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アンネマリー編〜転生に気付いたのでやり直します
ありがとう
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両親との話を終え、自室に戻ろうと屋敷の廊下を歩く。少し後ろを護衛のアルがついて来る。
「アル!どうもありがとね。」
「どう致しまして。」
「だけど、ある事ない事を報告するのはやめてよね!」
「真実のみを報告しているつもりですが。」
どこが真実だ!足を止めて振り返り、思わずジトーっと見つめてしまう。
「大体、婚約解消したい事だってなかなか話せずにいましたよね。いくら待っても話せないでいたので、私から報告したまでです。」
「旦那様と奥様は珍しく恋愛結婚なのですから、お嬢様が嫌がる相手との結婚は望んでいないと思います。婚約解消したいなら、さっさと打ち明ければ良かったのですよ。」
的確な小言はやめて欲しい。
でも、アルに助けてもらったことは事実だ。
「だから、ありがとうって言ってるでしょ。」
「私の頑張りが認められて、嬉しいですよ。」
そう言って、猫被り護衛騎士は緑の綺麗な瞳を細めて微笑んだ。
そして、体調が戻った私は貴族学園に久しぶりに登校することとなった。
久しぶりの制服に袖を通す。グレーのセーラー服のロングワンピ風の制服。つけ襟のリボンは学年ごとに色が違っており、中等部一年の私は紺色である。
熱が下がった後、療養という名のぐうたら生活をしていたから、ウエストがキツくなってないか心配したが、大丈夫そうだ。というか、高熱で意識が無い間、まともに食事が取れなかった分、痩せてしまったらしい。
意識が無い間は治癒の魔法が使えるお母様が、魔力を与えてくれたようで、命が助かったようだ。
私も治癒の魔法は使えるが、微力なもので、期待できないレベル。お母様が羨ましい。他は火と水の生活に使える程度の魔法。戦闘で使えるものでもない。
もっと魔力に特化してれば、女性でも冒険者になったり、王宮の魔術師や騎士団に入ったりして活躍出来たかもしれないのに。自分で生きていく力があれば、望まない相手との結婚にこだわらず、自由に生活出来たかも知れないのになぁ。あぁ、でも貴族令嬢である以上はどちらにしても、難しいか。
自由に恋愛して婚活していた頃が懐かしく思う私であった。
「お嬢様、髪型とメイクはいつも通りでよろしいのでしょうか?」
今までは無難に三つ編みや飾り気のないツインテールが多かった。しかし制服がある分、髪型やアクセサリーや小物にこだわっている令嬢が多い中、それは落ち着いて見えるというか、地味目に見えるというか。
婚約者が派手なものを好まないので、それに合わせていたんだよね。「派手だ!」とか「目立ちすぎる」とか、嫌味を言われたことがあったし。なんて健気なアンネマリー!でも、学生時代を謳歌してきた杏奈としては、そんなのバカらしいので、やーめたっと。
「たまには、髪を下ろしてみようかしら。細かい所はカーラにお任せするわ。ただ、学園だから、派手になり過ぎない感じでお願いするわ。」
カーラは目を見開いて、
「本当ですか?お任せください!」
ん、なんかスイッチ入っちゃいました?
カーラはテキパキと髪型を整えていく。サイドを緩く編み込んだハーフアップに、主張し過ぎない大きさのアクアマリンのついた花の髪飾りをつけてくれた。髪の毛に艶がでるように、やさしい香りのするオイルもつけたせいか、いつもよりプラチナブロンドが輝いてる気がする。メイクも清楚に見えるナチュラルメイクですね。
「出来ました。よろしいですか?」
よろしくない訳がありません。
「ありがとう。気に入ったわ。さすがカーラね。」
「お嬢様の綺麗なプラチナブロンドを主張できる髪型にずっとしたかったのですよ。本当にお綺麗です。」
軽くイメチェンして、綺麗と褒められた私は気分良く登校するのであった。
「アル!どうもありがとね。」
「どう致しまして。」
「だけど、ある事ない事を報告するのはやめてよね!」
「真実のみを報告しているつもりですが。」
どこが真実だ!足を止めて振り返り、思わずジトーっと見つめてしまう。
「大体、婚約解消したい事だってなかなか話せずにいましたよね。いくら待っても話せないでいたので、私から報告したまでです。」
「旦那様と奥様は珍しく恋愛結婚なのですから、お嬢様が嫌がる相手との結婚は望んでいないと思います。婚約解消したいなら、さっさと打ち明ければ良かったのですよ。」
的確な小言はやめて欲しい。
でも、アルに助けてもらったことは事実だ。
「だから、ありがとうって言ってるでしょ。」
「私の頑張りが認められて、嬉しいですよ。」
そう言って、猫被り護衛騎士は緑の綺麗な瞳を細めて微笑んだ。
そして、体調が戻った私は貴族学園に久しぶりに登校することとなった。
久しぶりの制服に袖を通す。グレーのセーラー服のロングワンピ風の制服。つけ襟のリボンは学年ごとに色が違っており、中等部一年の私は紺色である。
熱が下がった後、療養という名のぐうたら生活をしていたから、ウエストがキツくなってないか心配したが、大丈夫そうだ。というか、高熱で意識が無い間、まともに食事が取れなかった分、痩せてしまったらしい。
意識が無い間は治癒の魔法が使えるお母様が、魔力を与えてくれたようで、命が助かったようだ。
私も治癒の魔法は使えるが、微力なもので、期待できないレベル。お母様が羨ましい。他は火と水の生活に使える程度の魔法。戦闘で使えるものでもない。
もっと魔力に特化してれば、女性でも冒険者になったり、王宮の魔術師や騎士団に入ったりして活躍出来たかもしれないのに。自分で生きていく力があれば、望まない相手との結婚にこだわらず、自由に生活出来たかも知れないのになぁ。あぁ、でも貴族令嬢である以上はどちらにしても、難しいか。
自由に恋愛して婚活していた頃が懐かしく思う私であった。
「お嬢様、髪型とメイクはいつも通りでよろしいのでしょうか?」
今までは無難に三つ編みや飾り気のないツインテールが多かった。しかし制服がある分、髪型やアクセサリーや小物にこだわっている令嬢が多い中、それは落ち着いて見えるというか、地味目に見えるというか。
婚約者が派手なものを好まないので、それに合わせていたんだよね。「派手だ!」とか「目立ちすぎる」とか、嫌味を言われたことがあったし。なんて健気なアンネマリー!でも、学生時代を謳歌してきた杏奈としては、そんなのバカらしいので、やーめたっと。
「たまには、髪を下ろしてみようかしら。細かい所はカーラにお任せするわ。ただ、学園だから、派手になり過ぎない感じでお願いするわ。」
カーラは目を見開いて、
「本当ですか?お任せください!」
ん、なんかスイッチ入っちゃいました?
カーラはテキパキと髪型を整えていく。サイドを緩く編み込んだハーフアップに、主張し過ぎない大きさのアクアマリンのついた花の髪飾りをつけてくれた。髪の毛に艶がでるように、やさしい香りのするオイルもつけたせいか、いつもよりプラチナブロンドが輝いてる気がする。メイクも清楚に見えるナチュラルメイクですね。
「出来ました。よろしいですか?」
よろしくない訳がありません。
「ありがとう。気に入ったわ。さすがカーラね。」
「お嬢様の綺麗なプラチナブロンドを主張できる髪型にずっとしたかったのですよ。本当にお綺麗です。」
軽くイメチェンして、綺麗と褒められた私は気分良く登校するのであった。
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