純白のガンブレイダー 〜TSアルビノ美少女、産廃職でエンジョイプレイします〜

神無フム

文字の大きさ
19 / 68

属性弾丸作り

しおりを挟む
 ログインして先ず始めた事は、昨日と同じく集めた鉄片200個を〈セラフ・ブレット〉にする事。
 いつも通りメタちゃんに食べてもらい、排出された弾丸の加工作業を始める。

「──と、その前に配信しちゃおうかな」

 タイトルは前回と同じ【作業配信・集中するので無言です】を設定、カメラの角度を今回は斜め上にして開始する。

「ひぇ……!?」

 チャット欄が何故か『天使降臨』で埋め尽くされる。
 ただならぬ光景に恐怖を感じたボクは、そっ閉じして作業に集中する事にした。

 落ち着け、落ち着け自分。
 なんせ今日行うのは新しく獲得した、四大天使のシンボルを描く作業なのだから。
 ストレージからペンを取り出し、目の前にウィンドウ画面が表示される。

——————————————————————

〈クロス〉:STRとAGIを強化。
〈シールド〉:自身の正面に障壁を展開。
〈ミカエル〉:火属性付与、風属性耐性付与。
〈ウリエル〉:土属性付与、水属性耐性付与。
〈ガブリエル〉:水属性付与、火属性耐性付与。
〈ラファエル〉:風属性付与、土属性耐性付与。

——————————————————————

 基本二種に加えて、新たな四つの項目に注目する。
 正直どれから始めても良いけど、先ずは〈ミカエル〉から作製する事にした。
 MPを消費すると、ペンは選択した属性に対応した色を宿す。

 火属性を表す深紅のインクで描くのは『光輪と天の片翼』。
 ベータ版では数えきれない程に描いたシンボル。
 慣れた動作であっという間に書き終えると、弾丸は真紅の輝きを放って完成する。

 先ずは一つ目、後はこれを各属性50セットずつ作る予定だ。
 いつものようにメタちゃんに真横で見守られて、ルンルンと鼻歌を歌いながら作業する。

(そういえば、今日は沙耶姉さんの様子がおかしかったな……)

 帰宅して洋服店であった事を説明した時、いつもクールな表情を崩さない従姉は珍しく苦々しい顔をしていた。
 それからどこかに電話をした以降、今度は何か悩んでいる様子だった。

 いっぱい服を貰った事がまずかったのか念の為に聞いたのだが、それは違うみたいで首を横に振られてしまった。
 むしろ沙耶姉さんは守里さんと友人らしく、今度お礼を兼ねてご飯を奢ると言っていた。
 ならば一体何に悩んでいるのか、単刀直入に尋ねた自分に従姉は答えてくれなかった。

(うーん、沙耶姉さんは気にするなって言ったけど……)

 彼女があんな顔をするのは、自分が体調を崩して寝込んだ時くらいだ。
 つまりそれと同じくらい、ショックな事があったのだと予想できるのだが。

(まさか守里さんから、女の子になった事がバレた? いや、でも下着や服を買うのはいつもの事だし、女装用のモノを買ったんだなとしか思われないんじゃないかな……)

 いくら考えてみても答えは出てこない。
 気を紛らわす為に、歌を口ずさみながら作業に没頭すること数時間後。
 弾丸に〈ラファエル〉を象徴する風のシンボルを描き終えると、手にしていたペンが砕け散った。

 淡い緑に光る弾丸を、右側の四種類別に分けている大量の弾丸エリアに置く。
 休んでいる暇はない。次の弾丸だと無意識に手を伸ばしたボクは、

「──あれ、今ので最後だったんだ」

 指先が空振って並べ立てていた未処理の弾丸が、もう一つも残っていない事に気がつく。
 左側には見学している途中で、スヤスヤと眠ったメタちゃんがいるだけ。

 気持ちよさそうに眠るパートナーを見て、ボクは凝り固まった手足を軽く伸ばした。
 一応漏れがないか確認の為にストレージを開いて見たら、貰ったのを含め全ての〈セラフのペン〉がなくなっていた。

 ドン引きするドワーフお姉さんの店で5本追加で購入したのだが、どうやら全て使い切ったらしい。
 ということは合計で200発も自分は〈セラフ・ブレット〉を作製した事を意味する。

「あー、もうこんな時間か。けっこう集中してやり込んでたね」

 夕方に始めたのだが外は完全に真っ暗、時刻を確認すると午後22時になっていた。
 作業を終えたので配信を終了する事にした。

 うん? なんか前よりも増えているような……。
 視聴者数が五万人超えている事に思わず二度見したけど、きっと休日だったから偶然立ち寄ったんだろうなと思い、深くは考えずに画面を消した。

「やっぱり〈クロス〉と違って、四大天使のシンボルは描くのに時間が掛かるなぁ」

 四種の各50発の弾丸を並べると、正に壮観の一言だった。
 机の上には『赤』『青』『緑』『土』の四色ごとに区分けされた弾丸が色鮮やかに輝いている。

 基本二種に比べたら、刻むのが少々大変な属性弾丸だが品質は全て【最良】。
 芸術品のような輝きを放つ弾丸を手に取り、ボクは思わず笑みがこぼれる。

「ふふふ、レベルも12になったしステータスに振らなきゃ」

 迷わずに10ポイントを振って、INTを105にする。
 本来は作製技能にプラス修正をしてくれるDEXを上げるのが普通。

 しかしプレイヤースキルでカバーできるので、ボクは遠慮なくスキル解禁を優先する。
 弾丸を全てストレージに収納して、椅子から立ち上がりパートナーを指先で軽く突いた。

 眠っていたメタちゃんは目を覚まし、目をうっすら開いてこちらを見上げた。

「メタ~?」

「長く待たせてごめん、今日は採掘を1時間くらいやったら珍しい金属を求めてダンジョンに行こうか」

「メター!」

 変わった金属大好きメタちゃんは、ボクの提案に完全覚醒して嬉しそうに飛び跳ねる。
 本日の方針が決まったので、先程ペンを購入したドワーフ店主の店に向かう事にした。






 さっき買い物したのに、また来たぞこの小娘。
 はたきでアイテムの清掃をしていたドワーフの女性店主が、そんな顔をしたのは気のせいではないだろう。

 客のいないカウンターの前で、仏頂面をしている彼女に自分は今回買い物ではなく質問をした。

「ドワーフ店主さん、珍しい金属についてなにか心当たりがありませんか」

「珍しい金属か、そんなの聞いたことないな。この第一層にあるのはショボい鉄片だろ?」

「ギルドに掲示されてるクエストはそうですね。でもボクが求めてるのは、そういう表には出てこないモノなんです」

「……ということは確定された情報じゃなくて、噂程度の情報が欲しいという事か。まったく、とことん普通とは真逆のスタイルだな」

 意図を理解して、呆れた顔をする店主。
 ベータ版の時には、こういう隠し要素がある事を発見してから、ひたすらそれだけを探し続けた。

 第一層から第三層までの隠しアイテム──主に金属系に関してならば、ボクは全て頭の中に入れている。
 そして他の安全地帯ではなく、このノースエリアの道具屋はそういう情報が入って来る事も。

 リストを入手しなければ、アイテムを探しても見つけることはできない。
 知ってるんだぞ、という顔をしていると彼は観念するように目の前に情報のリストを出した。

「一つ言っておくが、あるかどうかは定かじゃない。行ったところで無い可能性もあるし、もしかしたらあるかもしれねぇ。無駄骨になると覚悟して挑むんだな」

「ありがとうございます、ドワーフ店主さん!」

 目の前に表示されたのは【アイテム探索】。
 リストには指定された施設内に〈エレメント・メタル〉が目撃された情報が載っていた。

 この金属を使用した弾丸は、属性の中級近接スキルを解禁することができる。
 メタちゃんと自分の為に是非とも欲しい一品だ。

「というわけで、早速出発だー!」

「メター!」
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~

エース皇命
ファンタジー
 学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。  そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。 「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」  なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。  これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。 ※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

処理中です...