ミックスド★バス~混浴フレンドは恋人になれる?

taki

文字の大きさ
10 / 16

10.地酒 ❤︎

しおりを挟む

貸切予約の時間となり、更衣室へ向かう。
更衣室は男女別で、私一人きりで使えるのが贅沢。


浴衣、下着を脱ぐと少し肌寒いが、ほろ酔いの熱い体にはちょうど良い。


湯浴みに腕を通す。
湯浴みはガウンのような白地の羽織りもので、腰のところで輪っかに紐を通して結ぶもの。丈は膝より上だ。歩くと内ももまで露わになりそう。

厚みはそれほどない生地の湯浴みの下は、もちろん何も身につけていない。




寒さではない震えが体を襲う。


そっと、自分の胸に手をやり、布越しに先端を確認する。


良かった、固くなってるのは分からない。

恥ずかしい確認をした後、更衣室を出た。歩くたびに股の奥まで外の空気が入ってきて、ヒクっと蠢く。






「温子さん、ほら早く入って。お酒も用意してますから」

「…うん、ありがと」

私より先に温泉に入っている水川が手を振っている。ヘラヘラと、はやくはやくーと言っている。
明らかに酔っ払っているな、こいつ。


自意識過剰かもしれないが、水川の視線を感じる。

今まで水着やタオルだけの姿、そして裸も見られているが、この湯浴み着というのも恥ずかしい。

体と髪は先程入った男女別の温泉で洗っているから、軽く掛け湯だけする。



「わ、」

水川が声を出す

「ん?」


どうしたのかと思い、水川の目線の先——自分の体をふと見ると、お湯をかけたことで湯浴み着がピタッと体に張り付いている。

胸のふくらみ、腰のまろみ、尻から脚へのラインが温泉の柔らかなライトアップに照らされて浮き出す。水川の熱い目線に心拍数が上がる。

「あ、あんまり見ないでって」

「ごめんなさい、でも見たいです」

だってすごく綺麗だからとか何とか言っている。

「や、ほらあっち向いてって」

「えーケチだなぁ」


すると水川は、背中を向けて「あと3秒で振り返りますよー!」とカウントダウンをしてくる。


カウントダウン早いっ!

慌ててお湯の中へ体を沈める。


水川は最後の1秒を言い終わる前に振り返る。

私の湯浴み着は中にお湯が一気に入り込み、裾が大きく翻る。

水中で広がる裾を慌てて押さえ込む。


「マリリン・モンローの映画みたいですね」



バシャンっ

「うわっ」


水を思いっきり顔に掛けてやった。




◆◆◆◆




温泉は少しぬるめの無色透明。硫黄の香りは薄い。周りは岩で風情がある。酔い方が普段とは異なるという温泉だが、見た目は普通の温泉だ。




トクトクトク


「では本日2回目だけど」

「「乾杯」」




ごくごく

辛めの地酒は度数もそこそこあるだろうが、飲みやすくて困る。私も水川も飲むペースは落ちない。

しばらく温泉と地酒を楽しむ。






「気持ち良いです~」

水川が夜空を仰ぎながら、両腕を湯舟の縁に掛ける。顔がほのかに紅い。

「だいぶ酔ってきた?まだお酒あるよ。飲めるなら飲んで、ちゃんと実験しなきゃ~」

「いつもと体の感じが違うかですか?」

「うん」

「温子さんはぁ何かいつもと違うことあります?」

「そうだなぁ。普段ならこれだけ飲めば瞼が重いんだけど、今日はばっちり覚めてる」

そう、いつもだとこれだけ飲めば眠くて仕方がないのに大丈夫。酔っている感覚はあるが、もっと水川と話したいし、もっと飲みたい。



「へへへ。効果あるんですね」

「まぁ地酒のせいかも。良いお酒って酔い方も違うだろうし。水川くんはどう?」



「僕は~温子さんに酔ってますよ」

「……………はぁ?………だいぶ酔ってるね」

「そうなんです、温子さんにとーーっても酔ってますよ」

語尾に音符マークが付きそうな弾む声で、普段から明るい声の水川の声がより明るい。



「馬鹿」

「温子さんは?」

「へ?」

「僕に酔ってくれてます?」

「何言ってんのよ!」

気恥ずかしくなって、お酒を飲んで誤魔化す。



「あぁあ、温子さんは僕のことどうでもいいんですね?悲しいです」

顔に手を当て「めそめそ」と声に出している。

「どうでもよくなんてないよ」

「本当に?嬉しいです!!!」

もう、そんな子犬みたいな顔で見つめてこないでって。キュンってしちゃうから。





「ほら、けっこう酔ってるみたいだから、そろそろ上がる?」

「えーー嫌です。まだ時間もあるでしょ?」

確かに私もまだ上がりたくないし、水川の楽しそうな様子をまだ見ていたい。

「じゃあ、そこに腰掛けて、足湯にしよっか」

「そうですね」






ザバっ


水川が勢い良くお湯から上がる。

鍛えられた体に湯浴み着が張り付き、艶かしい。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

俺様上司に今宵も激しく求められる。

美凪ましろ
恋愛
 鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。  蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。  ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。 「おまえの顔、えっろい」  神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。  ――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。 **2026.01.02start~2026.01.17end**

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

君じゃなきゃ、ダメなんだ。

いちのにか
恋愛
口喧しい世話焼き嫁ぎ遅れ令嬢が、他人に興味なさすぎてまんまと騙されたやらかし王子(もれなく廃嫡済)の世話をやく……前に初見でぶっ倒されちゃうお話。全三話。 ♡多用、言葉弄り、効果音あり、やや濃いめかもです。 コミカルテイスト&ハピエンになりました。 雨降りの季節が近づいて来ましたが、タグをご確認の上、ご自愛ください。 ◆本作品完結後、近況ボードに蛇補足を追加予定です。作品設定の記載のみですが、もしよろしければ٩( ᐛ )و

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

新人メイド桃ちゃんのお仕事

さわみりん
恋愛
黒髪ボブのメイドの桃ちゃんが、働き先のお屋敷で、旦那様とその息子との親子丼。

処理中です...