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新たな町へ
96話 水汲み……重いよね 改稿
しおりを挟むパトリックさんが、朝食の値段決めで何やら考えてるけど…これは時間が掛かりそうだな。
仕方ないここは放って置いて先に鳥蒸しちゃおうかな?
でも、肉はパトリックさんに出して貰わないと成らんから、放って置くことは出来ないけど。
「パトリックさん、鳥の胸を肉出して貰っても良いかい?」
「ん?胸肉だな待ってくれ」
「十枚くらいある?」
「十枚だな、待ってくれ」
保冷庫から肉体を持ってくる。
「ほら肉だ。これを何にするんだい?」
「んと……これをこうやって、塩胡椒してから、白ワイン振りかけて蒸すんだよ」
「これも蒸すのか?」
「そう。で、蒸してる間に野菜を切る。パリ、キリ、キャベをこうやって、切ってボウルにいれてくれますか?」
大きめのボウルに切った野菜をぶち込んで混ぜる。
「こうで良いのか?」
「そうです。人数分ですから、こんな物ですね?」
「そしたら、そろそろ鳥が蒸し上がったと思うので、鍋から出してと」
蒸し器から鳥を出して肉を別の皿に移し冷ます。
皿に残った肉汁はドレッシングに使う。
ある程度、味があるのでそこに、ワインを足して鍋でアルコールをとばす、しっかり冷ましたいな?どうする?
「パトリックさんこれ冷ましたい」
「冷ます?」
「熱を下げたいで、通じる?」
「分かった、下げるんだな?」
「そう!なにか無い? あっ!井戸から水を持って来てくれない?」
マルクがそれに反応して鍋を持って井戸へ走って行く。
おお、反応が早くて良いね。
「汲んで来たよ!」
「お、ありがとうマルク君。じゃこの水に」
熱い鍋からボウルに移し替えて、持って来てくれた水につけて、アラ熱が取れるまで完全に冷ますが、何回か水を取り替えないといけない。
む、氷入れれば早いが……やたら魔法は使えない?
《ほど程に》
『了解、使わないよ。まだね』
「マルク君悪いけど、水もう一回汲んできてくれる?」
「うん!いいよこれに、持ってくる」
今度は少し大きめの鍋を持つが、重さに耐えられるのかあれ?と、思っているとパトリックさんがマルクくんを助ける。
「マルク、それだと水を入れるともっと重くなる。父さんも手伝うよ、一緒に行こう」
「うん!」大きく頷きニッコリと笑う。
おお、嬉しそうだ。
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