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第6章 確率は50%
過去の話しは1÷1%
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「ポーラ!なんでこんな所に!」
「くそ!また僕たちを違う絵に閉じ込めるつもりか!」
「私。怖い。」
小さな女の子が紹介してくれた人は
私達を散々な目に合わせた
この美術館の館長、ポーラだった。
「おねーさんたち!違うの!このおじさんは優しい人だよ?」
「ダメよ!早くこっちに来て!騙されちゃダメ!とっても悪い人なんだから」
グィィィィッ
私は女の子の手を引っ張る。
「あのー、皆さん。何か誤解されているかもしれません。少し、お話をさせて貰ってもいいですか?」
ポーラがおどおどと話しかけてきた。
「いいえ!ここであなたを倒してここから出るわ!」
サッ
私は杖を構える。
が、ネコがそれを制止した。
「ニナ、ちょっと待って。様子がどこか変だよ。外見はすごく似ているけど、一応話だけは聞いてもいいかも」
「…まあネコが言うなら、、」
スッ
私は杖をおろした。
「ありがとうございます。私は皆さんのご存知の通り、ポーラと申します」
「ほらやっぱり!」
「ですが、あなた達や皆さんに悪さをしているのは私とは別の魂のポーラなんです」
「ん?どういうこと?」
「ややこしい話でして、少し長くなりますが、、」
ポーラは話し始めた。
ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ
私がどういう人物なのか
私がこの美術館の館長になった経緯
それらはもう既にご存知かとは思います。
しかし、私が伝説の杖、アポロンを手にする前は、私は世界征服など夢にも思わない小心者だったのです。
あの日、アポロンに誘われ美術館の金庫室へ行きました。
神聖できらびやかで
それでいて禍々しく畏れ多く
アポロンへの金庫の扉は何故か開いていました。
私は思わずアポロンに触れ、、
そして、、
『Каргышк өче』
脳内に聞き慣れない言葉が流れ出し、同時に辺りが深淵の闇に包まれ、私は意識を失いしました。
目が覚めると私は絵の中にいました。
絵の外には私の魂がおり
それは不敵な笑みを浮かべ
私を一瞥すると
どこかへと去って行きました。
それからというもの、それは美術館の人を絵に閉じ込め、着実に力を蓄え、世界征服を企むようになったのです。
ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ
「失礼を承知でお願いします。どうか皆さん、私を、私の魂を止めてください…」
「そんな過去があったなんて、、」
「だからポーラが現れる時は、いつも身体がなかったんだ」
「力を貸したいのは山々だけど、そもそもポーラの魂を止めたら、私達は美術館から出れるのかしら?」
「ええ、杖の効力も消え、みな元通りになると思います」
「そうなのね。それなら、断る理由はないわよね」
「そうだな。ピカンの為に、美術館のみんなの為に、僕達の為に、そしてポーラ自身の為に」
「私も。出来ることがあれば。協力。します。」
「おお!皆さん、ありがとう、ありがとう、ありがとう…」
おじさんは涙ぐんだ声で肩を震わす。
「おじさん良かったね!」
「フェルもありがとうな」
「あら、フェルちゃんって言うのね」
「うん!私、フェル!改めてよろしくっ!」
「よろしくね。それで、ポーラ…ポーラの魂はどこにいるのかしら?」
「ああ、それなんだが、美術館最奥の金庫の部屋。そこにポーラはいるはずだ。取り敢えずこの絵画から抜け出す必要がある」
「そ、その方法は?」
「フフ、これだ」
「こ、これって!…人形?」
ポーラが取り出したのは
よく見る子供用の人形だった。
果たしてこれをどう使うのか
しかし着実に脱出には近づけている。
あと少しだ。
私は自分に言い聞かせるのだった。
「くそ!また僕たちを違う絵に閉じ込めるつもりか!」
「私。怖い。」
小さな女の子が紹介してくれた人は
私達を散々な目に合わせた
この美術館の館長、ポーラだった。
「おねーさんたち!違うの!このおじさんは優しい人だよ?」
「ダメよ!早くこっちに来て!騙されちゃダメ!とっても悪い人なんだから」
グィィィィッ
私は女の子の手を引っ張る。
「あのー、皆さん。何か誤解されているかもしれません。少し、お話をさせて貰ってもいいですか?」
ポーラがおどおどと話しかけてきた。
「いいえ!ここであなたを倒してここから出るわ!」
サッ
私は杖を構える。
が、ネコがそれを制止した。
「ニナ、ちょっと待って。様子がどこか変だよ。外見はすごく似ているけど、一応話だけは聞いてもいいかも」
「…まあネコが言うなら、、」
スッ
私は杖をおろした。
「ありがとうございます。私は皆さんのご存知の通り、ポーラと申します」
「ほらやっぱり!」
「ですが、あなた達や皆さんに悪さをしているのは私とは別の魂のポーラなんです」
「ん?どういうこと?」
「ややこしい話でして、少し長くなりますが、、」
ポーラは話し始めた。
ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ
私がどういう人物なのか
私がこの美術館の館長になった経緯
それらはもう既にご存知かとは思います。
しかし、私が伝説の杖、アポロンを手にする前は、私は世界征服など夢にも思わない小心者だったのです。
あの日、アポロンに誘われ美術館の金庫室へ行きました。
神聖できらびやかで
それでいて禍々しく畏れ多く
アポロンへの金庫の扉は何故か開いていました。
私は思わずアポロンに触れ、、
そして、、
『Каргышк өче』
脳内に聞き慣れない言葉が流れ出し、同時に辺りが深淵の闇に包まれ、私は意識を失いしました。
目が覚めると私は絵の中にいました。
絵の外には私の魂がおり
それは不敵な笑みを浮かべ
私を一瞥すると
どこかへと去って行きました。
それからというもの、それは美術館の人を絵に閉じ込め、着実に力を蓄え、世界征服を企むようになったのです。
ΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞΞ
「失礼を承知でお願いします。どうか皆さん、私を、私の魂を止めてください…」
「そんな過去があったなんて、、」
「だからポーラが現れる時は、いつも身体がなかったんだ」
「力を貸したいのは山々だけど、そもそもポーラの魂を止めたら、私達は美術館から出れるのかしら?」
「ええ、杖の効力も消え、みな元通りになると思います」
「そうなのね。それなら、断る理由はないわよね」
「そうだな。ピカンの為に、美術館のみんなの為に、僕達の為に、そしてポーラ自身の為に」
「私も。出来ることがあれば。協力。します。」
「おお!皆さん、ありがとう、ありがとう、ありがとう…」
おじさんは涙ぐんだ声で肩を震わす。
「おじさん良かったね!」
「フェルもありがとうな」
「あら、フェルちゃんって言うのね」
「うん!私、フェル!改めてよろしくっ!」
「よろしくね。それで、ポーラ…ポーラの魂はどこにいるのかしら?」
「ああ、それなんだが、美術館最奥の金庫の部屋。そこにポーラはいるはずだ。取り敢えずこの絵画から抜け出す必要がある」
「そ、その方法は?」
「フフ、これだ」
「こ、これって!…人形?」
ポーラが取り出したのは
よく見る子供用の人形だった。
果たしてこれをどう使うのか
しかし着実に脱出には近づけている。
あと少しだ。
私は自分に言い聞かせるのだった。
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