154 / 161
南国へ国外逃亡できたよ
閑話 サミュエル 1
しおりを挟む
ある日、両親が驚くことを私に伝える。
「エル!今度うちに、養女に入る令嬢が来るわ。一緒にこの邸で住むから、仲良くしてちょうだいね。」
「…母上、言っている意味が分かりません。養女ですか?孤児院に頼まれでもしたのですか?」
「姉様に頼まれたのよ。亡くなったマーフィー侯爵様の甥が養子に入るみたいなんだけど、結婚の約束をしている令嬢を一緒に連れて来るんですって。男爵令嬢らしいわ。まだ婚約出来る年齢にならないから、婚約するまではうちに置いて欲しいんですって。」
「…男爵令嬢ですか。ハァー。……正直、私は反対です。もし、うちの伯爵家の名を汚すような令嬢だったらどうするのです?マーフィー侯爵家の頼みだから、断れないのは分かりますが、あまりに酷い令嬢の時は、養子縁組を解消すると、おば上には話しておいて下さい。」
「エルはもう23歳だろう。女嫌いもいい加減にしてくれ!せっかく可愛い妹ができるんだから、少しは歩み寄って仲良くしてくれ。」
父上は、私が女嫌いであることをとにかく心配している。跡取りのことがあるから、一人息子の私が結婚出来なかったらと不安なのだろう。
まあいい。私が女嫌いになったきっかけでもある、バカでしつこくて、ベタベタしてくるような、香水の臭い令嬢だったら、私は騎士団の寮にでも避難しよう。
その時は、そう考えていた。
後日。
その令嬢は、入国してすでにマーフィー侯爵家にいるという。しかし、体調を崩しているらしく、体調が落ち着いたらうちに来ることになったらしい。あのマーフィー侯爵夫人であるおば上が、気に入って可愛がっているようだと、母上が話していた。
侯爵家の嫁に入るのだから、気に入られるように上手く取り入ったのだろうな。男爵令嬢は高位貴族に取り入るのは、当たり前のことだから。
そして、体調が良くなったらしい令嬢がうちの邸に来たらしい。
「エル!マリアが今日からうちの邸で生活するから、よろしくね。マリアは今は部屋で過ごしているから、夕食の時に紹介するわね。愛想良くしてよ!…きっと驚くと思うわ。ふふっ!」
「想像以上のご令嬢だったからな。エル、仲良くしろ!」
煩い両親だ。何で私が令嬢ごときと無理に仲良くしなければならないのか!いくら妹になると言っても、義理だし、婚約したら出て行くのだから。…何が驚くだ?だたの男爵令嬢だろう?
「分かっています。最低限のことは心得ていますから、ご心配なく。」
そして夕食時。その令嬢はメイドに案内されて、ダイニングに入って来た。
一目見て、その容姿に驚いた。美しいプラチナブロンドに、大きな水色の瞳。整った綺麗な顔。でも愛らしくて、何となく守ってあげたくなるような。こんな美少女は初めて見た。
……いや、あの見た目で次期侯爵を落としたのか。したたかで、計算高い女なのだろう。
「マリアです。どうぞよろしくお願い致します。」
鈴の鳴るような声で挨拶し、礼儀正しくカーテシーをする令嬢。その姿に驚いてしまった。王太子殿下の側近兼護衛をしている私は、他国の王族や高位の貴族令嬢には見慣れている。彼女のカーテシーは、今まで見てきたどの令嬢よりも、美しく優雅であった。そして、我が国の言語を完璧に話している。
ここで理解した。母上が驚くと言っていた意味を。
両親と彼女の会話を聞いていると、彼女は相当優秀らしい。5カ国語を勉強するなんて、王妃教育以上だろう。食事をする姿も美しく、所作の一つひとつが綺麗だった。恐らく、侯爵家のおば上はそんなところを気に入ったのかもしれない。
彼女はいつも顔を合わせると、美しく微笑んで、丁寧に挨拶をしてくれる。
しかしそれだけであった。私に遠慮しているのか、無理に話し掛けて来たり、積極的に関わろうとはしない。婚約前提の恋人がいるから、他の男には一歩引いているのだろう。身の程を弁えた令嬢だと思う。
そんな彼女を、無意識に目で追ってしまっていたことを、後日、両親に指摘されるまで気付かない私だった。
彼女はとても真面目らしく、放課後に図書室で勉強をしてから帰ってくるらしい。邸に帰った後も、部屋に籠り勉強していると聞いた。
そして彼女は、その努力が実を結び、編入してすぐのテストで1位になったようだ。とにかく両親が喜んでいた。
真面目で努力家の彼女を、家族として、妹として認めようと思った。彼女に「お兄様」と呼ばれることも、全然悪い気はしない。
そんな義妹を王太子殿下が興味を持ち始める。
「エル!お前の義妹殿はすごいんだって?どんな令嬢なんだ?」
「王太子殿下がわざわざ気にするほどのことではありません。」
「へぇ。女嫌いのエルが文句を言わないということは、珍しくエルが気に入っているってことか!」
「殿下には関係ないですから。」
王太子殿下は学園の卒業パーティーで義妹に話しかけて、ダンスまで踊ったようだ。それを聞いたら、何だか気分が悪く感じた。
王太子殿下が令嬢をダンスに誘うことはなかなかない。婚約者候補だと思われたり、派閥の問題もあるから、特定の令嬢とは親しくしないようにしているのだ。だからマリアとダンスをし、わざわざエスコートしてパーティー会場から出てきた姿を見せられた私は、休み明けに殿下に会った時、我慢出来ずに言ってしまった。マリアをダンスに誘うのはやめてほしい。マリアには殿下を無視していいと伝えてますからと。すると…
「くっ、くっ、くっ。……エルが義妹を気にかけるなんて。…くっ、くっ!笑いが止まらない。」
「殿下は面白がってやっているかも知れませんが、僻まれたり、危害を加えられたり、変な噂で苦労するのはマリアなのです。分かって下さい。」
「本当にエルだよな…?義妹殿があんなに可愛くて、優秀だからって…、シスコンにならないように気を付けろ。しつこい兄貴は嫌われるぞ。」
「殿下には言われたくないですね。妹の王女殿下が大好き過ぎるくせに。」
「ベスと私はかなり年が離れているからな。でも、マリア嬢とエルはそこまでの年の差はないだろう?可愛いからと、変に世話を焼きすぎたり、心配だからと口煩くしていると嫌われるから気をつけろ。エルは口煩いところがあるからな。」
私と殿下のやり取りを、他の護衛騎士や側近が笑いを堪えて聞いている。そんなにおかしいのか?しかし、それよりも
「殿下、義妹をマリア嬢と呼ばないで頂きたい。コリンズ嬢でお願いしますね。殿下がマリアだけを名前で呼ぶなんてあり得ないので!」
「……末期だな。これは完全にシスコンだ。女嫌いのコリンズ卿がシスコン…くっ、くっ、くっ。」
他の騎士と側近達も笑っている。面白くない!義理とは言え、兄妹仲良くしようとしているのに。
しかし、更に面白くないことがあるのであった。
学園の学年末の休暇に入ったマリアは、マーフィー侯爵家に泊まりに行く事になったのだ。まだ正式に婚約していないのに。しかも一泊だと思っていたら、なかなか帰ってこない。気になった私は、夕食時に母上に聞いてみることにした。
「マリアはまだ帰って来ないのですか?」
「帰って来る時に連絡をくれるそうよ。オスカー殿がマリアを離したがらないみたいだし、姉様もマリアが来るのを楽しみにしているようだから。学園に行っている時は、あれだけ勉強しているんだから、息抜きも大切でしょ。」
マリアを離したがらない…?何だかイラつく。まだ学生のマリアに何をしているんだ。
その次の日もマリアは帰って来なかった。またその次の日も。
「マリアはまだ帰らないのですか?」
このセリフは何度目だろう。
「そのうち帰って来るわよ。心配性ね。」
「エルがマリアを可愛がるのはいいが、マリアはオスカー殿と結婚する為にこの国に来たのだから、それだけは忘れないようにな。」
「女嫌いのエルが、やっと女の子に興味を持ってくれたと思ったら、相手のいる義理の妹だなんてね…。はぁー、人生って上手くいかないものね。」
「興味ではなくて、家族として心配しているだけです!」
そしてマリアが帰って来た日。仕事を終え帰宅した私に、家令が笑顔で教えてくれる。『お嬢様がお帰りになりましたよ。』と。家令の笑顔が気になるところだが、それよりもマリアだ。我慢出来なかった私は、そのままマリアの部屋に行ってしまった。
マリアは侯爵家で過ごした時間が楽しかったと言っている。私はこんなに心配していたのに…。
『楽しかったのか!良かったな。…しばらく帰って来なかったから、マリアは家を忘れてしまったかと思っていたが…。ちゃんと覚えていたようで良かった。』
イラついた私は、無意識に嫌味を口にしていた。こんな事を言うつもりでは無かったのに。私はどうしたというのだろう。マリアも驚いているようで、黙っている。
夕食時もマリアは無言で食べている。そして、上手く話せない自分にイライラする私と、空気を読まずに話をする両親。
マリアは先に部屋に戻って行ってしまった。違う!私はただ仲の良い兄妹になりたいだけなのに。慌ててマリアを追いかける。
マリアには食事の後は、私が部屋までエスコートすることを伝えた。驚いていたが、義妹を大切にしたいと思っているのだから、別にいいじゃないか。私は遅くにできた義妹が、可愛くてやっているだけなのだから。
その後、あまり私とは関わろうとしないマリアに、自分からお茶やお菓子を持って行くようにした。いずれこの邸を出て行くなら、今だけは仲良くしたいし、可愛い義妹と、一緒の時間を沢山過ごしたいと思ったから。
その気持ちが恋だと気付くのは、まだ先のことであった。
「エル!今度うちに、養女に入る令嬢が来るわ。一緒にこの邸で住むから、仲良くしてちょうだいね。」
「…母上、言っている意味が分かりません。養女ですか?孤児院に頼まれでもしたのですか?」
「姉様に頼まれたのよ。亡くなったマーフィー侯爵様の甥が養子に入るみたいなんだけど、結婚の約束をしている令嬢を一緒に連れて来るんですって。男爵令嬢らしいわ。まだ婚約出来る年齢にならないから、婚約するまではうちに置いて欲しいんですって。」
「…男爵令嬢ですか。ハァー。……正直、私は反対です。もし、うちの伯爵家の名を汚すような令嬢だったらどうするのです?マーフィー侯爵家の頼みだから、断れないのは分かりますが、あまりに酷い令嬢の時は、養子縁組を解消すると、おば上には話しておいて下さい。」
「エルはもう23歳だろう。女嫌いもいい加減にしてくれ!せっかく可愛い妹ができるんだから、少しは歩み寄って仲良くしてくれ。」
父上は、私が女嫌いであることをとにかく心配している。跡取りのことがあるから、一人息子の私が結婚出来なかったらと不安なのだろう。
まあいい。私が女嫌いになったきっかけでもある、バカでしつこくて、ベタベタしてくるような、香水の臭い令嬢だったら、私は騎士団の寮にでも避難しよう。
その時は、そう考えていた。
後日。
その令嬢は、入国してすでにマーフィー侯爵家にいるという。しかし、体調を崩しているらしく、体調が落ち着いたらうちに来ることになったらしい。あのマーフィー侯爵夫人であるおば上が、気に入って可愛がっているようだと、母上が話していた。
侯爵家の嫁に入るのだから、気に入られるように上手く取り入ったのだろうな。男爵令嬢は高位貴族に取り入るのは、当たり前のことだから。
そして、体調が良くなったらしい令嬢がうちの邸に来たらしい。
「エル!マリアが今日からうちの邸で生活するから、よろしくね。マリアは今は部屋で過ごしているから、夕食の時に紹介するわね。愛想良くしてよ!…きっと驚くと思うわ。ふふっ!」
「想像以上のご令嬢だったからな。エル、仲良くしろ!」
煩い両親だ。何で私が令嬢ごときと無理に仲良くしなければならないのか!いくら妹になると言っても、義理だし、婚約したら出て行くのだから。…何が驚くだ?だたの男爵令嬢だろう?
「分かっています。最低限のことは心得ていますから、ご心配なく。」
そして夕食時。その令嬢はメイドに案内されて、ダイニングに入って来た。
一目見て、その容姿に驚いた。美しいプラチナブロンドに、大きな水色の瞳。整った綺麗な顔。でも愛らしくて、何となく守ってあげたくなるような。こんな美少女は初めて見た。
……いや、あの見た目で次期侯爵を落としたのか。したたかで、計算高い女なのだろう。
「マリアです。どうぞよろしくお願い致します。」
鈴の鳴るような声で挨拶し、礼儀正しくカーテシーをする令嬢。その姿に驚いてしまった。王太子殿下の側近兼護衛をしている私は、他国の王族や高位の貴族令嬢には見慣れている。彼女のカーテシーは、今まで見てきたどの令嬢よりも、美しく優雅であった。そして、我が国の言語を完璧に話している。
ここで理解した。母上が驚くと言っていた意味を。
両親と彼女の会話を聞いていると、彼女は相当優秀らしい。5カ国語を勉強するなんて、王妃教育以上だろう。食事をする姿も美しく、所作の一つひとつが綺麗だった。恐らく、侯爵家のおば上はそんなところを気に入ったのかもしれない。
彼女はいつも顔を合わせると、美しく微笑んで、丁寧に挨拶をしてくれる。
しかしそれだけであった。私に遠慮しているのか、無理に話し掛けて来たり、積極的に関わろうとはしない。婚約前提の恋人がいるから、他の男には一歩引いているのだろう。身の程を弁えた令嬢だと思う。
そんな彼女を、無意識に目で追ってしまっていたことを、後日、両親に指摘されるまで気付かない私だった。
彼女はとても真面目らしく、放課後に図書室で勉強をしてから帰ってくるらしい。邸に帰った後も、部屋に籠り勉強していると聞いた。
そして彼女は、その努力が実を結び、編入してすぐのテストで1位になったようだ。とにかく両親が喜んでいた。
真面目で努力家の彼女を、家族として、妹として認めようと思った。彼女に「お兄様」と呼ばれることも、全然悪い気はしない。
そんな義妹を王太子殿下が興味を持ち始める。
「エル!お前の義妹殿はすごいんだって?どんな令嬢なんだ?」
「王太子殿下がわざわざ気にするほどのことではありません。」
「へぇ。女嫌いのエルが文句を言わないということは、珍しくエルが気に入っているってことか!」
「殿下には関係ないですから。」
王太子殿下は学園の卒業パーティーで義妹に話しかけて、ダンスまで踊ったようだ。それを聞いたら、何だか気分が悪く感じた。
王太子殿下が令嬢をダンスに誘うことはなかなかない。婚約者候補だと思われたり、派閥の問題もあるから、特定の令嬢とは親しくしないようにしているのだ。だからマリアとダンスをし、わざわざエスコートしてパーティー会場から出てきた姿を見せられた私は、休み明けに殿下に会った時、我慢出来ずに言ってしまった。マリアをダンスに誘うのはやめてほしい。マリアには殿下を無視していいと伝えてますからと。すると…
「くっ、くっ、くっ。……エルが義妹を気にかけるなんて。…くっ、くっ!笑いが止まらない。」
「殿下は面白がってやっているかも知れませんが、僻まれたり、危害を加えられたり、変な噂で苦労するのはマリアなのです。分かって下さい。」
「本当にエルだよな…?義妹殿があんなに可愛くて、優秀だからって…、シスコンにならないように気を付けろ。しつこい兄貴は嫌われるぞ。」
「殿下には言われたくないですね。妹の王女殿下が大好き過ぎるくせに。」
「ベスと私はかなり年が離れているからな。でも、マリア嬢とエルはそこまでの年の差はないだろう?可愛いからと、変に世話を焼きすぎたり、心配だからと口煩くしていると嫌われるから気をつけろ。エルは口煩いところがあるからな。」
私と殿下のやり取りを、他の護衛騎士や側近が笑いを堪えて聞いている。そんなにおかしいのか?しかし、それよりも
「殿下、義妹をマリア嬢と呼ばないで頂きたい。コリンズ嬢でお願いしますね。殿下がマリアだけを名前で呼ぶなんてあり得ないので!」
「……末期だな。これは完全にシスコンだ。女嫌いのコリンズ卿がシスコン…くっ、くっ、くっ。」
他の騎士と側近達も笑っている。面白くない!義理とは言え、兄妹仲良くしようとしているのに。
しかし、更に面白くないことがあるのであった。
学園の学年末の休暇に入ったマリアは、マーフィー侯爵家に泊まりに行く事になったのだ。まだ正式に婚約していないのに。しかも一泊だと思っていたら、なかなか帰ってこない。気になった私は、夕食時に母上に聞いてみることにした。
「マリアはまだ帰って来ないのですか?」
「帰って来る時に連絡をくれるそうよ。オスカー殿がマリアを離したがらないみたいだし、姉様もマリアが来るのを楽しみにしているようだから。学園に行っている時は、あれだけ勉強しているんだから、息抜きも大切でしょ。」
マリアを離したがらない…?何だかイラつく。まだ学生のマリアに何をしているんだ。
その次の日もマリアは帰って来なかった。またその次の日も。
「マリアはまだ帰らないのですか?」
このセリフは何度目だろう。
「そのうち帰って来るわよ。心配性ね。」
「エルがマリアを可愛がるのはいいが、マリアはオスカー殿と結婚する為にこの国に来たのだから、それだけは忘れないようにな。」
「女嫌いのエルが、やっと女の子に興味を持ってくれたと思ったら、相手のいる義理の妹だなんてね…。はぁー、人生って上手くいかないものね。」
「興味ではなくて、家族として心配しているだけです!」
そしてマリアが帰って来た日。仕事を終え帰宅した私に、家令が笑顔で教えてくれる。『お嬢様がお帰りになりましたよ。』と。家令の笑顔が気になるところだが、それよりもマリアだ。我慢出来なかった私は、そのままマリアの部屋に行ってしまった。
マリアは侯爵家で過ごした時間が楽しかったと言っている。私はこんなに心配していたのに…。
『楽しかったのか!良かったな。…しばらく帰って来なかったから、マリアは家を忘れてしまったかと思っていたが…。ちゃんと覚えていたようで良かった。』
イラついた私は、無意識に嫌味を口にしていた。こんな事を言うつもりでは無かったのに。私はどうしたというのだろう。マリアも驚いているようで、黙っている。
夕食時もマリアは無言で食べている。そして、上手く話せない自分にイライラする私と、空気を読まずに話をする両親。
マリアは先に部屋に戻って行ってしまった。違う!私はただ仲の良い兄妹になりたいだけなのに。慌ててマリアを追いかける。
マリアには食事の後は、私が部屋までエスコートすることを伝えた。驚いていたが、義妹を大切にしたいと思っているのだから、別にいいじゃないか。私は遅くにできた義妹が、可愛くてやっているだけなのだから。
その後、あまり私とは関わろうとしないマリアに、自分からお茶やお菓子を持って行くようにした。いずれこの邸を出て行くなら、今だけは仲良くしたいし、可愛い義妹と、一緒の時間を沢山過ごしたいと思ったから。
その気持ちが恋だと気付くのは、まだ先のことであった。
126
あなたにおすすめの小説
【完結】公爵家の秘密の愛娘
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。
過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。
そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。
「パパ……私はあなたの娘です」
名乗り出るアンジェラ。
◇
アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。
この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。
初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。
母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞
🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞
🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇♀️
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!!
お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。
皆様、お気に入り登録ありがとうございました。
現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
行動あるのみです!
棗
恋愛
※一部タイトル修正しました。
シェリ・オーンジュ公爵令嬢は、長年の婚約者レーヴが想いを寄せる名高い【聖女】と結ばれる為に身を引く決意をする。
自身の我儘のせいで好きでもない相手と婚約させられていたレーヴの為と思った行動。
これが実は勘違いだと、シェリは知らない。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
【完結】記憶にありませんが、責任は取りましょう
楽歩
恋愛
階段から落ちて三日後、アイラは目を覚ました。そして、自分の人生から十年分の記憶が消えていることを知らされる。
目の前で知らない男が号泣し、知らない子どもが「お母様!」としがみついてくる。
「状況を確認いたします。あなたは伯爵、こちらは私たちの息子。なお、私たちはまだ正式な夫婦ではない、という理解でよろしいですね?」
さらに残されていたのは鍵付き箱いっぱいの十年分の日記帳。中身は、乙女ゲームに転生したと信じ、攻略対象を順位付けして暴走していた“過去のアイラ”の黒歴史だった。
アイラは一冊の日記を最後の一行まで読み終えると、無言で日記を暖炉へ投げ入れる。
「これは、焼却処分が妥当ですわね」
だいぶ騒がしい人生の再スタートが今、始まる。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる