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第4章 愛のない結婚のはずだったのに
27話
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4.最後の騒動、そして決断のとき
ところが、そんなささやかな安堵もつかの間。数日後、思いがけない形で騒動は最高潮に達する。
王太子エドワルドが、ついに“正々堂々と公爵夫人を求める”と公言し、王都の大通りで兵を率いてパレードのような行進を始めるという前代未聞の行動に出たのだ。もちろん王太子の遊び心もあったのだろうが、本人はかなり本気らしい。
それを知ったレオポルドは激怒した。王太子が自らを鼓舞する兵を用い、自分の妻を奪いに来る――それは軍事的挑発ともとれる行為だ。実際、多くの貴族たちが「王太子がヴァレンシュタイン公爵を貶めようとしているのでは」と囁いている。
「……殿下は、どうしてこんなことを……」
カーテンリンゼは唇を噛む。エドワルドのわがままもここに極まれりだが、王族が軍まで利用するのはどう考えてもやりすぎだ。
そして極めつけは、エドワルドが公爵邸の門前まで行進し、そこで「公爵夫人をもう一度王宮に迎えたい」と声を張り上げたことだった。王都中が騒然となり、集まってきた市民や傍観者たちが野次馬となって事の成り行きを見守る。
「出てこい、カーテンリンゼ! もし公爵との結婚が不満なら、私のもとに戻ってこい! お前を心から迎えよう!」
――そんな叫び声が邸内まで聞こえてくる。もはや正気の沙汰とは思えない。これではまるでカーテンリンゼが幽閉されているかのように言われ、ヴァレンシュタイン家の評判は地に落ちかねない。
「公爵様! 兵たちが門前に……どういたしましょう!」
衛兵長や執事が慌てて走り込んでくる。レオポルドは憤怒に震えながらも冷静な指示を出した。
「兵を出すな。こちらが軍を動かせば、あいつの思う壺だ。……ただ、応対はしなければならないな。私が行く」
「わ、私も行きます。あのまま放置していたら、殿下がますます暴走するかもしれないわ」
カーテンリンゼが申し出ると、レオポルドは一瞬止めようとした。しかし、彼女の決意を感じたのか、渋々頷く。
「わかった。だが、危険があったらすぐに下がれ」
こうして二人は急ぎ門前へと向かう。外には多数の兵と、その後ろに押し寄せる人々の波が広がっていた。通りを埋め尽くすように並んだ馬と人々が、大声で囃し立てている。
門が開かれ、レオポルドとカーテンリンゼが姿を現すと、ざわめきが一層大きくなる。最前列の兵を従えたエドワルドが、まるで凱旋将軍のように馬上から彼女たちを見下ろしていた。
「カーテンリンゼ! 今こそ決断のときだ。お前は本当にその男を愛しているのか? もし少しでも迷いがあるなら、俺のもとへ来い! お前を王太子妃――いいや、将来の王妃として迎えよう!」
周囲から驚きと歓声が交じった声が飛び交う。王太子が公爵夫人を王妃に――そんな宣言が堂々と行われたのだ。市民たちの好奇心は最高潮に達し、この場でカーテンリンゼがどう応えるかに注目している。
レオポルドが何か言おうとした瞬間、カーテンリンゼは静かにその腕を制し、前へ一歩進んだ。エドワルドの馬と対峙し、毅然とした態度でまっすぐ王太子を見上げる。
「殿下、私からもはっきり申し上げます。――私はここにいます。公爵様のもとに。これから先も、ずっと」
けれどもエドワルドは退かない。すがるような視線さえ浮かべて、「お前はまだ愛を知らないはずだ! 俺が与えられる幸せを想像してみろ!」と叫ぶ。かつての優しい王太子の面影がまるで歪んだような光景に、カーテンリンゼは悲しみさえ覚える。
(そう、私はもう愛を知らないままではいられない。あなたが捨てた私を、レオポルドが守ってくれた。今度は私が自分の意思でこの場所にとどまると決める。それこそが、私の選んだ“愛”なのだと――)
カーテンリンゼは背筋を伸ばし、堂々と声を上げた。
「殿下がどのように仰ろうと、私はあの方と歩みます。契約だったかもしれませんが、今は違う。私と公爵様は、私たちなりの愛を築き始めています。それを否定することは、私自身を否定するのと同じこと。だから私は決して殿下には戻りません!」
その言葉が、広場に轟く。あまりにはっきりとした拒絶宣言に、傍観していた民衆や貴族たちが一斉にざわつく。エドワルドも一瞬言葉を失い、顔をこわばらせた。
「お前……本当に、俺のもとに戻らないのだな。ならば、力ずくでも……!」
彼が馬を駆り出そうとした瞬間、レオポルドが一挙に前へ進み出た。軍服姿に身を包んだ公爵の姿は頼もしく、門の上に待機する自軍の兵士たちからも声が上がる。
「殿下、これ以上は無駄だ。――私は、カーテンリンゼが帰る場所を守り抜く。もしも殿下が武力をもって奪おうとするなら、それは王国内での内乱にも等しい行為だと理解しているのか?」
低い声が通りに響く。その瞬間、騒いでいた人々が一斉に息を呑む。まさか王太子と公爵がこの場で衝突するのか、という緊張が走る。
しかし、エドワルドの兵たちも、さすがにそこで戦闘に踏み切れるほど愚かではない。すでに多くの視線が注がれるなか、王家の名誉をこれ以上傷つけるような行為はできないのだろう。
何より、カーテンリンゼがはっきり拒絶を示した以上、彼に正当性はない。
「くっ……お前たち……」
顔をゆがめ、悔しそうに唇を噛むエドワルド。王太子の姿は最早、惨めなものに見えた。かつての威厳と気高さを失い、ただ欲望と後悔だけに駆られている若者――それが今の彼の姿だ。
やがて、エドワルドは大きく息をついて、視線をそらす。
「……わかった。もういい。お前が本当にそいつを選ぶなら、それでいいさ。……後悔しても知らないぞ」
それだけ吐き捨てると、彼は兵たちに後退を命じた。馬を返し、人々の野次を受けながら大通りを引き上げていく。
群衆の声が大きく渦を巻き、すぐに王太子の一行は見えなくなった。
公爵邸の門前には、レオポルドとカーテンリンゼ、そして衛兵たちだけが取り残される。二人はしばし無言で見つめ合い、やがてカーテンリンゼが小さく微笑んだ。
「……終わった、のかしら」
「……ああ。お前がはっきり拒絶してくれたおかげだ」
そう返したレオポルドの瞳には、安堵と共に深い感慨が宿っている。彼は人々の前で堂々と“私はこの男を選ぶ”と宣言してくれたのだから、もはや言葉はいらないほどだろう。
周囲の衛兵や侍女たちが一斉に歓声を上げる。公爵夫妻万歳、とまで叫んでいる者までいる。
(ああ、今ここで堂々とこの人の手を取っていいのだ――)
そう思うと、胸が熱くなった。カーテンリンゼは恥じらいをこらえながら、レオポルドの腕に自分の腕を絡ませる。彼もそれを拒まず、しっかりと受け止めてくれた。
ところが、そんなささやかな安堵もつかの間。数日後、思いがけない形で騒動は最高潮に達する。
王太子エドワルドが、ついに“正々堂々と公爵夫人を求める”と公言し、王都の大通りで兵を率いてパレードのような行進を始めるという前代未聞の行動に出たのだ。もちろん王太子の遊び心もあったのだろうが、本人はかなり本気らしい。
それを知ったレオポルドは激怒した。王太子が自らを鼓舞する兵を用い、自分の妻を奪いに来る――それは軍事的挑発ともとれる行為だ。実際、多くの貴族たちが「王太子がヴァレンシュタイン公爵を貶めようとしているのでは」と囁いている。
「……殿下は、どうしてこんなことを……」
カーテンリンゼは唇を噛む。エドワルドのわがままもここに極まれりだが、王族が軍まで利用するのはどう考えてもやりすぎだ。
そして極めつけは、エドワルドが公爵邸の門前まで行進し、そこで「公爵夫人をもう一度王宮に迎えたい」と声を張り上げたことだった。王都中が騒然となり、集まってきた市民や傍観者たちが野次馬となって事の成り行きを見守る。
「出てこい、カーテンリンゼ! もし公爵との結婚が不満なら、私のもとに戻ってこい! お前を心から迎えよう!」
――そんな叫び声が邸内まで聞こえてくる。もはや正気の沙汰とは思えない。これではまるでカーテンリンゼが幽閉されているかのように言われ、ヴァレンシュタイン家の評判は地に落ちかねない。
「公爵様! 兵たちが門前に……どういたしましょう!」
衛兵長や執事が慌てて走り込んでくる。レオポルドは憤怒に震えながらも冷静な指示を出した。
「兵を出すな。こちらが軍を動かせば、あいつの思う壺だ。……ただ、応対はしなければならないな。私が行く」
「わ、私も行きます。あのまま放置していたら、殿下がますます暴走するかもしれないわ」
カーテンリンゼが申し出ると、レオポルドは一瞬止めようとした。しかし、彼女の決意を感じたのか、渋々頷く。
「わかった。だが、危険があったらすぐに下がれ」
こうして二人は急ぎ門前へと向かう。外には多数の兵と、その後ろに押し寄せる人々の波が広がっていた。通りを埋め尽くすように並んだ馬と人々が、大声で囃し立てている。
門が開かれ、レオポルドとカーテンリンゼが姿を現すと、ざわめきが一層大きくなる。最前列の兵を従えたエドワルドが、まるで凱旋将軍のように馬上から彼女たちを見下ろしていた。
「カーテンリンゼ! 今こそ決断のときだ。お前は本当にその男を愛しているのか? もし少しでも迷いがあるなら、俺のもとへ来い! お前を王太子妃――いいや、将来の王妃として迎えよう!」
周囲から驚きと歓声が交じった声が飛び交う。王太子が公爵夫人を王妃に――そんな宣言が堂々と行われたのだ。市民たちの好奇心は最高潮に達し、この場でカーテンリンゼがどう応えるかに注目している。
レオポルドが何か言おうとした瞬間、カーテンリンゼは静かにその腕を制し、前へ一歩進んだ。エドワルドの馬と対峙し、毅然とした態度でまっすぐ王太子を見上げる。
「殿下、私からもはっきり申し上げます。――私はここにいます。公爵様のもとに。これから先も、ずっと」
けれどもエドワルドは退かない。すがるような視線さえ浮かべて、「お前はまだ愛を知らないはずだ! 俺が与えられる幸せを想像してみろ!」と叫ぶ。かつての優しい王太子の面影がまるで歪んだような光景に、カーテンリンゼは悲しみさえ覚える。
(そう、私はもう愛を知らないままではいられない。あなたが捨てた私を、レオポルドが守ってくれた。今度は私が自分の意思でこの場所にとどまると決める。それこそが、私の選んだ“愛”なのだと――)
カーテンリンゼは背筋を伸ばし、堂々と声を上げた。
「殿下がどのように仰ろうと、私はあの方と歩みます。契約だったかもしれませんが、今は違う。私と公爵様は、私たちなりの愛を築き始めています。それを否定することは、私自身を否定するのと同じこと。だから私は決して殿下には戻りません!」
その言葉が、広場に轟く。あまりにはっきりとした拒絶宣言に、傍観していた民衆や貴族たちが一斉にざわつく。エドワルドも一瞬言葉を失い、顔をこわばらせた。
「お前……本当に、俺のもとに戻らないのだな。ならば、力ずくでも……!」
彼が馬を駆り出そうとした瞬間、レオポルドが一挙に前へ進み出た。軍服姿に身を包んだ公爵の姿は頼もしく、門の上に待機する自軍の兵士たちからも声が上がる。
「殿下、これ以上は無駄だ。――私は、カーテンリンゼが帰る場所を守り抜く。もしも殿下が武力をもって奪おうとするなら、それは王国内での内乱にも等しい行為だと理解しているのか?」
低い声が通りに響く。その瞬間、騒いでいた人々が一斉に息を呑む。まさか王太子と公爵がこの場で衝突するのか、という緊張が走る。
しかし、エドワルドの兵たちも、さすがにそこで戦闘に踏み切れるほど愚かではない。すでに多くの視線が注がれるなか、王家の名誉をこれ以上傷つけるような行為はできないのだろう。
何より、カーテンリンゼがはっきり拒絶を示した以上、彼に正当性はない。
「くっ……お前たち……」
顔をゆがめ、悔しそうに唇を噛むエドワルド。王太子の姿は最早、惨めなものに見えた。かつての威厳と気高さを失い、ただ欲望と後悔だけに駆られている若者――それが今の彼の姿だ。
やがて、エドワルドは大きく息をついて、視線をそらす。
「……わかった。もういい。お前が本当にそいつを選ぶなら、それでいいさ。……後悔しても知らないぞ」
それだけ吐き捨てると、彼は兵たちに後退を命じた。馬を返し、人々の野次を受けながら大通りを引き上げていく。
群衆の声が大きく渦を巻き、すぐに王太子の一行は見えなくなった。
公爵邸の門前には、レオポルドとカーテンリンゼ、そして衛兵たちだけが取り残される。二人はしばし無言で見つめ合い、やがてカーテンリンゼが小さく微笑んだ。
「……終わった、のかしら」
「……ああ。お前がはっきり拒絶してくれたおかげだ」
そう返したレオポルドの瞳には、安堵と共に深い感慨が宿っている。彼は人々の前で堂々と“私はこの男を選ぶ”と宣言してくれたのだから、もはや言葉はいらないほどだろう。
周囲の衛兵や侍女たちが一斉に歓声を上げる。公爵夫妻万歳、とまで叫んでいる者までいる。
(ああ、今ここで堂々とこの人の手を取っていいのだ――)
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