語られる事もなき叙事詩(バラッド)

伊東 馨

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第3部 天の碧落

第1章 北剣のカルデロン 6

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「タヴィ! そんな」
 エドリスの口から咄嗟にその言葉が出たが、すぐに噤んだ。タヴィが自分や彼以外の他人にこれほど執着を見せたことなど見たことがなかったからだ。
「俺の小さくなった服を着せてやればいいよ!」
「でも……あたしたちは、あの家の……奴隷なのよ……」
 頬を紅潮させて必死に言い募るタヴィに、エドリスは惨い事だと思いつつも現実を口にした。
「たとえ彼があたし達にとても良くしてくれると言っても、それを忘れてはいけないわ。あたしたちは支払われた代金として、あの家に貰われていったのよ」
 タヴィは傷ついた顔をしながらも粘った。
「兄貴ならきっといいって言うよ! それに──もし駄目なら──どうせ兄貴は一年のほとんどを出稼ぎに行ってるんだから、大丈夫だよ! 分かりっこないって!」
「タヴィ!」
 エドリスは声を張り上げて少年を嗜めた。
「だって──」
 タヴィが──同情からだとしても──他の人間に関心を持ってくれたことは嬉しいと思う。だが、自分たちの身分を弁えない振る舞いをするようになっては……。そのような事を身に着けて、大人になって欲しくはなかった。
「あたし、行かない」
 二人が険悪な雰囲気になった時。足元から、小さな少女がきっぱりと言った。
 利発そうな目がこちらを見ている。自分を間にして、二人が何のことで言い合っているのか察したのだろう。
「彼なら戻ってくるわ。……買い物に行ってるだけだから」
「でも、トリル!」
「捨てられたんじゃないかって、言いたいんでしょ?」少女が小さく笑った。「でも、大丈夫よ。ありがとう。心配してくれて」
「~~~~~~」
 タヴィは上着の裾を握り締めて俯いた。かみ締めた唇が紫になる。エドリスは二人の子供を交互に見た。
 タヴィにしても、このトリルにしても。子供は時として驚くほど強情だ。
 エドリスの判断では、やはりトリルの連れはこの子を置いていってしまったのだと思った。それが大人の考え方だ。だがトリルは、同じ旅路をここまで来た男に愛着を持ったものか、男が自分を捨てていくなど露ほども疑っていない。
 タヴィはエドリスと同じ考えで……このままでは朝には冷たく硬くなっているであろう少女に深い同情を寄せたのだ。とても深い同情を。
 エドリスは思わず微笑んだ。
 このトリルという少女は、家に来たばかりの頃のタヴィに似ていた。過酷な環境に生き、厳しい生活に馴染んだ子供。──そのあまりの貧しさに、多くの子供は空ろな目をしている。
 だが、タヴィは違った。エドリスが始めてタヴィに会った時。瞳の奥に燃えるような命の耀きを宿して、挑みかかるような目でエドリスを睨んでいたものだ。そう言うと、後で主(あるじ)が笑って言った。『お前も昔、そんな目で自分を睨んでいた』……と。
 このトリルもそうだった。
 幼さの残る外見に、瞳だけがやけに大人びて見えた。一見すると冷めたように世界を見つめているが、瞳の奥に篭った力強さが、激しい情熱を隠しているようだ。

 だから惹かれる。

 タヴィも。自分も。

 本当はわかってはいる。
 この少女はここへ置いていかなければならないと。自分たちにしてやれることは、せいぜいが揚げ パンを分け与えてやれることくらいだろうと。
 例え自分たちが少女を連れて町を出たとしても──。自分たちの家まで、二日近くの行程。防寒着を整えたエドリスたちでさえ厳しい道のりを、少女の命が最後まで持つはずがない。防寒着を分け合っても……誰かがどこかで脱落する。あるいは、全滅するかもしれない。タヴィにだって、それが分からないはずがなかった。
 自分にはタヴィを守る義務がある。
 だからその判断を、エドリスがするわけにはいかなかった。

 エドリスは硬い表情でそっと息を吐き出した。少女はエドリスの考えなど分かっていると言うかのようにもう一度言った。
「あたし、行かない」
 タヴィが今にも泣き出しそうな顔をした。いつも歯を食いしばって、決して泣かないし弱音を吐いたりしない少年が。
「けど!」
 どれ程の惹かれるものを、この少女の中に見たのだろうか。少女がもう一度笑った。
「ありがとう。あたしなんかの事を心配してくれて。……嬉しかったわ」
「『あたしなんかの事』なんて言うなっ!」
 タヴィが声を張り上げた。さらに感情に任せて何事かを言わんとしたとき──。

 突然。後ろからエドリスの腕が引かれた。

「あっ!」
 エドリスの声に、タヴィが振り返った。
 ガラの悪い男がエドリスの腕を乱暴に引いた。
「こんな場所で餓鬼どもが何の用だ?」
 治安の悪い昨今、子供だけで外出すると、こういう大人に買い入れた荷物を奪われたりb珍しいことではなかった。エドリスたちが子供だけで子供だけで買出しに来ているのを、ずっと見られていたに違いない。
「エドリスに何しやがる!」
 タヴィが怒鳴り声をあげながら、男に向かって突っ込んでいった。
「──餓鬼がっ」
 乱暴に払いのけられて、タヴィが地面に転がった。
「豪勢な買い物をしていたな。俺によこしな!」
 男は乱暴にエドリスが背負った背嚢を奪い、卑しい笑みを浮かべた。エドリスは気丈にも男の腕にしがみ付いて背嚢を放すまいとした。
「放してっ! これはあたし達のものよっ!」
 鞣革を売って得たものは、塩をはじめとして生活に欠かすことの出来ない貴重品ばかりだ。これがないと冬が越せない。
 だからこそエドリスは死に物狂いで荷物を掴んで放さなかったし、男もまた奪おうとしたのだ。
 男の拳がエドリスのこめかみを打った。鈍い音がして、エドリスが地面に落ちた。タヴィが怒りの声をあげ、男に体当たりした。
「ちっ! 餓鬼共が」
 周りの者たちが様子を伺っていたが、誰も子供たちを助けようとする者はいなかった。珍しくはない光景だった。
 タヴィは何度蹴られても叩かれても、男の足にしがみ付いて離れようとはしなかった。
「畜生っ!」
 男が舌打ちして拳を振り上げ、タヴィの脳天に打ち下ろそうとした時。
 走り込んだ少女が、男の反対の腕に飛びついて、思い切り齧り付いた。
 男が悲鳴をあげ、背嚢が地面に落ちた。
 タヴィが声をあげたのと、タヴィに振り下ろされるはずだった拳が少女の頭上に振り下ろされたのは同時だった。
 まるで軽い麻袋が地面に投げつけられたかのように、トリルの小さな体が宙を舞って地面に叩きつけられた。
「──トリルっ!」
 タヴィの形相が見る間に変わった。
「畜生っ! この野郎っ! ゆるさねえッ」
 タヴィが腰のナイフを抜いて、男に向かった。男も顔を真っ赤にしてナイフを振り下ろした。
    男が振り下ろしたナイフがタヴィの腕をかすった。タヴィのナイフは男の体には届かない。脇から繰り出された男の反対側の腕が、タヴィの腹に向かって抉りこんだ。
 確かに衝撃を感じた、と。タヴィは思った。
 視界の端に影が見えた。男がくぐもった声をあげて後方に飛んだ。タヴィは瞬きした。地面に落ちた男が腹を抱えて苦鳴をあげている。タヴィの視界に、鞘に入ったままの剣が見えた。
 のろのろと、誰か助けが入ったのだということを理解した。
 顔をあげる。
 男の後姿が見えた。
「大丈夫だったか」
 声は自分たちにではなく、トリルに向けられたものだった。頭を振りながらトリルが体を起こした。その顔が、うれしそうに輝いた。
 その輝きを見て、タヴィは安堵した。
 良かった。少女は捨てられたのではなかったのだ。
 声の主が振り返った。男の顔を呆然と振り仰いだタヴィは目を瞠った。
「──!」
 驚きは声にならなかった。
「なんだ。お前たちか」
 声はひどく懐かしく聞きなれたものだった。トリル同様に身を起こして立ち上がったエドリスの顔も、同じように輝いた。
「なんだ。金魚みたいに口をパクつかせて」
「──!!! あ──兄貴っ!」
 出稼ぎに出ていた、タヴィたちの主(あるじ)がそこに立っていた。
「あら。知り合いだったの? ──アレク」
 トリル……トリニティは不思議そうな顔をして、二人の顔を交互に見比べた。


第2章に続く


+-----------------------------+
|        「語バラ(裏)」    
+-----------------------------+

トリニティ:「語バラって、貧乏くさいわよね」
   (な、なんですか。いきなり)
トリニティ:「寒空で薄着の演技は寒かったわよ!」
   (ああ。すいませんね)
トリニティ:「何っ? その投げやりな言葉はっ」
   (あ、ホラホラっ! あそこでアブリエルとディーバが何かしてますよっ)
トリニティ:「ごまかそうったって……あらホント。何してるのかしら」
   (ね? あの二人が何してるのか興味ありませんか)
トリニティ:「だからごまかそうったって……イソイソ」
   (おやっ。トリニティ王女、先に行かないで下さいよっ~)



ディーバ:「何、読んでるんだ?」
アブリエル:「え? ああ……。この間の台本です。私たちの出番はもう少し先なので、今のうちに読んで予習でもしておこうと思いまして」
ディーバ:「予習って……。自分が出てない所を読んで、何の予習になるんだよ?」
アブリエル:「なりますよ! ちゃんと……! 例えばですね──」
ディーバ:「あ~。ハイハイ」
アブリエル:「何ですか! そのなげやりな態度は」
ディーバ:「俺は不真面目、お前は真面目」
アブリエル:「まったくもう──。ところでディーバ。あなたに聞きたい事があるのですが」
ディーバ:「何だよっ?」
アブリエル:「これ──。ホラ、台本の中に、マスターとトリニティ王女が抱き合って暖めるシーンがありましたよね」
ディーバ:「ああ。あの無駄に貧乏くさいシーンな」
アブリエル:「貧乏くさくなんかありませんよっ! 素敵なラブシーンじゃありませんか」
ディーバ:「何処がだ? 冗談のシーンだろ、あれは。ラブシーンってのはな、こう、正面向いて『抱き合う』ものであって、双方が同じ方向を向いて『抱きかかえる』もんじゃないだろっ」
アブリエル:「………………そうなんですか……?」
ディーバ:「…………イヤ…………。浮世離れしたお前には、理解の範疇を超えてたようだな。スマン」
アブリエル:「傷つきますね。その言い方。まるで、あなたの方が恋愛に詳しいような言い方じゃありませんか」
ディーバ:「じゃ、お前。天使のくせに誰かに惚れたことあるのか。知らなかったな」
アブリエル:「そ。そそそそ。私は別に……! ただ、抱き合ったら本当に暖かいのでしょうかと疑問に思ったので、聞いてみただけ……」
ディーバ:「…………は?…………」
アブリエル:「ですから、本当に暖かいのでしょうか……と……その、誰かと抱き合った経験なんて私にはありませんし」
ディーバ:「ちょっとまて。お前の言いたいことが分かってきたぞ! はじめに言っとく! 俺を実験台にするなよっ?」
アブリエル:「そんなっ! いいじゃありませんか別に。私とあなたの仲なんですから!」
ディーバ:「どんな仲だよっ! とにかく冗談じゃない! 誰がお前と抱き合ったりするものか!」
アブリエル:「抱き合ったりしませんよ! 今あなたが言ったんじゃありませんか! 『抱きかかえる』って!」
ディーバ:「抱きかかえるっ……て、まさかお前が? 抱きかかえる方? 俺が、抱えられる方っ?」
アブリエル:「はい」
ディーバ:「絶対ヤダ! 俺に受けをしろって言う気かっ!」
アブリエル:「『受け』ってなんです?」
ディーバ:「うっ! ──お前は知らなくていい!」
アブリエル:「やですねぇ? また私だけオミソですか?」
ディーバ:「そんな年寄りくさい台詞はやめろ!」
アブリエル:「どうせ私は歳食ってますよ」
ディーバ:「とにかく、俺はヤだからなっ!」


トリニティ:「……面白い……。面白いわ、あの二人。いつ見ても面白いわ」
   (そうですね。ホント~に)


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