何でもやります！

何でもやります！

帰る前、
「あの、手術終わったら、連絡くれませんか？心配なので。これは、私の番号」
と、メモを渡した。
「うん、わかった」
そして、私は帰った。
４日後、手術は無事成功した、との電話をもらった。
いつ退院するの？とは聞けなかった。
３日後くらいから、毎日、アパートに行って、様子を伺った。
手術から１０日後の夕方、部屋の灯りが見えたので、行ってみた。
お見舞いには果物がいいと思い、家の近くの果物屋で買って家を出て、持ち帰って自分で食べてを繰り返してた。
今日はバナナとみかんを買った。
「こんばんは」
「こんばんは」
「あの、お見舞いに来たんですけど、いいかなぁ？」
「あぁ、入って」
中に入り、
「何で今日居るってわかったの？」
「あぁ、何となく。通ったら灯りが見えたので」
毎日来てたとは言えない。
「これ、お見舞いです」
「ありがとう」
ソファーに座り、
「手術、うまく行ったんですよねぇ？」
「え、あぁ、一応」
「そっか、よかった」
頭にネットを被せてあって、
「痛いですか？」
「うん、少しね。手術は麻酔効いてたからわからなかったけど、後からね。痛み止めも飲んでるけど」
「あの、これからも来てもいい？仕事ではなくて、お世話しちゃダメですか？」
「世話って？」
「ご飯作ったり、身の回りの世話？」
「仕事じゃないって事は、無料で？」
「もちろんです。迷惑ならいいですけど」