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もし、1つ願いが叶うとするなら、何を願う? というような問い掛けを、友達同士でした経験は皆あると思う。10代までなら、大金を手に入れたい、美女と結婚したい等というのが自然だが、歳を取るにつれて、健康や若さ、不老不死等の願いが増えてくるのだろう。私も今では間違い無く、若返りを希望する。だが、若返ったところで恋愛は出来ないだろう。私は恋愛恐怖症なのだ。中学時代に好きになった女性にフラれてから、何か人間として壊れてしまった。恋愛が出来ないのでは無くて、恋人にフラれるのが恐い。彼女に別の好きな人が出来たと聞かされたら、その男を殺してしまう恐れがある。そんな理由で、ソコソコの見た目ながら、この歳になっても独身でいるのだ。
私の職場は IT 関連で、10歳上の従兄弟が起業した会社だ。現在では、社員は60名程度、給料はそれほどでもないが、ボーナスは多く、会社負担の社員旅行も多い。10年前にはここまで大きくなるとは考えられなかった。
私の現在の役職は人事課の課長だ。陰ではコネのみと言われているかも知れない。IT 関連 の会社であるにもかかわらず、パソコンの知識は一般人に毛が生えた程度。課長と言っても部下が居る訳では無い。 入社希望の人を面接し、能力の高そうな人物を社長に紹介するのと、その後の人材管理がメインの仕事。
私には何の能力も無いが、人を見る目だけはあると自負している。その為、社長に懇願し、面接官というポジションを得たのだった。とは言うものの、そんな仕事は年にそうあるものでは無い。他の日は雑務になる。その為、普段の日は特に何もする事が無く、仕事に生き甲斐を感じられない日々を過ごしていた。プライベートは、と言うと、唯一と言っていいぐらいの趣味がある。それは筍狩りだ。2月から5月ぐらいの数ヵ月だが、父が所有する小さな竹林に毎週行っては、母に筍料理を振る舞ってもらう。これが格別旨い。全てのストレスが解消される。ただ、今年もそのシーズンが終わってしまった。……ああ、時間を戻したい……。
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