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最終章 事件の連鎖
エピローグ
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あの後、Ariaと関わりのある警察関係者が、三人の自宅に強制調査に入った。安茂里は一ヶ月以上帰っていなかったし、里中は寝に帰るだけだったらしく、自宅からはPCSクラブに繋がるものは何も見つからなかった。坂上慎二の自宅は一軒家で、地下室があったらしいが、他の場所には一切それに繋がるものはなかった。
地下室には全てが揃っていたが、入り口に結界系の能力が封じられている物が置いてあり、場所が 見つけ辛くなっていたらしい。しかも、地下にあるパソコンのうち、調べ物用の一台のみがネットに繋がっており、他の作業用のパソコンはネットには繋がっていなかった。Aria能力者によるハッキング対策らしい。
犯罪計画ノートは未来が見たものの他、二十冊以上あり、その内の幾つかはすでに犯人が見つかっているが、捜査線上に彼ら三人の名前が挙がったことは一度もなかった。今回捕まえられなければ、もっと犠牲者が増えていたのかと思うとゾッとする。
一ヶ月以上が経ってから、その調査も漸く落ち着きを見せた。
彼ら三人は、Aria刑務所で脱走計画を立てては失敗を繰り返しているらしい。やはり、相手がロボットでは出し抜くのは難しいのだろう。ただ、それを面白がっている……という時点でどうかと思う。このまま、一生出てこれなければいい。もう二度と、顔も見たくない。
未来は今、霊園の中にあるお墓の前に立っていた。墓石には「榊原家乃墓」と書いてある。ここに唯が眠っている。未来がこの場所に来たのは二回目だった。一回目は、榊原に連れてきてもらった。たとえ直接話すことができなくても、許されなくても、一度きちんと本人と話をしたかった。
だが、ここに一人で来たのは今日が初めてだった。
じっと手を合わせていた未来は後ろから聞こえてきた草を踏みしめる音に振り向いた。
「ここに、来ていたのか……」
「はい、お参りに」
ゆっくりと頷いた未来に榊原も軽く笑う。夢で見た、あの悲しい表情はもうしていない事にホッと息をつく。
「まず、高校卒業、おめでとう」
今日、未来は牧瀬学院高等部を卒業した。卒業式が終わったその足で、ここに来たのだ。
「ありがとうございます」
「後は、大学入学おめでとう、か?まだ少し早いが……。にしてもお前、教師になるのか?」
榊原が全身で「向いてない」と語っていた。未来が四月から通うのは牧瀬学院教育学部の国文学科だが、教師になると決めたわけではない。ただ国語を学べる系の学校に通いたかっただけだ。
「教師には……ならないと思います。……先生、本能寺の変、覚えてますか?」
本能寺の変、とは、未来が書いた小説の一つで、一度不本意な形で世に出てしまったので二度と日の目は見れない、と思っていた。
「覚えてる。出版社に送れないのが残念だな……面白かったのに」
残念そうな榊原に未来が満面の笑みを浮かべる。
「それの書籍化が決まったんです」
「は?」
「文化祭に来ていたのか瑞宝社の編集者に声を掛けられて、その話を持ちかけられたそうです。……美穂、その編集者に全部話して、私に話が来ました。……と言っても、まだ企画段階で、発売日は決まっていないですが……」
「そうか。おめでとう。よかったな」
「はい。先生、私、まだはっきりと未来を決めてはいませんが……この力と向き合って、私にできることをしたいと思ってます」
きっぱりとした未来の言葉に榊原も大きく頷いた。
「いいんじゃないか。がんばれ」
榊原の言葉に、未来は本当に嬉しそうな笑みを零した。
地下室には全てが揃っていたが、入り口に結界系の能力が封じられている物が置いてあり、場所が 見つけ辛くなっていたらしい。しかも、地下にあるパソコンのうち、調べ物用の一台のみがネットに繋がっており、他の作業用のパソコンはネットには繋がっていなかった。Aria能力者によるハッキング対策らしい。
犯罪計画ノートは未来が見たものの他、二十冊以上あり、その内の幾つかはすでに犯人が見つかっているが、捜査線上に彼ら三人の名前が挙がったことは一度もなかった。今回捕まえられなければ、もっと犠牲者が増えていたのかと思うとゾッとする。
一ヶ月以上が経ってから、その調査も漸く落ち着きを見せた。
彼ら三人は、Aria刑務所で脱走計画を立てては失敗を繰り返しているらしい。やはり、相手がロボットでは出し抜くのは難しいのだろう。ただ、それを面白がっている……という時点でどうかと思う。このまま、一生出てこれなければいい。もう二度と、顔も見たくない。
未来は今、霊園の中にあるお墓の前に立っていた。墓石には「榊原家乃墓」と書いてある。ここに唯が眠っている。未来がこの場所に来たのは二回目だった。一回目は、榊原に連れてきてもらった。たとえ直接話すことができなくても、許されなくても、一度きちんと本人と話をしたかった。
だが、ここに一人で来たのは今日が初めてだった。
じっと手を合わせていた未来は後ろから聞こえてきた草を踏みしめる音に振り向いた。
「ここに、来ていたのか……」
「はい、お参りに」
ゆっくりと頷いた未来に榊原も軽く笑う。夢で見た、あの悲しい表情はもうしていない事にホッと息をつく。
「まず、高校卒業、おめでとう」
今日、未来は牧瀬学院高等部を卒業した。卒業式が終わったその足で、ここに来たのだ。
「ありがとうございます」
「後は、大学入学おめでとう、か?まだ少し早いが……。にしてもお前、教師になるのか?」
榊原が全身で「向いてない」と語っていた。未来が四月から通うのは牧瀬学院教育学部の国文学科だが、教師になると決めたわけではない。ただ国語を学べる系の学校に通いたかっただけだ。
「教師には……ならないと思います。……先生、本能寺の変、覚えてますか?」
本能寺の変、とは、未来が書いた小説の一つで、一度不本意な形で世に出てしまったので二度と日の目は見れない、と思っていた。
「覚えてる。出版社に送れないのが残念だな……面白かったのに」
残念そうな榊原に未来が満面の笑みを浮かべる。
「それの書籍化が決まったんです」
「は?」
「文化祭に来ていたのか瑞宝社の編集者に声を掛けられて、その話を持ちかけられたそうです。……美穂、その編集者に全部話して、私に話が来ました。……と言っても、まだ企画段階で、発売日は決まっていないですが……」
「そうか。おめでとう。よかったな」
「はい。先生、私、まだはっきりと未来を決めてはいませんが……この力と向き合って、私にできることをしたいと思ってます」
きっぱりとした未来の言葉に榊原も大きく頷いた。
「いいんじゃないか。がんばれ」
榊原の言葉に、未来は本当に嬉しそうな笑みを零した。
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