100 / 111
第100話 決闘を制してみた
聖騎士が大地を転がる。
うつ伏せに倒れたまま、起き上がらない。
闇属性の黒い魔力が霧散して消えた。
意識が途切れて解除されたのだろう。
(勝った……のか?)
俺は無防備に突っ立って聖騎士を眺める。
もしここで粘られたら終わりだ。
さすがにこれ以上は動けない。
まだ策は残しているが、もはやそれを使う力がなかった。
何もできずに立っていると、誰かが俺と聖騎士の間に割って入る。
それは職員だった。
彼女は俺達を交互に見やってから、周りに聞こえる声量で高らかに宣言する。
「さて、勝負は決しました! これはまさかの結末でしたねぇ。驚いている方も多いでしょう。話したいことも多いはずです。そんな皆様はぜひ、ギルドの酒場を利用してくださいね。本日は特別価格でご提供します!」
冒険者から歓声が沸き上がった。
彼らは楽しそうに感想を言い合いながらギルドの酒場へと移動していく。
命懸けの戦いも、第三者からすれば娯楽に過ぎないのだ。
きっと賭けもしていたに違いない。
もし俺に賭けた者がいたのなら、さぞ大儲けしたことだろう。
気が抜けて倒れかけた瞬間、職員が支えてくれた。
彼女は不敵な笑みを湛えて言う。
「いやはや、お疲れ様でした。あなたに賭けたおかげで大金も得られましたし、酒場も繁盛しそうです」
「そのために助力したのか……?」
「まさか。純粋な善意ですとも。賭け試合はちょっとした余興っす」
職員は目をそらして答える。
わざとらしく見えるが、果たしてどこまでが本音なのやら。
きっと照れ隠しも含まれているのだと思う。
うつ伏せに倒れたまま、起き上がらない。
闇属性の黒い魔力が霧散して消えた。
意識が途切れて解除されたのだろう。
(勝った……のか?)
俺は無防備に突っ立って聖騎士を眺める。
もしここで粘られたら終わりだ。
さすがにこれ以上は動けない。
まだ策は残しているが、もはやそれを使う力がなかった。
何もできずに立っていると、誰かが俺と聖騎士の間に割って入る。
それは職員だった。
彼女は俺達を交互に見やってから、周りに聞こえる声量で高らかに宣言する。
「さて、勝負は決しました! これはまさかの結末でしたねぇ。驚いている方も多いでしょう。話したいことも多いはずです。そんな皆様はぜひ、ギルドの酒場を利用してくださいね。本日は特別価格でご提供します!」
冒険者から歓声が沸き上がった。
彼らは楽しそうに感想を言い合いながらギルドの酒場へと移動していく。
命懸けの戦いも、第三者からすれば娯楽に過ぎないのだ。
きっと賭けもしていたに違いない。
もし俺に賭けた者がいたのなら、さぞ大儲けしたことだろう。
気が抜けて倒れかけた瞬間、職員が支えてくれた。
彼女は不敵な笑みを湛えて言う。
「いやはや、お疲れ様でした。あなたに賭けたおかげで大金も得られましたし、酒場も繁盛しそうです」
「そのために助力したのか……?」
「まさか。純粋な善意ですとも。賭け試合はちょっとした余興っす」
職員は目をそらして答える。
わざとらしく見えるが、果たしてどこまでが本音なのやら。
きっと照れ隠しも含まれているのだと思う。
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。