政略結婚のはずが、冷徹公爵の溺愛が想定外です

鍛高譚

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第3章 :破局の前触れと逆襲の序曲 ~暗闇に潜む策略と、二人の絆の試練~

3-9運命の夜――旧城跡での決戦の序章

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3-9運命の夜――旧城跡での決戦の序章

 そして、運命の夜が訪れた。月明かりに照らされた暗い夜空の下、レオンと私は、慎重に編成された偵察隊と共に、宮廷の裏手に広がる旧城跡へと向かった。静まり返った夜の中、私たちの足音だけが、石畳に規則正しく刻まれていく。心臓の鼓動が高鳴り、全身に緊張が走る中、私はレオンの隣にしっかりと手を握りながら、深呼吸をした。

 旧城跡は、かつて栄華を誇った城の遺構が、今では風雨にさらされ、朽ち果てた石垣と雑草に覆われた荒廃の様相を呈していた。しかし、その荒廃の中にも、今まさに我々が明かすべき真実が隠されていると、直感せずにはいられなかった。
   「ここだ……」と、レオンが低い声で告げ、古びた門の前で足を止めた。私たちは、互いの目を見つめ合い、無言のうちに決意を新たにした。ここで待ち受けるであろう、敵の指導者たちの密会。あの陰謀の黒幕の姿を、いよいよ目の当たりにする時が来たのだ。

 レオンの合図で、偵察隊の数人が周囲に散らばり、静かに監視を開始した。私たちは、旧城跡内の薄暗い通路を慎重に進みながら、辺りの物音や足音に耳を澄ませた。ふと、遠くから低い囁き声が聞こえ、何者かの集会が始まろうとしているのを感じた。
   「敵が集まっている……」と、レオンがささやく。私たちは、身を潜めながらその方向へと近づいていく。やがて、広間のような空間にたどり着くと、そこには数名の人物が、密かに集っている姿が見えた。彼らは、黒装束に身を包み、顔には冷たい表情を浮かべ、何かの儀式のように、低い声で計略を語り合っていた。その中には、かつて噂に挙がっていた裏切り者も含まれているようで、私は思わず息をのみ、胸が激しく痛んだ。

 「これが……彼らの真の姿か……」
   レオンは、私の肩に手を置き、静かに告げた。「ミレーヌ、これこそが俺たちが今まで求めてきた証拠だ。この集会の内容を押さえれば、敵対勢力の全貌を暴く決定打となるはずだ。」
   私たちは、密かに録音装置と筆記用具を用意し、敵の会話を記録し始めた。低い声で交わされる言葉の一つ一つが、私たちの胸に衝撃を与え、これまで隠されていた陰謀の全貌を徐々に明らかにしていった。
   「我々は、あの政略結婚を利用し、裏で権力の均衡を崩し、新たな支配体制を樹立するのだ……」と、一人の男が冷たく語ると、ほかの者たちも頷きながら続けた。「そのためには、あのレオンをも取り込むか、あるいは排除するか、どちらかの策を講じなければならない。」
   その言葉に、私の心は激しい怒りと悲しみに包まれた。しかし、同時に、私たちの愛と絆が、どんな暗い陰謀にも打ち勝つことを改めて確信させた。
   レオンは、私の耳元で静かに囁いた。「ミレーヌ、これで証拠は確実だ。帰還後、すぐに宮廷内に向けて反撃の準備を整えよう。あの連中に、俺たちの強さを見せつけてやる。」
   その瞬間、私たちは互いに決意の眼差しを交わし、密かに設置していた録音装置が、敵の会話を確実に捉えていることを確認した。私の手は震えていたが、その震えは恐怖ではなく、怒りと希望に燃える決意そのものだった。
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