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おまけ
3
ほどなくしてちんこが収まったから俺は大学の食堂に向かった。本当に“食堂”って感じでおしゃれなカフェテリアみたいのじゃない。古めかしい雰囲気は結構好きなんだけどメニューがいまいちなのが、ちょっと不満。
奢ってもらうのも悪いし適当にメニューから食事を選んでみんなの居る席に向うと途中で何人かの女の子の視線をちらちらと感じた。
俺は16歳くらいから徐々に身長が伸びて175センチになった。幼かった顔も大人びてきて大学を歩くと、こうやってたまに女の子が振り返ってくれるくらいの容姿には成長したみたい。
でも、嬉しいけど俺はもう女の子にはなんの反応も出来ない。むしろ今は女の子と距離が縮んで、もし俺の正体がバレたら、と苦手ですらある。
「おごるのに」
伊勢谷はつまんなそうに俺の選んだハンバーグ定食を見た。
「今話してたんだけど、森下も今日一緒にカラオケ行かない?」
蓬田はもう食べ終えていて目の前には空の皿だけがある。
「あー、ごめん‥」
「毎日お兄ちゃんのお迎えって凄いよな。森下んちってほんと過保護な。たまには来いよ」
ポークジンジャーを箸で突きながら伊勢谷が言う。
「森下って高校通信だろ?なあ、そんなんで彼女ってどこで作ってたの?アプリ?」
海堂もそろそろ食べ終わりそうだ。最後に漬物を残して〆にしている。
「えー‥。だから俺、童貞だって‥」
「はじまった。ぜってえ、その顔でそれはないから。あとさ、いい加減認めろよ。その薬指の指輪」
伊勢谷がつっこむ。
「こ、これはだから死んだ母さんの形見‥」
もちろんこれは母さんの形見なんかじゃない。四年前のクリスマスに凱にいちゃんから贈られたペアリングだ。
伊勢谷たち三人と出会った時に、嵌めている事を忘れたまま彼女いないと言った後、指輪を指摘されてとっさに嘘をついた。今でもこうして話題にされる。
頑なに俺が認めないので伊勢谷は諦めて話題を戻す。
「遊びたくならないの?森下。それとも実は遊びまくって飽きたほう?」
伊勢谷、今日はなかなか食い下がる。
「もしかして、ハメ外しすぎてお迎えパターン?」
蓬田も話に乗ってくる。
「へ、へんな武勇伝作んな‥」
俺は戸惑う。ずっと人付き合いしてなかった俺には返しが難しい。
少し困っている俺を見て伊勢谷が話を切り上げた。
「森下のこと知りたいの。おまえ、全然自分のこと話さないし、遊びもこないし。───ま、いいよ、メシ食ったら?ほら、俺の肉も分けてやるよ。はい、森下あーん」
伊勢谷はそう言うと自分の箸でポークジンジャーを一切れ掴み俺に差し出した。
俺の顔は一気に赤くなる。あーんはやめて。えろいこといっぱい思い出すから‥。
俺は目を伏せて赤面し顔を逸らした。
過剰な反応を見せた俺に三人は少し驚いたのか固まる。
「ご、ごめん、びっくりしただけ‥」
俺は恥ずかしくてさらに赤くなった。
伊勢谷は俺に向けたつもりの行き場をなくしたポークジンジャーをUターンさせると、自分の口に放り込みごくりと喉を鳴らして飲み込んだ。
奢ってもらうのも悪いし適当にメニューから食事を選んでみんなの居る席に向うと途中で何人かの女の子の視線をちらちらと感じた。
俺は16歳くらいから徐々に身長が伸びて175センチになった。幼かった顔も大人びてきて大学を歩くと、こうやってたまに女の子が振り返ってくれるくらいの容姿には成長したみたい。
でも、嬉しいけど俺はもう女の子にはなんの反応も出来ない。むしろ今は女の子と距離が縮んで、もし俺の正体がバレたら、と苦手ですらある。
「おごるのに」
伊勢谷はつまんなそうに俺の選んだハンバーグ定食を見た。
「今話してたんだけど、森下も今日一緒にカラオケ行かない?」
蓬田はもう食べ終えていて目の前には空の皿だけがある。
「あー、ごめん‥」
「毎日お兄ちゃんのお迎えって凄いよな。森下んちってほんと過保護な。たまには来いよ」
ポークジンジャーを箸で突きながら伊勢谷が言う。
「森下って高校通信だろ?なあ、そんなんで彼女ってどこで作ってたの?アプリ?」
海堂もそろそろ食べ終わりそうだ。最後に漬物を残して〆にしている。
「えー‥。だから俺、童貞だって‥」
「はじまった。ぜってえ、その顔でそれはないから。あとさ、いい加減認めろよ。その薬指の指輪」
伊勢谷がつっこむ。
「こ、これはだから死んだ母さんの形見‥」
もちろんこれは母さんの形見なんかじゃない。四年前のクリスマスに凱にいちゃんから贈られたペアリングだ。
伊勢谷たち三人と出会った時に、嵌めている事を忘れたまま彼女いないと言った後、指輪を指摘されてとっさに嘘をついた。今でもこうして話題にされる。
頑なに俺が認めないので伊勢谷は諦めて話題を戻す。
「遊びたくならないの?森下。それとも実は遊びまくって飽きたほう?」
伊勢谷、今日はなかなか食い下がる。
「もしかして、ハメ外しすぎてお迎えパターン?」
蓬田も話に乗ってくる。
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俺は戸惑う。ずっと人付き合いしてなかった俺には返しが難しい。
少し困っている俺を見て伊勢谷が話を切り上げた。
「森下のこと知りたいの。おまえ、全然自分のこと話さないし、遊びもこないし。───ま、いいよ、メシ食ったら?ほら、俺の肉も分けてやるよ。はい、森下あーん」
伊勢谷はそう言うと自分の箸でポークジンジャーを一切れ掴み俺に差し出した。
俺の顔は一気に赤くなる。あーんはやめて。えろいこといっぱい思い出すから‥。
俺は目を伏せて赤面し顔を逸らした。
過剰な反応を見せた俺に三人は少し驚いたのか固まる。
「ご、ごめん、びっくりしただけ‥」
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