ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

65話 宿での騒動 10 改稿

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 廊下で俺たちが揉めてるから、なんとなく他の泊まり客がチラチラ自分の部屋から、顔を出して覗いてる。
 よしこれぞ好機!人に頼んで騎士呼んで貰おう!

「すみませんぇ~ん」大声で、俺たちを覗いて居る人たちに、声を掛けお願いする。

「お、おい。あんた何するんだい」 

 いつまでも…あんたなんだな!女をチラリと見てニタリと笑ってやる。

「何方か済みませんが、ここに警護隊の騎士様を、呼んで来てくれませんか? あっ!ちゃんとお礼は致しますので」

 そこに泊まり客の男が、自分の部屋から出て声を掛けてくる。

「おい、アンちゃん」

 スキンヘッドの、体格の良い男が声を掛けて来た。だが身成はそれなりに良い。

「何ですか?」釣れた(笑)

「警護の騎士を呼んだらなにくれるんだ?」

「そうですね?商人なら回復薬2本、冒険者なら銀貨5枚でいかがですか?」

「おい、そんなに貰えるのか?」

「ええ、ですからお願いできませんか?早く呼んで頂けると助かります。この女将盗賊なんだそうですよ?」

「ええ!そんな宿に俺は泊まっちまったのか!だが呼ぶのは良いがな?お前さん何かされたのかい?」

「そうなんですよ!宿代のボッタクリと、空き巣ですよ? 貴方は大丈夫ですか?」

「お、おいお客さん!うちはそんなことを…言われちまったら、この先商売が…」

「そんなの、しりませんね。されたことは事実ですからね。で、貴方は大丈夫でしたか?」

「俺か?俺が聞いたのは、1泊銀貨6枚払ったぞ?」

「そうでしたか、それで釣りは?」

「え?釣りなんて出ないだろ?」

 他の客と話してると、女が割り込んできた。

「ち!ちょっとお客さん。このガキ話を聞いちゃ駄目だよぉ~。このガキは難くせ付けて、うちの商売を邪魔するのが、しょっちゅうなんだからさ!」

 女が客の腕に、いやらしくしなだれ掛かる。

「はぁ? 俺がこの宿の常連? フッざけんなよ!クソばばあ!」

「おいおい、アンちゃん落ち着けよ?で、それは本当なのか?」

 女の話を鵜呑みにして、鼻の下が伸びるおっさん…宿屋の主もここに居るのによく遣るわぁ~。
 呆れて物も言えんし

 それに、単純な人だこの人!コロッと騙されてるし。

《主、失礼ですよ?単純馬鹿なんて、それは…言い過ぎです》

『ナビ。俺そんなことをは言ってないけど……?』

 女の方を見ると目が合う、女が俺にニヤニヤして舌をだした。

 男が女に騙される様って、こんなもんなんだな。(チョロ)

 おーいおっさん、忘れてるよ?その女、盗賊ですよ?
 本当に女に騙される男って、女ならどんなでも良いんだね。気持ち悪い。


「パトリックさん、これがこの女の正体だけど?見てたでしょ?警護騎士の人呼ぶからな!」

「あぁ、申し訳ないです。多く取った宿代はお返しします(やっぱり追い出しとくんだった)」

 ん?小声でなにか呟いてる。

「どうやって?どうせこの女、金使い込んでるぞ」

「其処のおっちゃん、騙されるなよ?あんたもボラれてるんだぞ! ここの宿は、一泊銀貨5枚と、大銅貨5枚だぞ?」

「はぁ~!」

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