ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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90話 説明ムズイぞ! 改稿

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 予め二回目に煮込むための野菜を用意しておいたので、その野菜を入れた籠をパトリックに見せた。

「…アキ君、こんなに野菜を入れるのかい」

「そうですよ、主に用意したのは、香味野菜だね」

 中々面倒だなぁ……あれこれ説明しないといけないし。それに料理を仕込むにも時間が……ないぞ!俺、眠らないと調子出ないし。
《そんなに繊細でしたっけ?》

『……五月蝿いよ』

 仕方ないな此処は時短魔法だ!鍋に時間魔法【ヘイスト】を掛ける。

《主!》

 すまん……時間が勿体無い。

「アキヒコ君何をした?」睨まれた。

「アハハ、まぁ見逃して下さい。時間が掛かるんですよこれ……」

 そう言って鍋の蓋を軽くトントンとする。
 熱ちっ!

「で、これで一回目目だよ」

 見てよと煮立った鍋の中を見せる。

「で、これのお湯を捨てるんだけど。ボウルに骨を出して中身を捨てる。後は笊って在ります?」

「へっ…ザル?」

「何て言ったら良いんだろ?…その…これのゆで汁だけ流れて、中身が流れないようにする。目の細かいボウルみたいな奴だけど通じますか?」

 パトリックが、少し考えてにやら出して来る。

「これかい?」

 見ると確かにザルだな!在るんだ良かったよ。

「そう、それそれ!それを流しに置いて下さい」

 よっ両手で鍋を持ち、流しにザバーーっと中身をザルに出してゆで汁を捨てる。

「よし、次は鍋と骨を洗うんですよ」

 骨を綺麗に洗って、鍋を綺麗に濯ぎ洗いして、洗った鍋に骨を戻し野菜入れてから水を入れてまた火に掛ける。

 竈門に鍋を置いて鍋の中身を煮込む。 鍋が温まって鍋の中身が煮えて来たので一度鍋を竈から外して、パトリックさんに頼んで弱火にして貰う。

「パトリックさん。竈の火は、小さくなりますか?」

「なるぞ、ちょっと待ってくれ」

 竈から薪を避け火を調節してくれる。

「これで……どうだ?」

 火加減を見たら、ちょうど良さそうなのでまた鍋を竈に乗せる。

「で、この鍋の蓋を開けたまま、ゆっくりと煮込むんだけど、煮てると上に灰汁が、浮かんで来るから此を掬って捨てる」

「灰汁?」

「これです」

 お玉で灰汁を掬ってパトリックさんに「これ」っと言って灰汁を見せる。

「これ掬わないとスープが濁るんですよ。で、また灰汁を掬って捨てる、ある程度掬ったらまたゆっくり煮込む。で、スープの素が出来上がり。パトリックさん小鍋と小さい皿とスプーン貸して下さい」

「はいよ、これで良いか」

「ありがとう。で、これを少し鍋に移して塩は……これか?」

 厨房を見渡すと、壺に入った塩があったのでそれを少し摘まんで鍋に少しずつ入れて味を見る。
 まっ、こんなもんだ未だ煮込みが全然足りないけどね。



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