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新たな町へ
212話 幽霊屋敷じゃないよね?
しおりを挟む二人に案内されて建物の前に立つが……絶句ですよ!何ここ?外観が幽霊屋敷です!と言ってるだろ!空気が淀んでますよ!!
「ここが、お二人が言ってた空き家なのですか?広くないですか?」
これはまた錆びた門が………印象的なお屋敷だね?マジで幽霊出そうです。門から見える屋敷の中もまだ見てないけどね………!
「あぁ、少し前まで商人が住んでたのだがなぁ~。商売が失敗したらしくてな?夜逃げして行きやがった!お陰で、面倒を押し付けられててよ。領主様に頼まれて、買い手を探してたんだよ。こんな屋敷……貴族か、商人くらいしか家は持てないだろ。だから、中々買い手も付かずに困ってたんだよ」
「へぇ~凄いですね?ここに商人が住んでたのですか?」
家主、死んでないよな!
「さあ、立ってないで中に入るわよ!」
門を抜けて、エントランス迄の庭を歩くと古くなって薄汚れた屋敷がみえてくる。
「すげぇ~。お屋敷だ!けど……ボロボロですね?」
「ま、まぁな。管理はしてたが手が回らずに、こんな感じだな」
「…………これで白金貨3枚?」
じぃ~っとギルマスを見つめる。
「これ、中には入ったら危ないやつですよね?床が抜けるとか?」
「アハハ!まぁ細かい事を言うなよな!」
「そうは行きませんよ?買うならこれは、高い買い物ですよ?大金なんですよ!支払うのは。で、本当に白金貨3枚ですか?これじゃ、直ぐに住めないし!」
「メル……どうする?」
「そんなの、ギルマスが決めて下さいよ!私は知りませんよ」
「分かったよ!白金貨2枚と大金貨5枚だ、これ以上は負けられない」
『どう思う?ナビさん』
《立地は良いのでは?神殿も近いですし。結界石を使えばより防犯には成ります。主は外出時は外套と認識阻害を外さなければ良いと思います。どうせ外出されるのは、狩りか買い物ぐらいでは?それに妥当な値段です。どうせ屋敷のリノベはするのでしょうし?何なら外観も変えますか?後はこの広さです、人を雇うのもお忘れなく?》
『え?雇用すんの?要らなくない?コミュ症よ?俺?』
《でしたね……》
『お掃除何タラを作る、つもりだけど?後は要らなくね?』
《怪しまれますが?》
『あぁ、そうね……。考えます……』
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