金貨三枚で買った性奴隷が俺を溺愛している ~平凡冒険者の迷宮スローライフ~

結城絡繰

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第100話 決闘を制してみた

 聖騎士が大地を転がる。
 うつ伏せに倒れたまま、起き上がらない。
 闇属性の黒い魔力が霧散して消えた。
 意識が途切れて解除されたのだろう。

(勝った……のか?)

 俺は無防備に突っ立って聖騎士を眺める。
 もしここで粘られたら終わりだ。
 さすがにこれ以上は動けない。
 まだ策は残しているが、もはやそれを使う力がなかった。

 何もできずに立っていると、誰かが俺と聖騎士の間に割って入る。
 それは職員だった。
 彼女は俺達を交互に見やってから、周りに聞こえる声量で高らかに宣言する。

「さて、勝負は決しました! これはまさかの結末でしたねぇ。驚いている方も多いでしょう。話したいことも多いはずです。そんな皆様はぜひ、ギルドの酒場を利用してくださいね。本日は特別価格でご提供します!」

 冒険者から歓声が沸き上がった。
 彼らは楽しそうに感想を言い合いながらギルドの酒場へと移動していく。
 命懸けの戦いも、第三者からすれば娯楽に過ぎないのだ。
 きっと賭けもしていたに違いない。
 もし俺に賭けた者がいたのなら、さぞ大儲けしたことだろう。

 気が抜けて倒れかけた瞬間、職員が支えてくれた。
 彼女は不敵な笑みを湛えて言う。

「いやはや、お疲れ様でした。あなたに賭けたおかげで大金も得られましたし、酒場も繁盛しそうです」

「そのために助力したのか……?」

「まさか。純粋な善意ですとも。賭け試合はちょっとした余興っす」

 職員は目をそらして答える。
 わざとらしく見えるが、果たしてどこまでが本音なのやら。
 きっと照れ隠しも含まれているのだと思う。
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