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第三章 舞踏会と武闘会
第三百七十一話 第三第四試合混合 バトルロイヤル 強者たちの死闘、決着
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「……あんなイネービュ様のお顔を見るのは初めてだ」
「楽しいのではないか? 実際見ているわらとしても、ルインを援助し戦いたいのだが」
「それが貴様らの結びつきというやつか。我々にそういった感情は無い。いや……芽生えていないと
言った方が的確なのだろう。あのエプタでさえ、戦いに魅入られておる」
ブネはちらりとエプタを見ると、下唇を噛み締め、今にも乗り込んで参戦しそうだ。
「あやつを今一度地上へ向かわせ、人の見分を深めるのもいいかもしれぬな」
「神の遣いとはいったいどのようなものなのだ?」
「イネービュ様の分体であり、それぞれに特徴を持つ。だが神の遣いとは神ではない。
お主らの言葉で言うなら、天使が近いかもしれんな」
「天使、天から遣わされた者の相称か。神の兵士というわけではないようだが」
「神兵とは人の魂魄を詰めた者。我々は元々が人などではない……話はここまでだ。
状況が動くぞ!」
「むぅ、あれは……」
冷静に話をするブネとドーグルの会話が多少耳に入るが、それどころじゃない!
「おいルイン。ここでくたばっても復活できるなら、うらむんじゃねえぞ」
「くたばりませんよ! 会場でメルザが見てる! あいつのことだ。そんな状況飲み込めず、暴走
するに違いない!」
「わりぃな。手加減できねぇ、いくぞ! 仮面の嬢ちゃんもだ!」
「うぅ、さっきのダメージでまだ動けない。これまでか……」
「斧雷烈苦灰燼撃!」
「妖氷造形術……赤海星、氷の赤大盾!」
とっさにジェネストの前に立ったルインだが、灰色のライオンの形をした
雷がほとばしり、ルインが構築した赤い氷の大盾へとぶつかる。
それは氷盾でどうにか防がれたが……「ぐ、あああああー-! 身体が焼ける!」
「な、なぜ私をかばうのですか! それに氷の盾で防ぐなど……」
「ほう、とっさの判断力は鈍ってねぇじゃねえか。相当あれの威力を殺したな。
氷は雷を通しにくい。だが通さねえわけじゃねえからな。へへ、ちゃんと俺が話した
属性の事、覚えてやがったじゃねえか」
まだ、倒れるわけにはいかない。仮にもジェネストの主となった。
幻滅させるわけにはいかない。それに場外へ出て行ったメルザ。
恐らくこっちを見てる。
「師匠、すみませんが新技を。もう立ってるだけで精一杯だけど、この一撃で必ず俺は倒れる」
「来い。受けてやる。俺の技を受けきったんだ。避けやしねぇよ」
「……すみません。かなりの威力になる。試すのが怖いくらいに」
どうにか震えて焼け焦げた手を掲げ、構えた。今この位置姿勢で出せるのは、コラーダの技。
「剣戒! リーサルレデク・ルージュ!」
刀身はおろか柄まで紅色に染まるコラーダ。巨大化し一直線に紅色の閃光を放ち、師匠を貫いた。
「が、は……この鋼鉄の体毛を貫くとは……目の力……久しくみてねぇそれを……やる、じゃねえか」
「ここで、師匠に、どうしても負けたくなかっ……た」
「これは! ルイン、大丈夫か。いや、復活するのであったな」
「それは死んだ場合だ! いかん、あの技……後遺症が残りかねんぞ」
「ルイン、ルイーーーーーン! またむちゃしやがった。俺様が傍を離れたから! 俺様のばか!」
ブネとメルザが急ぎ駆け寄り、ブネは何かの術を施している。ベルディスも死んだわけではなく
深手を負っただけのようだった。セフィアも急ぎ向かい、治療を開始している。
残されたのはジェネストだけだった。
イネービュが声をかける。
「勝負ありかな。これは……判断に迷う結果だね」
「私は……守られただけだった。どう考えても私の負けでしょう」
ふわりと舞台にイネービュが降り立ち語り始めた。
「楽しいのではないか? 実際見ているわらとしても、ルインを援助し戦いたいのだが」
「それが貴様らの結びつきというやつか。我々にそういった感情は無い。いや……芽生えていないと
言った方が的確なのだろう。あのエプタでさえ、戦いに魅入られておる」
ブネはちらりとエプタを見ると、下唇を噛み締め、今にも乗り込んで参戦しそうだ。
「あやつを今一度地上へ向かわせ、人の見分を深めるのもいいかもしれぬな」
「神の遣いとはいったいどのようなものなのだ?」
「イネービュ様の分体であり、それぞれに特徴を持つ。だが神の遣いとは神ではない。
お主らの言葉で言うなら、天使が近いかもしれんな」
「天使、天から遣わされた者の相称か。神の兵士というわけではないようだが」
「神兵とは人の魂魄を詰めた者。我々は元々が人などではない……話はここまでだ。
状況が動くぞ!」
「むぅ、あれは……」
冷静に話をするブネとドーグルの会話が多少耳に入るが、それどころじゃない!
「おいルイン。ここでくたばっても復活できるなら、うらむんじゃねえぞ」
「くたばりませんよ! 会場でメルザが見てる! あいつのことだ。そんな状況飲み込めず、暴走
するに違いない!」
「わりぃな。手加減できねぇ、いくぞ! 仮面の嬢ちゃんもだ!」
「うぅ、さっきのダメージでまだ動けない。これまでか……」
「斧雷烈苦灰燼撃!」
「妖氷造形術……赤海星、氷の赤大盾!」
とっさにジェネストの前に立ったルインだが、灰色のライオンの形をした
雷がほとばしり、ルインが構築した赤い氷の大盾へとぶつかる。
それは氷盾でどうにか防がれたが……「ぐ、あああああー-! 身体が焼ける!」
「な、なぜ私をかばうのですか! それに氷の盾で防ぐなど……」
「ほう、とっさの判断力は鈍ってねぇじゃねえか。相当あれの威力を殺したな。
氷は雷を通しにくい。だが通さねえわけじゃねえからな。へへ、ちゃんと俺が話した
属性の事、覚えてやがったじゃねえか」
まだ、倒れるわけにはいかない。仮にもジェネストの主となった。
幻滅させるわけにはいかない。それに場外へ出て行ったメルザ。
恐らくこっちを見てる。
「師匠、すみませんが新技を。もう立ってるだけで精一杯だけど、この一撃で必ず俺は倒れる」
「来い。受けてやる。俺の技を受けきったんだ。避けやしねぇよ」
「……すみません。かなりの威力になる。試すのが怖いくらいに」
どうにか震えて焼け焦げた手を掲げ、構えた。今この位置姿勢で出せるのは、コラーダの技。
「剣戒! リーサルレデク・ルージュ!」
刀身はおろか柄まで紅色に染まるコラーダ。巨大化し一直線に紅色の閃光を放ち、師匠を貫いた。
「が、は……この鋼鉄の体毛を貫くとは……目の力……久しくみてねぇそれを……やる、じゃねえか」
「ここで、師匠に、どうしても負けたくなかっ……た」
「これは! ルイン、大丈夫か。いや、復活するのであったな」
「それは死んだ場合だ! いかん、あの技……後遺症が残りかねんぞ」
「ルイン、ルイーーーーーン! またむちゃしやがった。俺様が傍を離れたから! 俺様のばか!」
ブネとメルザが急ぎ駆け寄り、ブネは何かの術を施している。ベルディスも死んだわけではなく
深手を負っただけのようだった。セフィアも急ぎ向かい、治療を開始している。
残されたのはジェネストだけだった。
イネービュが声をかける。
「勝負ありかな。これは……判断に迷う結果だね」
「私は……守られただけだった。どう考えても私の負けでしょう」
ふわりと舞台にイネービュが降り立ち語り始めた。
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#ヒラ俺
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今までありがとうございました!
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追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
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