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翌日の朝、広がる噂と婚約破棄の報せ
「アンネローゼお嬢様! 大変です! 昨日の舞踏会でのお振る舞いが、もう王都中の噂に……!」
侍女のサラが慌てて部屋に駆け込んでくる。
私はベッドの上でぼんやりと寝転がっていたが、その言葉を聞いてガバッと起き上がった。
「ど、どういう噂になってるの? もしかして、変人扱い……?」
「ええ、それはもう……“正座でダンスフロアを占領した”とか、“スープをストローで飲んだ”とか、“わけのわからない詩を朗読した”とか……」
よし、計画通りだ。
サラは悲壮感を漂わせているが、私としては大成功である。
あとはブライト侯爵家が「こんな娘とは婚約など無理だ!」と言ってくれさえすれば。
「……で、どうなった? ブライト侯爵家は?」
サラは申し訳なさそうに視線を伏せ、言いにくそうに唇を震わせる。
「それが……朝方、急いで馬車を飛ばしてきた使者の方が、“レオン様が激怒なさっている”と。
**『あんな女、家に迎えるなど考えたくもない!』**とおっしゃっていて……どうやら、破談の方向だそうです」
「本当!? やったわ!!」
思わず歓声を上げそうになったが、サラが完全にしょげているのを見て、慌てて咳払いをした。
「あ、いえ、失礼。あまりのショックで取り乱してしまいましたの。ふふ……」
「お嬢様……そんなに笑っていらして大丈夫なのですか? 婚約が破談になるなんて、一大事ですよ。
公爵家の名誉にも傷がつきますし、お父様やお母様だって……」
そう、そこが問題だった。
私の両親はどう思っているのだろう。
まだ部屋を訪ねてこないということは、怒り狂っているのか、もしくは落ち込みすぎて言葉も出ないのか。
しかし、私は両親を失望させる形をとりつつも、どうしても受け入れられない婚約を潰すことを優先したのだ。
覚悟はしている。
怒られたら、正直に頭を下げて謝るしかない。
だが、私には譲れない想いがあるのだから。
「サラ、今は私のことを心配してくれてありがとう。両親の説教を聞くのは仕方がないわ。
それでも、レオン様との婚約が白紙になったなら、それで十分」
私はそう言って、ベッドから下り、ドレスに袖を通した。
その時、小さく扉がノックされる。
「……お嬢様、失礼します。旦那様と奥方様がお呼びです」
やはり来たか。
私は意を決して、両親のいる客間へ向かった。
「アンネローゼお嬢様! 大変です! 昨日の舞踏会でのお振る舞いが、もう王都中の噂に……!」
侍女のサラが慌てて部屋に駆け込んでくる。
私はベッドの上でぼんやりと寝転がっていたが、その言葉を聞いてガバッと起き上がった。
「ど、どういう噂になってるの? もしかして、変人扱い……?」
「ええ、それはもう……“正座でダンスフロアを占領した”とか、“スープをストローで飲んだ”とか、“わけのわからない詩を朗読した”とか……」
よし、計画通りだ。
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「……で、どうなった? ブライト侯爵家は?」
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「それが……朝方、急いで馬車を飛ばしてきた使者の方が、“レオン様が激怒なさっている”と。
**『あんな女、家に迎えるなど考えたくもない!』**とおっしゃっていて……どうやら、破談の方向だそうです」
「本当!? やったわ!!」
思わず歓声を上げそうになったが、サラが完全にしょげているのを見て、慌てて咳払いをした。
「あ、いえ、失礼。あまりのショックで取り乱してしまいましたの。ふふ……」
「お嬢様……そんなに笑っていらして大丈夫なのですか? 婚約が破談になるなんて、一大事ですよ。
公爵家の名誉にも傷がつきますし、お父様やお母様だって……」
そう、そこが問題だった。
私の両親はどう思っているのだろう。
まだ部屋を訪ねてこないということは、怒り狂っているのか、もしくは落ち込みすぎて言葉も出ないのか。
しかし、私は両親を失望させる形をとりつつも、どうしても受け入れられない婚約を潰すことを優先したのだ。
覚悟はしている。
怒られたら、正直に頭を下げて謝るしかない。
だが、私には譲れない想いがあるのだから。
「サラ、今は私のことを心配してくれてありがとう。両親の説教を聞くのは仕方がないわ。
それでも、レオン様との婚約が白紙になったなら、それで十分」
私はそう言って、ベッドから下り、ドレスに袖を通した。
その時、小さく扉がノックされる。
「……お嬢様、失礼します。旦那様と奥方様がお呼びです」
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私は意を決して、両親のいる客間へ向かった。
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