ある日仕事帰りに神様の手違いがあったが無事に転移させて貰いました。

いくみ

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新たな町へ

121話 忙しくなった!

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 それからパトリックさんに、色々な料理を教え二週間が過ぎた。
 そして今は夕の6つ過ぎ、宿屋の食堂でマルクとパトリックに俺が忙しく食堂で客の相手をしていた。

「父さん、カレーうどん3つね!あとサラダも3つね」

「はいよ!そら、ニョッキのトマン煮4人前だ。マルク運ぶの気をつけろよ?」

「分かった!」

 バタバタと、店内で忙しくしているが親子の顔が明るい。

「オーナー、肉うどん1つと、カレーうどん1つ、ミートスパゲティ2つ入りました」

「お、おぉ、分かった!はいよ!カレーうどん3人前だ!」

「了解です」

 伝票を見て分かったと言って、三人前のカレーうどんを運んでいく新人君。

「アキ君、スパゲティ頼む!」

「分かったよ!2人前ね」

 ん?何でこんな事してるかって?

 それは……先日食材を仕入れた乾物屋の店主一家を、宿の食堂でカレーうどんと肉うどんを試食して貰ったら何故か、周りにその話が広まり今この状況って事だ。流石に、3人で店を切り盛り出来ないと判断してこの際だからと人を雇う事になった。

 後一週間もすると、この町で祭りが始まり長期の泊まり客も居るので中々に繁盛していた。

「アキ君!パンまだある?」

 マルクが厨房に居る俺に声を掛けてきた。

「おう、まだあるぞ」

「なら、ユキのサンド出来る?」

 ユキのサンドとは、ユキを焼いてパンで挟んだサンドイッチだ。
 
「何人分の、注文が入った?」

「んと、5人分だよ」

「分かった、後は?」

「それだけで、大丈夫だよ」

「了解。直ぐに作るよ」

「分かった。じゃ、お客さんに言ってくるね」

「宜しく、全く忙しいねぇ~」

「ハハハ。すまんな、アキ君」

 いつの間にか、アキ君呼びになったんだよなぁ~まぁ良いけれど……。

「いや、良いよ。原因作ったの俺だしね」

 そう……忙しいのは俺のせいだったね。
 でも、宿屋も繁盛してて良いだろ?

『なあ、ナビさん』

《私に聞かないでくれますか?知りませんよ》

『アハハ……それもそうか』

《………》



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