異世界転生 我が主のために ~不幸から始まる絶対忠義~ 冒険・戦い・感動を織りなすファンタジー

紫電のチュウニー

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第二章 神と人

第三百十三話 考えられる事

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 予想してたより遥かによくない状態だ。
 目の前のバラム。少しは封印に戻せる可能性があるかと思ったが、これは無理だろう。

 何せブレディーの封印したアクリル板はそのままだ。無理やり戻す? いや不可能だ。
 ブレディーの感覚がまるでしない。別の対象としてしか認識できない。
 考えるしかない。可能性の模索を……。いくつか事前にシミュレートしていた。
 弱らせて再封印、妖魔封印以外の封印、賢者の石を破壊する、いっそこいつと仲良くなる……。
 全部、無駄だろう。こいつを目の当たりにして、全て吹き飛んだ。
 それほどの相手だ。倒すのだって難しい。

「メルザ、セーレ。悪いが時間、稼いでくれるか? 一分でいい」
「わかった! こいつ、もともとブレディーなら光が弱点じゃねーのか?」
「ヒヒン! そもそも悪魔は光に弱いよ。まさか使えちゃうのかな? 使えないよね。
難しいよね」
「主として権限を混合行使。
光土、光氷、改元せし二つの重なる理。
光土流出乃、光氷流出乃を我が元に」

 二つの光輝くエレメンタルを展開した。展開されてから直ぐ、二つのエレメンタルは
不思議な術を使用する。
 光土は光の鎖を、光氷はその光の鎖をさらに光る氷で覆い、バラムを捉えた! 

「ヒヒン! 混合招来術? 人が使用する領域じゃないね。驚いたね。ヒヒン!」
「助かる! 神魔解放! ……こっからが本番だ。機能を思考に回せ、考えろ。
どうしたら現状を打破できるんだ。人では無理でも神魔ならきっと!」

 ブネの話。ブレディーの話、守護者、ティソーナ、闇、賢者の石、メルザ、セーレ、みんな。
 俺に出来る事、出来ない事、妖魔に出来る事、不可能を可能にするには……。

「そっか。そうだよな。やってみる価値はある……か」
「ルイン! もう光の輪がもたねー! まだか!?」
「いや、どのみちこいつを倒さないと。やるぞ、メルザ」
「え? いーのか? ブレディー死んじゃうんだろ?」
「動かなくさせて賢者の石を出すぞ。ブレディーの話だと、心臓部分だ。
本来であればブレディーはディグニティーシャドーダイン。光や聖属性に弱いはずなんだが」
「ヒヒン! あいつ相手にそううまくいくのかな。いかないよね。難しいね」

 確かにメルザにサポートされ、セーレの結界があってもそううまくはいかない。
 話してる間にも鎖が一気に切れた! 

「さぁ参るぞ! これからが本番! 最も深き闇、クリムゾン。血の底に在りて歪より生じる力の一旦。
万物在りて己が力を欲するものの意思となれ。
闇の幻魔人クリムゾンダーシュ招来」
「……ご命令を」
「奴らを始末しろ」
「……承知」

 ……やっぱ、そうなるよな。俺がこいつと対峙していたら、バラムとの戦いが非常に厳しい。
 グリドラやトウマでどうにかなるか……まずはこちらも戦闘態勢を整えないと! 

「……私が出る。勘違いするな。貴様を認めたわけじゃない」
「お前はジェネスト!? なんで俺の封印に」
「気づいてなかったのですか? ……いいですか。必ず、ディーン様を取り戻す。
いきます!」
「おや、これは懐かしい。ジェネ、君か。殿方殿から出てくるとは」
「殿方殿? 何を言っているのです。あなたは招来された以上、逆らえず戦うしかないのでしょうね」
「その通り。見事倒しきってみせてくれ……深淵……シャル・ディー・エンド!」
「深淵……シャル・ディー・セイバー!」

 クリムゾン対ジェネストの熾烈な戦いが一部で始まる。その間も、バラムは闇を放出して襲ってくる。
 メルザが招来したエレメンタルが次々に光の障壁を展開し、セーレは空中から結界を幾度も破壊されては
再展開する。俺は……あいつの動きを神魔化で観察し、元に戻りを繰り返した。

 激しくぶつかり合い、揺れ動く戦況の中、俺は冷静だった。ブレディーを救うために。
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