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7話
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いい匂いに気を取られていた頭をぶんぶんと振って切り替える。
そろそろベットから降りないと!僕は靴を持っていないし、ご主人様のは絶対無理だしどうしよう。悩みながらベットの端まで四つん這いで動く。
「ほらリビングまで行くぞ。朝ご飯だ」
そう言ってご主人様は両手を広げた。何で手を広げるの??
「何ぼーっとしてるんだ。ほら」
両手を広げたまま、僕の前に屈む。もしかしなくても、これは抱っこでリビングまで運ぶ感じ?
「あの、僕裸足でも歩けます」
「いやダメだ。昨日もふらついていたし、足が汚れるだろう」
屈んだことでよく見える熊の耳が困ったようにしゅんとした気がした。
「でも...」
「いいからほら」
うーん、断れない。昨日のこともそうだけど、18歳にもなって抱っこは恥ずかしい。だけどこれ以上命令に逆らうのも怖い。躊躇いながらも僕も両手を開いてご主人様の首に手を回す。首ってこんなに太くなるものなのかと驚いた。
「いくぞ」
開いていた手を僕を支えるように腰とお尻に添えて持ち上げられる。そしてグンと視線が高くなった。シーツから離れてぶらんとなった足を慌ててご主人様の腰を挟むように太ももに力を入れる。
「...た、高い」
ご主人様の肩越しに地面を見ると、思ったより高くて怖い。落ちない様にしがみつく。
「フッそんなモモタを落とすようなことはしないから安心しろ」
ご主人様に笑われた。やっぱりこの人は酷いことをするご主人様ではないような気がする。願望かな?
ご主人様に抱っこされると地面から離れすぎてて怖いのでしがみついたまま移動する。長い廊下がある訳ではなく扉を開けたら昨日見たリビングにつながっていた。
「パンと、卵とソーセージを焼いたので良いか?」
「えっと、大丈夫です」
僕をイスに下ろしてからキッチンの方に行ってしまった。
これ僕がやる仕事じゃないのかな?普通ここに座ってたらダメだよね。でもさっき裸足で歩いたらいけないって言われたばかりだし、命令は守らないと、だよね。
キッチンに立つご主人様の背中を見ながら大人しく座って待っていると、ソーセージを焼いている音と匂いで僕のお腹が鳴ってしまった。
ぐぅうーーーー
「もうすぐ出来るからな~」
「...はぃ。すいません」
うぅ恥ずかしい。またご主人様に笑われたよ。浅ましい奴だって思われてるのかな?
僕が恥ずかしさでいっぱいいっぱいになっている間に出来上がったみたいで、ご主人様が僕の前に大きなお皿を置いた。その上に目玉焼きが2つとソーセージが4つ。食パンが2切れ乗せってあった。んん?なんだか僕の知っている卵より4倍くらい大きい。ソーセージもかなりでかい。食パンは普通で安心した。味とか一緒なのかな?
「またせたな。家に残ってるのこれぐらいしかなくてすまない。食べるか」
「ありがとうございます。ご主人...さ、ま?」
そう言ったご主人様はなぜか僕を持ち上げて、ご主人様のお膝の上に座りなおされた。
なんで!!?
そろそろベットから降りないと!僕は靴を持っていないし、ご主人様のは絶対無理だしどうしよう。悩みながらベットの端まで四つん這いで動く。
「ほらリビングまで行くぞ。朝ご飯だ」
そう言ってご主人様は両手を広げた。何で手を広げるの??
「何ぼーっとしてるんだ。ほら」
両手を広げたまま、僕の前に屈む。もしかしなくても、これは抱っこでリビングまで運ぶ感じ?
「あの、僕裸足でも歩けます」
「いやダメだ。昨日もふらついていたし、足が汚れるだろう」
屈んだことでよく見える熊の耳が困ったようにしゅんとした気がした。
「でも...」
「いいからほら」
うーん、断れない。昨日のこともそうだけど、18歳にもなって抱っこは恥ずかしい。だけどこれ以上命令に逆らうのも怖い。躊躇いながらも僕も両手を開いてご主人様の首に手を回す。首ってこんなに太くなるものなのかと驚いた。
「いくぞ」
開いていた手を僕を支えるように腰とお尻に添えて持ち上げられる。そしてグンと視線が高くなった。シーツから離れてぶらんとなった足を慌ててご主人様の腰を挟むように太ももに力を入れる。
「...た、高い」
ご主人様の肩越しに地面を見ると、思ったより高くて怖い。落ちない様にしがみつく。
「フッそんなモモタを落とすようなことはしないから安心しろ」
ご主人様に笑われた。やっぱりこの人は酷いことをするご主人様ではないような気がする。願望かな?
ご主人様に抱っこされると地面から離れすぎてて怖いのでしがみついたまま移動する。長い廊下がある訳ではなく扉を開けたら昨日見たリビングにつながっていた。
「パンと、卵とソーセージを焼いたので良いか?」
「えっと、大丈夫です」
僕をイスに下ろしてからキッチンの方に行ってしまった。
これ僕がやる仕事じゃないのかな?普通ここに座ってたらダメだよね。でもさっき裸足で歩いたらいけないって言われたばかりだし、命令は守らないと、だよね。
キッチンに立つご主人様の背中を見ながら大人しく座って待っていると、ソーセージを焼いている音と匂いで僕のお腹が鳴ってしまった。
ぐぅうーーーー
「もうすぐ出来るからな~」
「...はぃ。すいません」
うぅ恥ずかしい。またご主人様に笑われたよ。浅ましい奴だって思われてるのかな?
僕が恥ずかしさでいっぱいいっぱいになっている間に出来上がったみたいで、ご主人様が僕の前に大きなお皿を置いた。その上に目玉焼きが2つとソーセージが4つ。食パンが2切れ乗せってあった。んん?なんだか僕の知っている卵より4倍くらい大きい。ソーセージもかなりでかい。食パンは普通で安心した。味とか一緒なのかな?
「またせたな。家に残ってるのこれぐらいしかなくてすまない。食べるか」
「ありがとうございます。ご主人...さ、ま?」
そう言ったご主人様はなぜか僕を持ち上げて、ご主人様のお膝の上に座りなおされた。
なんで!!?
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