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冒険者としてではないけれど
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淡いブルーのワンピース。髪はハーフアップ。特にアクセサリーも身につけず、シンプルな装い。
教会にいるキャルム様に会いに行くために着替えている。冒険者の格好で行こうとしたら、カメリア姉様に無理矢理着替えさせられた。
「当たり前でしょ。今日は冒険者として行くわけじゃないって言っていたでしょ。だったらちゃんと可愛い格好をしなくちゃ」
別にお義兄様の忠告を伝えに行くだけなのだが、言えないので冒険者として行くわけじゃないと言ったら、なんだか盛大な勘違いをされたようで、ローズ姉様まで参戦してきたせいで完敗。
「リリー嬢、綺麗だ」
エントランスにはオスカー殿下が待っていた。本気で一緒に行くようだ。
「本気だったのですね」
「私は常に本気だ」
とても楽しそうだ。うん、もういいや。
「お願いですから殿下はここで待っていてください。一緒に来ると、なんだかややこしくなりそうなので」
礼拝堂で殿下には待ってもらう事にした。
「どうしてだ?まさかそのキャルムと二人になりたい理由でも?」
「どんな理由ですか?そんなものはありません。ただ、お義兄様に話す事は言ってありますけれど、殿下にまで言った事は知らないのですから私がちゃんと説明します。だから今はここで待っていてください」
「そうか。ならば祈りでも捧げて待つとするか」
殿下を礼拝堂に残して事務所へ向かう。
「こんにちは」
ノックして入ると、司祭様とキャルム様がいた。
「リリーさん。どうしました?」
司祭様は冒険者の私しか見ていないせいか、驚いた顔をしていたが、キャルム様はすぐにわかってくれた。
「キャルム様、少しだけお時間を頂けませんか?」
「あ、はい。ではこちらへ」
応接室に通される。念のため、音が漏れないよう遮断魔法をしておく。
「先日の件、義兄に話しました」
それから義兄に言われた話をする。
「なるほど。確かにすぐに次の手を打つとは考えにくいですね。はあ、なんだか気持ちが楽になりました。ずっと、次は何があるのかと気が気でない状態を続けていたので」
「気持ちはわかります。でも、焦りは禁物だそうです。あ、あとですね。不本意ながら第二王子殿下にも話を知られまして」
「え?王子殿下ですか?」
「本当にごめんなさい。でも、協力は惜しまないそうですので」
「そうですか」
「本当にすみません」
「いえ、どうかそんなに謝らないでください。結果的には良かったのかもしれません。力強い味方になってくれそうですし」
「そう言ってもらえると助かります」
「それにしても、リリーさんは今日も可愛らしいですね。街では冒険者の格好が常でしたからとても新鮮です」
天使の笑顔で褒められてしまった。
「姉たちに冒険者として行くわけじゃないのだからと、着せられました」
「それは、ふふ。仲が良いのですね」
「そうですね、仲はいいです。たまに面倒くさいですけれど」
「それでも羨ましいです。私は一人っ子なので」
「そうでしたか」
キャルム様の寂しそうな顔は、こちらまで辛くなる気がする。
「これから何かご予定でもあるのですか?」
「いいえ、あとはもう帰るだけです。礼拝堂にオスカー殿下がいるので、彼を拾ってからですが。あ、良かったら少し話しますか?」
パチっと一瞬目を見開いたキャルム様だったが、次の瞬間には残念そうな顔になる。
「そうしたいのは山々なのですが、これからクララさんを隣町の教会へ連れて行かなければいけないのです。せめてご挨拶だけでもさせて頂ければ」
二人で礼拝堂へ向かう。シモネッタ嬢も礼拝堂で祈りを捧げているらしいのだ。
礼拝堂の扉を開ければ、思ってもみない光景を見る事になった。礼拝堂のど真ん中で男女がしっかりと抱き合っていた。それはもうしっかりと。
教会にいるキャルム様に会いに行くために着替えている。冒険者の格好で行こうとしたら、カメリア姉様に無理矢理着替えさせられた。
「当たり前でしょ。今日は冒険者として行くわけじゃないって言っていたでしょ。だったらちゃんと可愛い格好をしなくちゃ」
別にお義兄様の忠告を伝えに行くだけなのだが、言えないので冒険者として行くわけじゃないと言ったら、なんだか盛大な勘違いをされたようで、ローズ姉様まで参戦してきたせいで完敗。
「リリー嬢、綺麗だ」
エントランスにはオスカー殿下が待っていた。本気で一緒に行くようだ。
「本気だったのですね」
「私は常に本気だ」
とても楽しそうだ。うん、もういいや。
「お願いですから殿下はここで待っていてください。一緒に来ると、なんだかややこしくなりそうなので」
礼拝堂で殿下には待ってもらう事にした。
「どうしてだ?まさかそのキャルムと二人になりたい理由でも?」
「どんな理由ですか?そんなものはありません。ただ、お義兄様に話す事は言ってありますけれど、殿下にまで言った事は知らないのですから私がちゃんと説明します。だから今はここで待っていてください」
「そうか。ならば祈りでも捧げて待つとするか」
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「キャルム様、少しだけお時間を頂けませんか?」
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それから義兄に言われた話をする。
「なるほど。確かにすぐに次の手を打つとは考えにくいですね。はあ、なんだか気持ちが楽になりました。ずっと、次は何があるのかと気が気でない状態を続けていたので」
「気持ちはわかります。でも、焦りは禁物だそうです。あ、あとですね。不本意ながら第二王子殿下にも話を知られまして」
「え?王子殿下ですか?」
「本当にごめんなさい。でも、協力は惜しまないそうですので」
「そうですか」
「本当にすみません」
「いえ、どうかそんなに謝らないでください。結果的には良かったのかもしれません。力強い味方になってくれそうですし」
「そう言ってもらえると助かります」
「それにしても、リリーさんは今日も可愛らしいですね。街では冒険者の格好が常でしたからとても新鮮です」
天使の笑顔で褒められてしまった。
「姉たちに冒険者として行くわけじゃないのだからと、着せられました」
「それは、ふふ。仲が良いのですね」
「そうですね、仲はいいです。たまに面倒くさいですけれど」
「それでも羨ましいです。私は一人っ子なので」
「そうでしたか」
キャルム様の寂しそうな顔は、こちらまで辛くなる気がする。
「これから何かご予定でもあるのですか?」
「いいえ、あとはもう帰るだけです。礼拝堂にオスカー殿下がいるので、彼を拾ってからですが。あ、良かったら少し話しますか?」
パチっと一瞬目を見開いたキャルム様だったが、次の瞬間には残念そうな顔になる。
「そうしたいのは山々なのですが、これからクララさんを隣町の教会へ連れて行かなければいけないのです。せめてご挨拶だけでもさせて頂ければ」
二人で礼拝堂へ向かう。シモネッタ嬢も礼拝堂で祈りを捧げているらしいのだ。
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