける。
異国の珍味を、王都の下位貴族が手に入れるのは難しい。
だがこの場なら、俺が受注してやれる。
奴らは俺に価値を見出し、俺に敵対する行動を控えるようになる。
盤面をひっくり返す――タキモノに続く、もう一つの武器だ。
「――ま、今夜一回限りしか使えない武器だがな」
ヴァイスハイト伯爵がニヤリと笑って告げる。
「そんな貴重な武器を、今夜使っても良かったのか?」
「王都での最初の夜会だ。初めにガツンと印象を与えておく。
敵兵の士気をコントロールするのは、戦争の常識だ。
最初にこちらの力を示し、彼我の戦力差を思い知らせ、そのあとはこちらの思う通りに操っていく。
社交界が戦場であれば、同じ理屈が通じて当然だろ?」
「ククク……戦争の理屈を、社交界に応用したというのか。
誰かにそれを教わったのかね?」
俺は肩をすくめて応える。
「そんな訳あるか。だが戦場の匂いなら、俺は知っている。
ここは確かに戦場だ。それも命が危うい場所だろう。
この場に一回限りの武器を持ち込めて、俺は安心しているよ」
「フッ、『肩が凝ることは嫌い』と言い放ちながら、これだけ丁寧に布石を打っていく。
君は本当に自分を理解できていない人間なのだな」
理解できてないねぇ……それはアヤメにもよく言われるな。
だがこんな面倒なことが嫌いな性分なのは間違いない。
それでも勝つために必要なら、俺は手を打っていく。
これで今夜の夜会の参加者経由で、セイラン国の新しいスイーツの噂が流れる。
特に下位貴族しか知らない味など、上位貴族は血眼になって求めてくる。
噂でしか知らない味を求め、明日以降も俺に発注が殺到してくるだろう。
今夜の参加者数からすれば、一回限りの武器を使っても釣りがくる成果だ。
俺はソを口に含んで味わった後、静かに告げる。
「あとはワサビやタキモノの受注と並行して、ソの受注を受け付ける。
今夜はあんたに俺を認めさせた時点で俺の勝ちだ。
今夜打った手はこれから二週間、いや一週間もかかるまい。
あっという間に社交界の空気を入れ替え、俺の悪評を吹き飛ばすだろう」
ソを食べ終わったヴァイスハイト伯爵が、満足気に告げる。
「美味かった。これの発注もお願いして構わないか?」
「おう、もちろんだとも!」
「ククク……そこまで確信し、先を見て手を打っていく。
まさに政治家の姿じゃないか。
君は実に恐ろしい貴族だよ」
「お褒めに預かり光栄だよ。
あんたに褒められても、なんとも微妙な気分だがな」
アヤメもソを食べ終わり、満足気な笑みを浮かべていた。
『ヴァルターは自覚が足りぬからな。
妾が何度伝えても理解をせぬ。
こやつほど飛び抜けた男など、大陸広しと言えど見つかるまいにな。
頑なに”己は武人”だと言い張り居る。
だがそれも、ヴァルターの魅力じゃがな』
フランチェスカが通訳する言葉に、ヴァイスハイト伯爵が頷いていた――どこに同意する箇所があった?!
「君の本質が傭兵なのは確かだろう。
だが同時に、君は先を見る目と、人を操る機転を備えている。
君がその気になれば、覇王の道を歩めるくらいにね」
「ケッ! セイランオウみたいなこと言ってるんじゃねーよ!
国王みたいに背負うものが大きい肩書はごめんだね!
俺はただの傭兵――戦場で人を殺し、いつか殺される人間だ。それで構わん」
その後、笑顔で別れたヴァイスハイト伯爵の代わりに、次々と下位貴族たちが俺に発注をかけに来た。
俺はその全てを手帳に記し、笑顔で応え、夜会を終えた。
「これで無事に特例法が通る――そんな甘い話じゃあないんだろ?」
ヴァイスハイト伯爵がニヤリと微笑んだ。
「よく理解しているね。その通りだ。
やはりファルケンラート公爵をなんとか抑え込む必要がある。
このままでは私も、彼の政敵として潰されてしまうからね。
彼と真っ向から対立するのは、できれば避けたい。
だから君には、ファルケンラート公爵をきっちりと追い払ってもらいたい」
俺は小さく息をついて告げる。
「気楽に言ってくれるぜ。
あんたやファルケンブリック伯爵より、さらに手強い相手ってか?
俺なんかでどうにかなるのかねぇ」
「ハハハ! 私をあっさり撃退してみせた君が、何を言うんだね。
たった一晩、たった一度の会話で私を納得させて見せた。
立派に王都の社交界で生きていける器だよ」
「ケッ! 世辞はいらねーよ。
昨日の布石が効いてるだけじゃねーか。
今日、いきなり会って話をしても、あんたは納得しなかっただろう。
そもそもここに来ることもなかっただろうけどな」
ヴァイスハイト伯爵が楽し気に微笑んだ。
「それが理解できているだけで充分さ。
君は自分を傭兵上がりと言って回ってるようだが、君の頭は政治家向きだよ。
根回しをして布石を打ち、追い詰めるべくして追い詰める。
そして譲歩を引き出し、互いの妥協点に落とし込む。
政治なんて言ってしまえば、それだけのゲームだ」
「俺はそういう肩が凝ることは嫌いなんだよ。
目の前の敵兵をただぶった切る。そんくらいシンプルなのが好みだ。
――ファルケンブリック伯爵、甘い物が欲しくなった。あれを出してもらえるか」
ファルケンブリック伯爵が微笑みながら俺に頷き、周囲の給仕に手で合図を送った。
ヴァイスハイト伯爵がきょとんとしながら俺を見て告げる。
「甘い物? 主催者でもない君が、何か用意していたというのか?」
俺はニヤリと微笑んで応える。
「ま、すぐにわかるさ」
給仕たちが招待客たちに、次々と小皿を渡していく。
俺たちの元にも給仕が来て、小皿とフォークを渡していった。
ヴァイスハイト伯爵が小皿に乗っている黄色い塊を見て告げる。
「これは……なんだ? チーズのような香りがするが、かかっているのは……ハチミツか?」
「こいつは『ソ』だ。ハチミツでも美味いが、ジャムやメープルシロップも美味い。
すでに工場が稼働していて、港町オリネアでは出回りつつある。
王都で振る舞うのは、今日この場が初めてだ」
俺は大きな声で周囲に告げる。
「それはうちの領地の新製品、セイラン国の『ソ』というスイーツだ!
甘いチーズと思ってくれりゃあ良い! ぜひ味わってくれ!
今なら一か月以内に王都に届けてやる!
あまり日持ちはしないから、欲張って大量に発注しても受け付けんぞ!」
周囲の下位貴族たちは、興味深げにソにフォークを入れ、味わっていた。
その様子に勝利を確信してから、ヴァイスハイト伯爵に振り返る――なんでニヤニヤと笑ってやがるんだ?
「君は実に面白い男だね。
なぜこれをこの夜会に持ち込んだのか、それを聞かせて欲しい」
「そんなもんは簡単だ。
王都の貴族どもは甘い物を好む。
それを見越して提供しただけだ」
社交場に行けば必ず甘い物が出る。
そんな中、珍しい異国のスイーツなんざ目立つに決まってる。
主催者が珍しいスイーツを提供すれば、招待客は喜ぶだろう。
ならば主催することが多い貴族は、必ずこれに目を付ける。
異国の珍味を、王都の下位貴族が手に入れるのは難しい。
だがこの場なら、俺が受注してやれる。
奴らは俺に価値を見出し、俺に敵対する行動を控えるようになる。
盤面をひっくり返す――タキモノに続く、もう一つの武器だ。
「――ま、今夜一回限りしか使えない武器だがな」
ヴァイスハイト伯爵がニヤリと笑って告げる。
「そんな貴重な武器を、今夜使っても良かったのか?」
「王都での最初の夜会だ。初めにガツンと印象を与えておく。
敵兵の士気をコントロールするのは、戦争の常識だ。
最初にこちらの力を示し、彼我の戦力差を思い知らせ、そのあとはこちらの思う通りに操っていく。
社交界が戦場であれば、同じ理屈が通じて当然だろ?」
「ククク……戦争の理屈を、社交界に応用したというのか。
誰かにそれを教わったのかね?」
俺は肩をすくめて応える。
「そんな訳あるか。だが戦場の匂いなら、俺は知っている。
ここは確かに戦場だ。それも命が危うい場所だろう。
この場に一回限りの武器を持ち込めて、俺は安心しているよ」
「フッ、『肩が凝ることは嫌い』と言い放ちながら、これだけ丁寧に布石を打っていく。
君は本当に自分を理解できていない人間なのだな」
理解できてないねぇ……それはアヤメにもよく言われるな。
だがこんな面倒なことが嫌いな性分なのは間違いない。
それでも勝つために必要なら、俺は手を打っていく。
これで今夜の夜会の参加者経由で、セイラン国の新しいスイーツの噂が流れる。
特に下位貴族しか知らない味など、上位貴族は血眼になって求めてくる。
噂でしか知らない味を求め、明日以降も俺に発注が殺到してくるだろう。
今夜の参加者数からすれば、一回限りの武器を使っても釣りがくる成果だ。
俺はソを口に含んで味わった後、静かに告げる。
「あとはワサビやタキモノの受注と並行して、ソの受注を受け付ける。
今夜はあんたに俺を認めさせた時点で俺の勝ちだ。
今夜打った手はこれから二週間、いや一週間もかかるまい。
あっという間に社交界の空気を入れ替え、俺の悪評を吹き飛ばすだろう」
ソを食べ終わったヴァイスハイト伯爵が、満足気に告げる。
「美味かった。これの発注もお願いして構わないか?」
「おう、もちろんだとも!」
「ククク……そこまで確信し、先を見て手を打っていく。
まさに政治家の姿じゃないか。
君は実に恐ろしい貴族だよ」
「お褒めに預かり光栄だよ。
あんたに褒められても、なんとも微妙な気分だがな」
アヤメもソを食べ終わり、満足気な笑みを浮かべていた。
『ヴァルターは自覚が足りぬからな。
妾が何度伝えても理解をせぬ。
こやつほど飛び抜けた男など、大陸広しと言えど見つかるまいにな。
頑なに”己は武人”だと言い張り居る。
だがそれも、ヴァルターの魅力じゃがな』
フランチェスカが通訳する言葉に、ヴァイスハイト伯爵が頷いていた――どこに同意する箇所があった?!
「君の本質が傭兵なのは確かだろう。
だが同時に、君は先を見る目と、人を操る機転を備えている。
君がその気になれば、覇王の道を歩めるくらいにね」
「ケッ! セイランオウみたいなこと言ってるんじゃねーよ!
国王みたいに背負うものが大きい肩書はごめんだね!
俺はただの傭兵――戦場で人を殺し、いつか殺される人間だ。それで構わん」
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