赤い糸がほどけた

陽紫葵

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赤い糸がほどけた

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 遥のお母さんとは連絡が取れた。事情があって、お母さん1人で葬儀までに行くと言われた。
靖之くんの方は、どうにもならず、俺が喪主としてするしかなかった。遥とも共同で、お母さんが来るまでは、俺が代理として。
参列者はたくさん集まったが、やはり、若くて、急な出来事に、悲しみと、異様な雰囲気だった。
遥のお母さんは、挨拶はしたものの、何も発しない。しょうがないと思いつつも、どう対応していいかわからなかった。
式の後、
「遥の遺骨などは持ち帰るわ。色々、お世話かけましたね」
「いえ」
「私たち、2人の結婚は反対だったの。だから、もう・・・」
反対されているってゆうのは、聞いてた。靖之くんの素性がわからないから、ってことのようだったが、妊娠と共に、押し切ったとか。
「あの、結の事は・・・」
「あぁ、あの子ね。今は育てる気になれないわ」
「でも、あなたたちの孫でしょ?」
「そうね。ま、施設にでも預けてちょうだい。もう、帰る時間なので」
といい、葬儀社の人の所へ行った。
結を抱っこした香都巴が来て、
「どうしたの?」
「いや。あ、結、俺の子になる?」
「やだ」
「そんなこと言うなって」
この発した一言が、現実に向かう。
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