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新たな町へ
130話 美味しいお茶をどうぞ
しおりを挟む此方へどうぞと、二階の割りと広い部屋に案内をされて、全員が席に付くとお茶が出された。
ナビさん、お茶大丈夫かな?
「………飲まない方が……安全ですね」
ふぅ~ん騎士隊長のお茶は?
《彼方は大丈夫ですね……。どうやら主の飲み物『だけは』アウトですね……》
『ふ、ふぅ~ん怒っていい?』
《隊長と、相談ですね。ですが………後で、です。切り札はとっておいた方が良いかと》
『了解!!』
「さて、ご用意はなんでしょうか?」
と、ギルマスが切り出した。
「あぁ、カモメの宿の食堂で出す料理の、専売特許を取りたくてな。私と副隊長のサリバンが、後ろ楯になる。登録を頼む」
「はぁ?専売特許ですか?何でまた、パトリックさんとおっしゃるんですねぇ。カモメの宿のご主人は?」
含みの有る嫌な言い方をするな?気分が悪い……。
だが、パトリックさんがしっかりとした口調で説明をし始めた。
・・・・・・・・お話中・・・・・・・・。
「ほう、本家ですか?面白いですね?ですが……それ程の物ですか?」
「なら、食べてみろよほら!」
と、俺が慇懃無礼に肩掛け鞄からカレー、ミートソース、ニョッキ、鳥の唐揚げ、フライドポテトを小皿に出した。
「こ、こんなにですか?」
「ん?まだあるぞ。店の料理全部に特許を取るからな!」
「ま、まだですか、こんなに多く?しかし私の舌は誤魔化せませんよ?」
「御託はいい。食べてみろよ!」
「分かりました。では、頂きましょう。あぁ、説明は不要ですよ?私に分からない食材は無い」
そしてワルド(笑)が料理を食べ始める。
ワルドは意地の悪い顔を浮かべ。何か企んで居る様だが。騎士団隊長を敵に回すのか……それは見物だ。
・・・・・試食タイム・・・・・
試食してる間凄っごく暇だ!それならと、俺は思い付いつく。
絶対に出されたお茶を飲みたくは無いからな……。
それに、料理の説明もしなくて良いのだろうからな。……でも、普通は聞くよな?馬鹿なのかな?
「しかし、ワルドさんが試食して居る間は、暇ですねぇ~。」
「「まぁ、そうだな。……この茶も不味い」ええ、お客にこんな雑多な、お茶をだすなんて!」
「それでしたら隊長さん達には私が用意した、美味しいお茶を、ご馳走しましょう。どうぞ、ご賞味下さい」
と、ギルトが出したお茶を横に退かして。
鞄からティーセットを出す。
そして、ヤカンにペットボトルの水を入れて、ミニコンロで湯を沸かす。
その間に、ティーポットに紅茶葉を入れ。
沸いたお湯をポットに注いで、茶葉を蒸らしてから、ティーカップを人数分出しお茶を注ぐ。
そして隊長と、副隊長とパトリックの目の前にカップを置く。茶受けには、クッキー等出して振る舞った。
*わざとギルマスには、出していない。
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