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4章 二人の尋ね人
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~町外れの一軒家~
あれからハロスは一人森を歩き明け方にようやく家へと辿り着いた
ハロス「ただいま…と言っても返事なんか無いよな…あの二人組、一体何者だ?神父様だったら何か知ってるのかな?」
エトアル「ハロスくん!一晩中帰ってこないから何事かと思ったけど…何かあったの?」
ハロス「エトアル…さん?なんで家に…」
エトアル「私…というよりリーくんがラルカちゃんに用があるんだって」
ハロス「リーベリアさんも来てるんですか?」
エトアル「今は裏の花壇の方にいると思うよ。二人とも家にいないしスミレだって世話もしないで放置してたからさ」
ハロス「すいません、少し出かけてたので…俺はリーベリアさんの所行きますね。エトアルさんはゆっくりしてください」
エトアル「わかった。ハロスくんも休みなよ?酷い顔してるよ」
ハロス「…はいw」
~裏庭~
ハロス「リーベリアさん」
リーベリア「あっハロスくん!」
家の裏には二人で育てている畑とラルカが育てているスミレの花壇がある。そこでリーベリアはスミレの花壇の前に座っていた
リーベリア「おかえり。どこかに出かけてたの?」
ハロス「少し森の方に…」
リーベリア「朝まで森に居たの!?狼とか大丈夫だった?」
ハロス「それは問題なかったです、それでリーベリアさんはどうしたんですか?ラルカに…用があるって」
リーベリア「エトちゃんから聞いたのかw昨日の夕方頃にラルカちゃんが図書館に来るって言ってたのに来なかったから気になってさ」
ハロス「そうだったんですね」
リーベリア「ラルカちゃんは?家に居なかったし…もしかして一緒に森に行ってたの?」
リーベリアがハロスの少し後ろの方、家の中を見るように体を傾けた
ハロス「…っ!ラルカは…スイマセン…取り敢えず俺の話を聞いてもらえますか?」
リーベリア「何かあったのか…取り敢えずエトアルの所に行こうか」
家の中に入りハロス二人に事情を説明した。森に行って帰ってこなかったラルカ、探しに行ったときに出会った黒髪の兄妹。そして、そのまま連れて行かれた事も
ハロス「俺は結局また守れませんでした…エトアルさん、俺に…弓矢の使い方を教えてくれませんか?」
エトアル「私なんかより警備隊の人達に剣を教わる方がいいんじゃない?」
ハロス「黒髪の兄妹…見た目もこの国じゃ珍しいけど…兄の方が見たこと無い剣を持ってたんです。それにラルカが連れて行かれそうになったとき追いかけようとしたけど動けなかった。あいつの眼光に気圧されて俺は足が動かなくなった…」
思い出しても足が竦む程の恐怖、それはハロスが今まで抱く事のなかった感情でもあった
リーベリア「見たこと無い剣ね…俺の所にだったら何か文献があるかもな。調べてみる?」
ハロス「はい…でも今から剣を練習したところでアイツと相対しても俺は勝てる気がしない…」
エトアル「そう…それで弓矢ね…ハロスくん、これから私達の家に来れる?」
リーベリア「占ってやるの?」
エトアル「えぇ、それに弓矢をやるなら選んであげないと」
リーベリア「同じやつじゃないの?コンパウンドボウだっけ?」
エトアル「話を聞く限り連射したりするかもだからね壊れやすいから違う物の方がいいでしょ」
ハロス「種類とかは何でもいいです。とにかく俺は力が欲しいんです」
リーベリア「復讐に燃えるのは良いけど目的を見失ったら駄目だよ?」
ハロス「わかって…ます。俺は荷物をまとめてきますね」
そう言って二階に上がっていき、残った二人は話の整理をすることにした
エトアル「さっき話してた二人組ってさ森に住んでるんだよね?」
リーベリア「そうだな、それに見たことない剣…刀なんだとしたらあの屋敷だろ?」
エトアル「ラルカちゃんはそこに居るのかな、連絡してみる?」
リーベリア「まぁそうだな鳥でも飛ばすの?」
エトアル「直接会ったほうが早いでしょ」
リーベリア「それもそうだな。でも予想通りならどっちの味方をする気?腐れ縁か…家族みたいな子達か…」
エトアル「さぁ?星に委ねてしまえばいいんじゃないかしら」
エトアルが鞄の中からカードの束を取り出しシャッフルを始めた。机の上に広がるカードから一枚を取り出してそれを見たときに微笑んだ
リーベリア「何のカードになった?」
エトアル「…逆位置の愚者…未来はまだ決まってないかもね、幸せな結末に出来るかもよ?」
リーベリア「幸せな未来は訪れる、だけどそれは誰にとっての幸せなんだろうね?w」
エトアル「私達はこの物語を見ているだけの観客だけどね」
そのままカードを片付け準備をして降りてきたハロスと共に家を出る。まだ日が明けたばかりで静かな町を三人は並んで歩いていた。人の繋がりなんて奇妙なモノ…二人が味方か敵かだなんて些細な事だろう
あれからハロスは一人森を歩き明け方にようやく家へと辿り着いた
ハロス「ただいま…と言っても返事なんか無いよな…あの二人組、一体何者だ?神父様だったら何か知ってるのかな?」
エトアル「ハロスくん!一晩中帰ってこないから何事かと思ったけど…何かあったの?」
ハロス「エトアル…さん?なんで家に…」
エトアル「私…というよりリーくんがラルカちゃんに用があるんだって」
ハロス「リーベリアさんも来てるんですか?」
エトアル「今は裏の花壇の方にいると思うよ。二人とも家にいないしスミレだって世話もしないで放置してたからさ」
ハロス「すいません、少し出かけてたので…俺はリーベリアさんの所行きますね。エトアルさんはゆっくりしてください」
エトアル「わかった。ハロスくんも休みなよ?酷い顔してるよ」
ハロス「…はいw」
~裏庭~
ハロス「リーベリアさん」
リーベリア「あっハロスくん!」
家の裏には二人で育てている畑とラルカが育てているスミレの花壇がある。そこでリーベリアはスミレの花壇の前に座っていた
リーベリア「おかえり。どこかに出かけてたの?」
ハロス「少し森の方に…」
リーベリア「朝まで森に居たの!?狼とか大丈夫だった?」
ハロス「それは問題なかったです、それでリーベリアさんはどうしたんですか?ラルカに…用があるって」
リーベリア「エトちゃんから聞いたのかw昨日の夕方頃にラルカちゃんが図書館に来るって言ってたのに来なかったから気になってさ」
ハロス「そうだったんですね」
リーベリア「ラルカちゃんは?家に居なかったし…もしかして一緒に森に行ってたの?」
リーベリアがハロスの少し後ろの方、家の中を見るように体を傾けた
ハロス「…っ!ラルカは…スイマセン…取り敢えず俺の話を聞いてもらえますか?」
リーベリア「何かあったのか…取り敢えずエトアルの所に行こうか」
家の中に入りハロス二人に事情を説明した。森に行って帰ってこなかったラルカ、探しに行ったときに出会った黒髪の兄妹。そして、そのまま連れて行かれた事も
ハロス「俺は結局また守れませんでした…エトアルさん、俺に…弓矢の使い方を教えてくれませんか?」
エトアル「私なんかより警備隊の人達に剣を教わる方がいいんじゃない?」
ハロス「黒髪の兄妹…見た目もこの国じゃ珍しいけど…兄の方が見たこと無い剣を持ってたんです。それにラルカが連れて行かれそうになったとき追いかけようとしたけど動けなかった。あいつの眼光に気圧されて俺は足が動かなくなった…」
思い出しても足が竦む程の恐怖、それはハロスが今まで抱く事のなかった感情でもあった
リーベリア「見たこと無い剣ね…俺の所にだったら何か文献があるかもな。調べてみる?」
ハロス「はい…でも今から剣を練習したところでアイツと相対しても俺は勝てる気がしない…」
エトアル「そう…それで弓矢ね…ハロスくん、これから私達の家に来れる?」
リーベリア「占ってやるの?」
エトアル「えぇ、それに弓矢をやるなら選んであげないと」
リーベリア「同じやつじゃないの?コンパウンドボウだっけ?」
エトアル「話を聞く限り連射したりするかもだからね壊れやすいから違う物の方がいいでしょ」
ハロス「種類とかは何でもいいです。とにかく俺は力が欲しいんです」
リーベリア「復讐に燃えるのは良いけど目的を見失ったら駄目だよ?」
ハロス「わかって…ます。俺は荷物をまとめてきますね」
そう言って二階に上がっていき、残った二人は話の整理をすることにした
エトアル「さっき話してた二人組ってさ森に住んでるんだよね?」
リーベリア「そうだな、それに見たことない剣…刀なんだとしたらあの屋敷だろ?」
エトアル「ラルカちゃんはそこに居るのかな、連絡してみる?」
リーベリア「まぁそうだな鳥でも飛ばすの?」
エトアル「直接会ったほうが早いでしょ」
リーベリア「それもそうだな。でも予想通りならどっちの味方をする気?腐れ縁か…家族みたいな子達か…」
エトアル「さぁ?星に委ねてしまえばいいんじゃないかしら」
エトアルが鞄の中からカードの束を取り出しシャッフルを始めた。机の上に広がるカードから一枚を取り出してそれを見たときに微笑んだ
リーベリア「何のカードになった?」
エトアル「…逆位置の愚者…未来はまだ決まってないかもね、幸せな結末に出来るかもよ?」
リーベリア「幸せな未来は訪れる、だけどそれは誰にとっての幸せなんだろうね?w」
エトアル「私達はこの物語を見ているだけの観客だけどね」
そのままカードを片付け準備をして降りてきたハロスと共に家を出る。まだ日が明けたばかりで静かな町を三人は並んで歩いていた。人の繋がりなんて奇妙なモノ…二人が味方か敵かだなんて些細な事だろう
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