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後編
しおりを挟む「全部はおねえさまと同じになりたかったからよ」
「は…?」
私の言葉に次はリッシュ様が言葉を失う
「え、君は私のことが好き、だろう?」
「おねえさまがリッシュ様のことを好きだと言ってたからよ」
「…!!そ、それじゃあ、あのキスは?!情熱的なキスをしてくれたじゃないか?!」
「あぁ。あれはおねえさまが「キスってどんなのかしら?」って言うから私が試しにやってみただけ。しっかりと体験したことはおねえさまに話したわ」
「く、狂ってる…!!姉のためにそこまでするなんて…!!」
お父様のようにリッシュ様も一歩一歩と後ずさる
「おねえさまがリッシュ様のことが好きだったから、私も好きだった。それだけ」
おねえさまがいなくなったからもうリッシュ様に用はない
逃げ腰になっているリッシュ様に興味を失った私はおねえさまに目線を向ける
あぁ、時間が経って少し口があいてきちゃったわ
「ねえ、お父様。おねえさまを寒い冷たい土の中に埋めるなんて可哀想だわ。しっかりと保存加工して此処にずっと置いておきましょう」
私ったら良い考えだわ!!
おねえさまの棺の横に座り込んでいた私は立ち上がってお父様に近づく
「いいでしょう?おねえさまがいないと私、どうすればいいかわからないもの」
「ひっ!!ば、化け物…!!誰か、誰かルルーシュを捕まえろ!」
実の娘に向かってひどいことをおっしゃるお父様
お父様の言葉で近くにいた騎士たちが私を拘束する
「やだ。離して。おねえさまのそばにいないと」
「ルルーシュは悪魔に取り憑かれたんだ…じゃなきゃ死体を保存なんてそんなおぞましいことを…!!」
「離して、離しなさい。離しなさいよ!!」
拘束しながら部屋の外に私を連れ出す騎士たちに声を荒げた
「ルルーシュは、修道院に送ろう」
ーー
「ルルーシュ!ルルーシュ!」
「………」
「はぁ…エステル。掃除の時間よ」
「えぇ!今行くわ」
私はエステル
今いるのは王国の一番北にある修道院
私を呼ぶのはルームメイトのリラ
彼女はいつも私を気にかけてくれる優しい女性だ
そんな優しい彼女はよく私のことを妹のルルーシュと間違える
そうよね、だって私とルルーシュは双子のように似ているのだから
「さぁ、行きましょう。早くしないとシスターに怒られてしまうわ」
「…そうね。……ごめんなさい。私ちょっと忘れ物したから先に行ってて」
「リラったらうっかり屋さんなんだから」
ふふふ、と、笑いながら私は自分に割り当てられた掃除の場所へと足を進めた
「エステル様にそっくりだなんて言わなきゃよかったわ…」
fin.
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